「雑談って、ちょっとした『簡単』な
ことのはずなのに、なぜか苦手意識がある……」
「一対一なら話せるけど、
三人以上だと途端に不安感が出る……」
そんなふうに感じたことはありませんか?
いつもありがとうございます、神戸です。
先日まで傾聴の学校2ndの第二クールを
運営しておりました。
愛のプール、三大核心、投影法などを駆使した
心理療法のすばらしさを、30人を超える方と共有し、
心の奥深さをお伝えしました。
その中でもセッションを始める前の
ラポール形成(信頼関係作り)のための雑談って、
とても大切なんですよね。
そこで敵とか味方とか区別をつける場合も多く、
その時の心の接し方が、
その後のセッションの質を決定づけてしまうことも
多々あります。
その流れで今回は、
「口下手でも再現できる、
人に好かれる雑談力」
をテーマにお伝えしますね。
日常生活や職場など、ちょっとした場面での
コミュニケーションがスムーズになると、
人間関係のストレスがぐんと減っていきます。
実際に私自身も、雑談のコツを知るだけで、
初対面の人と話すときの緊張が
かなり和らぎました。
この記事では、口下手な方でも
「無理なくマネできる」具体的なステップを紹介します!
あなたもぜひ、「あっ、これはできそう!」
という箇所を取り入れてみてください。
少しずつでも雑談が得意になると、
人間関係形成の場面にワクワクできるようになりますよ。
1. なぜ雑談は苦手になりやすいのか
「話せない」よりも、
「何を話していいか分からない」。
口下手な人の多くは、
自分からスムーズに言葉を紡ぎ出すことが
苦手だと感じています。
ですが、実際にもっとも大きな壁となるのは、
「何を話せばいいのか分からない」という点です。
【よくある雑談の悩み】
1)沈黙が気まずい
「次の話題が続かない」
「沈黙したらどうしよう」と考えすぎて、
頭が真っ白になる。
2)当たり障りのない話で行き詰まる
「今日はいい天気ですね」までは言えるものの、
その先がなかなか続かない。
3)つまらないと思われるのが怖い
「こんなこと言っても興味ないだろうな」
と感じてしまい、自分から話題を出しづらい。
これらの悩みは、珍しいことではありません。
学校でも家でも、雑談の仕方を体系的に
学ぶ機会はあまりありませんよね。
ですから、苦手意識をもったまま大人になる人が
多いのも自然なことなのです。
2. 「話し相手の自己肯定感を上げる」視点を持つ
雑談を得意にする鍵は、
意外にも「自分が話す」ことよりも、
「相手を気持ちよく話させる」ことにあります。
「うまくしゃべらなきゃ」と力むより、
相手の話を受け止めて、
ちょっとだけ反応するという意識に
切り替えてみましょう。
【ポイント:傾聴ベースで考える】
1)口下手だと思っていても、
「良い聴き手」でいることはできる
相手の話にじっくり耳を傾けて、
興味がある部分に質問していきましょう。
人は自分に興味を持ってくれる人に、
「興味」をもちます。
そもそも、口下手だと思っているのは、
自分の勘違いの可能性も高いのです。
楽しかったら、とめどなく言葉が出てくることも
よくあります。
2)少しの相づち、少しの頷き、少しの質問
「へぇ」「なるほど」と言葉で伝えると、
相手は安心してくれます。
「うんうん」と頷くだけでも、
緊張感がほどけていきます。
そして、少しの「もっと聞かせて」が、
さらに信頼関係構築を加速させます。
3) 話のネタを考える時間を
「相手が感じていること」を想像する時間に
大抵、雑談で困り頭が真っ白になっている状態では、
何を考え何を伝えても、パニックが具現化してしまいます。
そして、どんなネタがいいか?といった手法論ではなく、
関係性を育むための時間として活用するのが
大きなポイントになります。
それが、今相手が感じていることを
想像するという行為です。
3. 4つのステップ:誰でも使える雑談の流れ
ここからは、口下手でも再現しやすい
具体的なステップを紹介します。
ステップ1:第一印象は「姿勢」で決まる
雑談に入る前に、まずは見た目・雰囲気で
相手に安心感を与えます。
1)笑顔になる
声が出なくても、口角をわずかに上げるだけで、
明るい印象になります。
ただし、無理して笑顔を作る「自己不一致」の状態は
相手に伝わってしまいます。
雑談は無理して行うものではなく、
話したい人とさらに人間関係を深めるためにあるものです。
なので、笑顔になった瞬間に違和感を感じる場合は、
その人と話したくない可能性もあります。
2)アイコンタクトを試してみる
目を凝視されることは好きですか?
初対面からガッツリ見られると、
「惚れられたのか?」と勘違いしてしまいますよね。
アイコンタクトは、目は口ほどに物を言うという
言葉があるくらい、雄弁に気持ちを伝えます。
少しアイコンタクトを取ってみて、
自分が話したいという気持ちを
伝えるのもアリです。
ただ、目を合わせてみても避けられる場合もあるので、
その時は調整しましょうね。
3)相手が安心する場所どりを意識する
企業面接の場面って緊張しますよね。
相手によっては、目の前に立たれるだけで
心を閉ざしてしまうこともあります。
自分が立つ位置によって、
コミュニケーションの難易度が変わるなら、
どこに位置どりすればいいでしょうか?
私はセッションのとき、相手から見て
90度の位置に座ることが多いです。
参考にしてみてください。
ステップ2:相手の「きっかけワード」を拾う
会話が始まるとき、相手は何気なく
「話してもらいたい」キーワードを
口にしていることが多いです。
その中から、自分の興味があるキーワードを拾い、
さらに質問で広げていきましょう。
【きっかけワードの例】
1)ため息
「はぁ」とため息をつく人っていませんか?
それって、「わたしの話を聞いて!」という
叫びだったりします。
2)疲れたアピール
「あー疲れた」などの言葉も、
ネガティブワードのようでいて、
実は「聞いてほしい」前触れだったりします。
3)態度でのサイン
妙に近づいてきたり、ちらちら顔を見てくる場合も、
コミュニケーションを取りたがっている証拠です。
この場合は、
「どうしたの?」
「なにかあった?」
と、軽く声をかけるだけで、自然と話題が広がります。
こうした「きっかけワード」に気づくだけで、
雑談はずっと楽になります。
ステップ3:「プラスワン反応」で会話を広げる
拾ったワードをさらに掘り下げるために、
相手の話に「プラスワン」の反応を加えましょう。
シンプルに言うと、
「もっと聞かせて」という態度を取ることです。
人は自分に興味を持ってくれる人に、
自然と興味を持つものです。
ここから、自然な人間関係の進展が始まります。
これは恋愛でも結婚生活でも同じです。
興味を持ち続けてもらえたら、
こちらも相手に興味を持ち続けたくなりますよね。
雑談でも、それは変わらないのです。
相手のちょっとしたキーワードに興味を持ち、
「もっと聞かせて」を実践してみてください。
ステップ4:間も楽しむ
「会話を続けなきゃ」と慌てて詰め込むと、
一瞬で会話が終わってしまうことってありませんか?
渾身のネタを提供したはずなのに、
一言「へー、そうなんだ」で終わってしまったり。
うわー、会話が続かなかったよ!と、
猛烈に後悔する時間。
これって、雑談ではなく、もはや運命の瞬間ですよね。
雑談は、基本的に楽しむものです。
焦って何かを話さなきゃいけない状態って、
完全に「自分のため」です。
ちゃんと相手の心や気持ちや感情を尊重できるようになると、
「沈黙の間」ですら楽しめるようになりますよ!
4. こんなとき、どうする? よくある質問Q&A
Q1:話題が浮かばなくて、つい黙り込んでしまいます
A1.
「黙る前に一度だけ『プラスワン質問』を心がけましょう。」
相手が何かを言ったら、
短い言葉でもいいので、
本当に興味を持ちながら
「それ、詳しく聞かせてもらえますか?」
と聞き返すクセをつけましょう。
それだけで、相手が心地よくなり、
信頼関係が構築され、雑談が続きやすくなりますよ。
Q2:雑談が盛り上がらなかったとき、
深く落ち込んでしまいます
A2.
「相手のコンディションやタイミングの問題も大きいです。」
雑談の成功・失敗は、状況に大きく左右されます。
毎回100点満点を狙うのではなく、
「今日はタイミングが合わなかったのかも」
くらいに軽く受け流しましょう。
「はいっ!次!!」
と、前向きなアファメーションにするのがおすすめです。
Q3:自分の話をするのが怖いのですが、
話を振られたときはどうすれば?
A3.
「短く答えて、すぐに相手に話を返しましょう。」
たとえば、
「実は○○なんですよ。〇〇さんはどう思いますか?」
という形で、軽く自己開示したあと、
すぐに相手にボールを返すと、会話が循環しやすくなります。
雑談の場合、深い事情を話す必要はありませんので
安心してくださいね。
「ちゃんと返さなきゃ」
「しっかり話さなきゃ」
という欲を手放して、気軽にいきましょう!
5. 雑談は「口数の多さ」ではなく「姿勢」が大事
雑談力を高めると聞くと、
つい「話術を磨かなきゃ」
「盛り上げなくちゃ」と
ハードルを上げてしまいがちです。
しかし、本当に大切なのは、
相手を安心させる「聞き方」と、
ほんの少しの「質問力」です。
【雑談力アップの4ステップ】
1)姿勢を整える
まずは、リラックスした姿勢と
優しい表情を心がけましょう。
2)相手の“きっかけワード”を拾う
相手が発する小さなサインや言葉を
キャッチして、広げていきます。
3)“プラスワン反応”で会話を深掘り
相手に「もっと聞かせて」という態度で、
自然に会話を広げます。
4)間も楽しむ
沈黙を恐れず、焦らず、
心地よい間を共有する余裕を持ちましょう。
この4つを意識するだけで、
「雑談の続け方が分からない」
「会話がすぐ終わってしまう」という悩みは
大きく減ります。
少しずつでも実践していくと、
「あれ、以前より自然に話せるかも!」
という感覚がきっと得られるはずです。
最後にもう一度、強調したいことがあります。
それは、
「口下手でも大丈夫」
ということです。
雑談は、完璧なおしゃべりをする場ではなく、
お互いが心地よく楽しく
コミュニケーションを取るためのもの。
ぜひ、今日から一歩踏み出してみてください。
ほんの少しの意識の変化が、
あなたの日常を“会話が弾む楽しい時間”に
変えてくれるはずです!
神戸より愛を込めて
あなたの雑談がもっとラクになり、
素敵な人間関係が築けますように。
ぜひ、気軽にトライしてみてくださいね。
傾聴の学校はこちらから
ご登録ください。