「その指導、本当に相手の“心”を育てていますか?」
いつもありがとうございます、
今日は、とんでもなく快晴で気持ちは
よかったのですが、
そんな日にサーフィンにいったもんだから、
顔が真っ黒になった神戸です。
ちゃんと日焼け止めを塗り、
帽子を被り、ウォータースポーツ用の
サングラスまで装着しているのですが、
ガングロ待った無しですね。
メラニン上等な生活がスタートしています。
さすが4月。
夏がおわり、秋を迎えた頃に自分自身に
「説教」をしたくなる?
それとも、「教育」をしたくなる?
そもそも、この二つってなんだろう?
と思いながらMINIクロスオーバーの
後部座席で執筆しています。
どうか、好きな飲み物を片手に、
リラックスして読んでみてくださいね。
さて、こんなことって日常にありませんか?
相手の成長を願っているはずが、
気づけば自分の言葉が
「ただの説教」になっていた。
親が子供に向ける言葉、
職場の先輩が後輩に向けるアドバイス、
あるいは同僚やパートナーとのやり取り。
周りの人のためを思って“指導”しているはずなのに、
なぜか伝わらず、かえって相手の自己肯定感を
下げてしまう場面があるんですよね。
実は「説教」と「教育」は似ているようでまったく違うもの。
説教が自己肯定感を下げやすい大きな理由と、
教育が心を育むプロセスとは何か、
その違いをやさしく掘り下げてみたいと思います。
「心から相手を育てたい」「相手の笑顔を増やしたい」
と思うほど、何をどう伝えたらいいのか
迷ってしまうものですよね。
あなたの大切な人や、ご自身をサポートしてくれる
後輩・仲間に、“本当の意味での教育”
を届けられたら素敵だと思いませんか?
今回は「説教で自己肯定感を下げる理由」と
「教育で自己肯定感を上げる方法」
を解説していきますね。
1. 説教はなぜ、相手の心を疲弊させるのか?
「あなたのためを思って言ってるのに……」
「もっとよく考えなさい!」といった言葉を、
特に思春期に耳にしたことはありませんか?
こうした“説教”は、言う側に悪意があるとは
限りません。
むしろ深い愛情が動機となっているケースも
多いものです。
しかし、「お説教モード」に入ってしまうと、
次のようなリスクが生まれがちです。
・話し手(説教する人)が“上から目線”になりやすい
・相手の言い分を遮り、一方向の押し付けに変わる
・「どうしろ」という結論ばかり提示し、
相手が考える余地を奪う
・失敗やミスにフォーカスしすぎ、
相手の頑張りや感情を見落とす
これらの要素が重なると、
相手の心に「わかってもらえない」
「自分はダメなんだ」といった無力感を
生みやすくなります。
特に親子や上司・部下の関係では、
関係性の力学も加わり、「自分が否定された」
「能力が低いと思われた」と感じてしまうのです。
さらに、“説教”という構図そのものが、
「失敗を責め、足りない部分を攻撃する」
ニュアンスになりがち。
そうすると、相手は心の奥底で
「私は愛されるべき存在ではない」
「問題を起こす私が悪いんだ」
と認識してしまい、自分を責める気持ちが
強くなります。
結果として自己肯定感が下がり、
行動意欲も低下しやすいという悪循環に陥るんですね。
2. “教育”とは、相手の自己肯定感を育む場づくり
では、“説教”とは異なる“教育”には、
いったいどんな特徴があるのでしょう?
ポイントは、
相手が自分で自分の価値に気づける場を用意すること、
そして次の行動を本人の意志で選べるように
サポートすることにあります。
心理学でも、「自分でできた感覚(自己効力感)」が
行動意欲や自己肯定感を高める一番のカギと
されています。
教育がもたらすのは、
この「自分がやってみたらできるかもしれない」
「私もまだまだ成長できるんだ」という
安心感や希望なのです。
具体的には、
・相手の気持ちや考えをしっかり聴く姿勢
・できた点や、まだ見ぬ可能性を認める
言葉がけ
・「どうしたらうまくいくと思う?」と問いかけ、
相手が答えを探す時間を尊重する
・プランに対して「ここが良いね」
「こうするともっとスムーズかも」と意見を足す形
などが教育的アプローチの基本となります。
こうした関わりの中で、相手は
「自分の内側にある成長の芽」
「すでに持っている能力」に気づきやすくなり、
「次の一歩はこうしてみよう」「やればできそう!」
と自信を育めるのです。
3. 「自己肯定感を上げる“教育”を実践する4ステップ」
「説教」と「教育」の違いはわかったけど、
実際にはどうすればいい?
——という声が聞こえてきそうですね。
ここでは、自己肯定感を育む“教育”を実践しやすいステップを
紹介しますのであなたのペースで
取り入れてみてくださいね。
1)深呼吸して、自分を整える
説教モードに入りそうだな、
と感じたらまず深呼吸。
言う側が感情的になっていると、
相手もピリピリした空気を感じとり、
萎縮しがちになります。
「まずは落ち着こう」と心の中で唱え、
余裕を確保してあげましょう。
2)相手に問いかける
すぐに指示や結論を押し付けるのではなく、
「あなたはどうしたい?」「そのときどんな気持ちだったの?」
と、相手の考えを引き出します。
相手が話し始めたら、口を挟まず最後まで聴くのが
ポイント。
3)できたところを見つけて承認する
たとえ失敗に見える事柄でも、
必ず「こういう努力はしてたね」
「ここは前より良くなってきたね」という部分が
あるはず。
そこを具体的に承認し、
「成長しているところ」「がんばっているところ」
を一緒に発見します。
4)次の行動を、本人の意志で選んでもらう
最後に「じゃあ次はどうしてみる?」
と選択肢を投げかけたり、
「いくつか方法考えてみない?」
と提案したりして、あくまで相手自身が決断できるように
サポートします。
もしアドバイスが必要なら、
「私だったらこうしてみるけど、どう思う?」
とやわらかく意見を出してみましょう。
4. 叱るのではなく、光に気づかせる心がけ
大切なのは、“叱る・怒る” だけの単調なやり取りに
しないことです。
相手が萎縮してしまうと、本来持っているはずの
心の力も封じ込められてしまいます。
光に当てれば、自然と芽吹くのが相手の可能性。
「何がダメか」ではなく「どこが良いか」をまず言う。
「こうしろ」だけでなく「どう思う?」と問う。
“問題行動”を糾弾するのではなく、
“その人が本来もっている強み”に
焦点を当てる。
一見遠回りに感じるかもしれませんが、
こうしたアプローチのほうが長期的に大きな成長を促し、
「自分には価値があるんだ」という肯定感を
引き出すのです。
いつもいただく受講生からの質問、相談者からの質問に答えておきますね
Q1:「叱るべきときには叱らないと、
相手がわがままになりませんか?」
A1.
叱ることと、相手の行動を修正することは
イコールではありません。
もし危険や法的に問題のある言動をしているなら、
「それはやめよう」とストップをかける必要はあります。
でもその際、“人格を否定する”ような言葉や、
相手を一方的に追い込む方法をとらず、
問題行動だけに焦点を当てる言い方に
留めるのがコツ。
「行動=人間性」ではないのだと示すと、
相手の自己肯定感を下げずに済むんです。
Q2:「説教っぽく言ってしまったあと、
取り返し方はありますか?」
A2.
もちろんあります。誰だって感情的になり、
説教してしまう瞬間はありますよね。
その後に「さっきは一方的に責めちゃったかも。
ごめんね」と正直に謝るといいでしょう。
そこから「どう思ってた?」と改めて相手の声に耳を傾けると、
遅まきながらでもコミュニケーションを
修復できるケースが多いですよ。
Q3:「子供だけでなく、大人に対しても有効でしょうか?」
A3.
大いに有効です。
むしろ大人同士の職場やパートナーシップほど、
“説教”が相手を委縮させやすいかもしれません。
上司に厳しく言われて、やる気を失う社員は多いですし、
パートナーから責められた一言で自己否定感に
陥る人もいます。
相手の年齢や立場に関係なく、
“教育的アプローチ”をすることで、
より対等な関係・伸びやかな成長を育めるはずです。
5. 相手の心に、じんわり灯りをともす教育でありたい
今回のポイントは、
“説教”は相手の自己肯定感を下げやすく、
“教育”は相手の自己肯定感を上げる助けになる、
ということでした。
私たちは、つい愛情ゆえに
「説教モード」になってしまうことがあります。
でも、本当に大切なのは、
“相手自身が変わるきっかけ”をつくること。
そのためには、やさしく問いかけ、
良い面に気づかせ、次の行動を選ばせるプロセスが
必要なんですね。
・まずは説教モードになりそうな自分を落ち着かせる
・相手の話に耳を澄まし、良いところを見出す
・相手が「次はこうしてみようかな」と思えるよう
、声がけをする
この心がけ一つで、相手の自己肯定感は
大きく変わります。
結局、長期的な成長を促すのは“心のエンジン”——
つまり自己肯定感なんです。
愛を持って相手を信じ、導く“教育”こそが、
本当の成長や変化へと繋がります。
まあ、それを行えるのが傾聴なのですよね。
愛ある態度が心を癒し、光に導いていく。
聴くという行為を通し「教育」につながっていきます。
あなたのコミュニケーションが、
相手の心にじんわりとやさしい灯りをともしますように。
ゆっくり一歩ずつやってみてくださいね。
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