いつもありがとうございます!神戸です。

今現在、妻の実家から執筆しております。
このお正月は過食気味で、お菓子でもたこ焼きでも
食い倒れるかのように暴飲暴食を繰り広げてます。
みなさまもどうか、胃袋と体調に意識を留めながら
マイペースにお正月を楽しんでくださいね!!

 



そういった、乱れた生活から日を追うごとに
いつもの生活に戻っていくわけですが

「今年こそは絶対に...」

手帳を開きながら、思い詰めたことってありませんか?
背伸びした新しい目標を立てようとすると、どうしても重たい気持ちになっちゃいますよね。
前回叶わなかった目標のことを思い出して

「また同じように諦めることになるんじゃないかな...」

って不安になることも。


特に現代人は周りの目が気になりやすいんです。
SNSにはお正月から輝かしい目標を次々と達成している人たちの投稿があふれているし、職場では新しいスキルの習得を求められるし、家庭では完璧な主婦であることを期待されているような気がして。
「もっと頑張らなきゃ」って思いが、いつの間にか大きな重荷になっていませんか?


カウンセラーとして多くの方とお話をさせていただく中で、こんな声を聞きます。

「どうせ途中で挫折しちゃうなら、始めない方がいいのかな...」 
「周りの人はみんな順調に目標を達成しているのに、私だけが...」 
「完璧にできる自信がないから、新しいことを始める勇気が出ないんです」

でも、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?
我々に本当に必要なのは、完璧な目標達成なのでしょうか?

心理学の第三世代と呼ばれる人間性心理学の創始者カール・ロジャーズは
「すべての人間には、その人に備わっている様々な可能性を実現させようとする、自己実現傾向(self-actualizing tendency)が本来的に存在する」
という重要な概念を提唱しました。

この考え方は、彼の著書『ロジャーズが語る自己実現の道』で詳しく説明されています。
つまり、私たち一人ひとりの中には、もともと成長していく力が備わっているんです。
大切なのは、その力を信じて、自分のペースでゆっくり歩んでいく勇気です。

今回は、完璧主義から抜け出し
あなたらしい目標設定と成長の方法をお伝えしたいと想います。
プレッシャーや不安に押しつぶされることなく、心地よく前に進んでいくために、」役立つ考え方とコツをお伝えしていきますね。

あなたの中にも、ゆっくりと、でも確実に花開こうとしている可能性が眠っているはず。
その芽を大切に育てていくための、新しい目標設定の形を探っていきましょう。



○目標設定における3つの落とし穴

私たちが目標を立てるとき、知らず知らずのうちにいくつかの落とし穴にはまってしまうことがあります。
カウンセリングの現場でよく耳にする、陥りやすい3つの落とし穴についてお話ししていきますね。

1. 他人の基準で目標を立ててしまう

「友達が始めたから私も」
「SNSで話題になっているから取り組まなきゃ」
「同僚が頑張っているから、私もやらないと...」

こんな思いで目標を立てたことはありませんか?

特に、今の時代は他者の情報があふれています。
SNSには華やかな目標達成の報告が毎日流れてきますし、職場では同僚の活躍が気になります。
そんな中で「自分も同じことをしなければ」と感じてしまうのは自然なことです。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
その目標は本当にあなたが望んでいるものですか?

Facebookの元最高執行責任者シェリル・サンドバーグは
「他人の人生の3章を見て、自分の1章を判断してはいけない」という言葉をつたえています。
私たちが目にする他者の成功は、その人の人生のほんの一部分。
その後ろにある様々な努力や環境、条件の違いは見えていないんです。

2. 時間軸を考えない高すぎる目標

「3ヶ月で10kg減量!」
「1年で英検1級合格!」
「今年中に副業で月収10万円!」

意気込みは素晴らしいのですが、現実的な時間の見積もりはできていますか?

目標達成のための時間設定は、私たちが最も見誤りやすい要素の一つです。
心理学では「計画錯誤(プランニングファラシー)」という概念があり、人は必要な時間を過小評価する傾向があることが分かっています。

特に、仕事や家事との両立が必要な私たちにとって、理想的な目標と現実の時間的余裕との間にはしばしば大きなギャップが生まれます。
このギャップによって、目標を立てることによって逆にネガティブになってしまう人が現れるのですよね。



3. 自分を追い込みすぎる環境作り

「毎日必ず1時間は勉強する!」
「休みの日は全て目標達成に使う!」
「SNSは一切見ない!」

このように、極端に厳しいルールを自分に課してしまうことはありませんか?

心理学者のロイ・バウマイスターの研究によると、意志力は有限な資源であることが分かっています。
過度に自分を追い込む環境を作ると、必ず反動がやってきます。

「1か0か」という考え方こそが、最も危険な落とし穴かもしれません。完璧を求めすぎることで、自分をネガティブにおいこんでいきます。
有限な意志力を活用するのだけども、目標が激しすぎて何もできずに精神が疲弊していきます。
この繰り返しだと虚無感がおとずれそうですよね。


【ではどうすればいいの?】

これらの落とし穴を避けるためには、次のような視点が大切になってきます:

1. 自分の「わくわく」を基準にする
2. 小さな一歩から始める
3. 柔軟な環境設定を心がける

これらを踏まえた上で、心理学の視点から見た健全な目標設定の方法についてお話ししていきますね。

大切なのは、「気づく」こと。
気づくことができれば、それはすでに半分解決していると言えます。
完璧な目標設定は存在しません。
でも、あなたらしい目標の立て方は必ずあります。



○自己受容から始まる目標設定

カール・ロジャーズが提唱した「無条件の積極的関心」という考え方をご存知ですか?
これは、その人をありのままに受け入れ、価値ある存在として認めることを意味します。

実は、この考え方は自分自身に対しても大切なんです。

「今の自分はダメだから変わらなきゃ」
「もっと頑張れるはずなのに」

こんな風に自分を責めながら立てた目標は、長続きしにくい傾向があります。
なぜなら、自己否定から始まった目標は、達成の過程でも自分を追い詰めてしまいやすいからです。



○「なりたい自分」と「今の自分」をつなぐ

心理学では「理想自己」と「現実自己」という概念があります。
この2つのギャップが大きすぎると、心理的な負担が増えてしまいます。

健全な目標設定のコツは、以下の3つのステップを意識することです:
1.    今の自分を受け入れる
「できていないこと」ではなく「できていること」に目を向ける
小さな努力も認める習慣をつける
2.    「なりたい理由」を深く考える
他人の基準ではなく、自分の「わくわく」を大切にする
具体的な理由を3つ以上書き出してみる
3.    無理のない段階を設定する
現状と目標の間に、小さな中間目標を置く
達成可能な小さなステップから始める

これを踏まえ、自分に優しく目標設定の仕方を学びましょう。



○マイペースな目標設定の5つのステップ

「理想的な目標設定」の方法は分かったけれど、具体的にどう始めればいいのかな...?

それでは、実際に行動に移すための5つのステップをご紹介しますね。
慌てる必要はありません。
ゆっくりと、あなたのペースで進めていきましょう。

Step1:現在の自分を見つめ直す

まずは、あなたの「今」を優しく見つめ直すところから始めましょう。

実践ワーク:私の「今」ノート
静かな場所で15分ほど時間をとって、以下の質問に答えていきましょう。

- 最近、心が温かくなった瞬間は?
- ホッと一息つけるのはどんな時?
- 小さくても、続けられていることは?
- 誰かに感謝されたり、喜ばれたことは?

このワークで大切なのは、「できていないこと」ではなく「できていること」に目を向けること。批判的な目線は一旦置いておいて、温かい気持ちで書き出してみてくださいね。

Step2:小さな変化を見つける

目標に向かって大きく舵を切る必要はありません。まずは、今の生活の中で「ちょっと取り入れられそうな変化」を探してみましょう。

実践ワーク:ちょっとプラス日記
1日の中で「ちょっとプラス」できそうなことを3つ書き出してみましょう。

例えば:
- 通勤電車で1駅分、本を読んでみる
- 夕食の片付けをしながらポッドキャストを聴く
- 寝る前に3分だけストレッチをする

変化は小さければ小さいほど良いんです。
「これなら続けられそう」と感じる程度から始めましょう。

Step3:自分のペースを知る

私たちには、それぞれ自然なリズムがあります。それを無視して頑張りすぎると、必ず反動が来てしまいます。

実践ワーク:マイリズムカレンダー
1週間、以下のことを記録してみましょう:

- 一番集中できる時間帯
- 疲れを感じやすい時間
- 心にゆとりを感じる瞬間
- 新しいことに挑戦したくなるタイミング

この記録から、あなたならではの「心地よいペース」が見えてくるはずです。

Step4:具体的な行動指針を立てる

ここまでの気づきを基に、実際の行動計画を立てていきましょう。

実践ワーク:私の行動宣言
以下のフォーマットで書き出してみましょう:

```
【チャレンジしたいこと】
例:英語学習を始める

【具体的な第一歩】
例:朝の通勤時間に英語のポッドキストを聴く

【いつから】
例:来週の月曜日から

【どのくらいの時間】
例:毎回10分だけ

【続けられそうなペース】
例:週3回から始めてみる


Step5:振り返りと調整

2週間ほど続けたら、振り返りの時間を設けましょう。

実践ワーク:優しい振り返りノート
以下の点について書き出してみてください:

- 続けられていることは?
- 難しく感じる部分は?
- もっと心地よくできそうな方法は?
- 予想外の発見や喜びは?

ここで大切なのは、決して自分を責めないこと。
「もっとできたはず」ではなく「ここまでできている」という視点で振り返ってみましょう。

最後に、これらのステップは決して一直線に進む必要はありません。時には立ち止まったり、前のステップに戻ったりしながら、あなたらしいペースを見つけていってくださいね。

今回の内容はいかがでしたでしょうか?
結構長文になってしまいましたが、少しでもお役に立てるなら幸いです。
今回もあなたがあなたらしく、幸せにすごせますように心を込めて書き上げました。

また、どこかであなたと出会えますように。
神戸