相談者の方の相談内容をきいていると、
カウンセラー自身が

経験したことがないような
大変な内容の場合もあります。

 

  1. 言葉に反応してはいけない?

 

 

例えば、不登校の中学生が
「学校に行かないと、
 お母さんからひどくしかられるのです。
 たたいたり、けとばされたりします。
 それでも我慢して家にいる方が、
 学校に行くよりもいいと思っています。」

 

そう言ったらどう思いますか?

 

・親がたたいたりけとばしたりするなんて

 ひどい
・親に子どもをたたくのはやめてくださいと
 言ってあげようか
・学校に行った方がいいのでは?
 先生になんとかしてもらえばいいのかも

 

など、相手の感情をおしはかったり、
どうやって解決したらいいのかと
思いをめぐらせるかもしれません。

 

カウンセラーの心がザワザワして、
「なんとかしてあげなければいけない」
と思ったとしたら、
目の前の悩みを解決することに
集中してしまい、
相談者の話がきけなくなります。

 

カウンセラーに感情がわいてきた時は、
傾聴から外れているというサインです。

「大変だな、どうしたらいいのだろうか」

もしもカウンセラーがそう思ったら、
自分の気持ちに気づいて、
その考えをいったん脇に置きましょう。

 

お茶を飲んで深呼吸して、
気持ちを入れ替えるといいかもしれません。

 

  2. カウンセリングで聞くことは何?

 

 

カウンセリングで最初に相談されることは、
現象としてあらわれていることだけです。

 

・母親からたたかれたりけとばされたりする
・それでも我慢している
・学校にはいきたくない

 

この情報だけで解決しようとすると、
カウンセラーの人生経験の中から

解決策をみつけ、
あっているのかよくわからないけれど、
言ってみることになります。

 

悩みそのものを解決できたとしても、
根本原因は残ったままです。

 

さきほどの悩みの中で

根本原因が眠っているところは、


「たとえ母親にたたかれたとしても、
 家にいる方がましだと思っている」こと。

 

・なぜ、そう思っているのか
・学校に行くという行為に、
    相談者はどのような感情をこめているのか

 

このあたりに、相談者の価値観がかくれています。

この価値観が作られた経緯に
悩みの根本原因のカギがあります。

 

  3. 時間軸を過去に戻すことで、悩みの根本原因がみえてくる

 

 

表面の悩みの現象のみを傾聴していくと、
情報はほぼ出し尽くしたと思う時がきます。

 

次は、感情が動くことをたよりに、
時間軸を過去に戻していきます。

 

過去に同じような感情になる悩みは
あったのか。
その時の様子など。

 

だんだん思い出していくと、
価値観が作られた様子が
映し出されていきます。

 

価値観が作られた

過去の経験がみえてくると、
自分の考え方のパターンに気づき、

認められます。

 

私は、このような現象の時に

こう考えるんだ。


この言葉を言われたら、

こんな気持ちになるんだなど、
自分の考え方に気づいたら、
悩むのか、許すのか、

反応を選べるのです。

 

相談者の悩みを解決するカギは、
相談者が最初に相談する内容の中には
ありません。

 

だから、言葉に反応して、
アドバイスをしても、
悩みの根本原因は解決しないのです。

 

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

 

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