カウンセリングで相談者の悩みを
傾聴しているときに、
「大切なのは共感すること」
というのは、聞いたことが
あることでしょう。
共感しましょうと言われたら、
あなたはどうしますか?
1. 文句を言っている相談者に寄り添う場合
たとえば、上司の悪口を言って、
怒っている相談者に寄り添う場合。
「うちの課長は、いつも怒ってばかりで
何をやっても認めてくれないのです。
それなのに私の手柄を、
自分がやったことかのように
部長に報告してしまうのです。
先日も、私が大口の取引をまとめてきたのに、
まるで自分が取引を成立させたかのように
上に報告していたのを聞いてしまって・・・」
そんな風に言われたとしたら、
なんと答えますか?
「その気持ち、わかります。
悪いことは部下のせいにして、
良いことは自分の手柄にしちゃうんですよね。
いますよねそういう上司」
もしもこんな風に答えたとしたら、
相談者は自分の仲間だと思って、
悪口をどんどん言ってくるかもしれません。
相手の調子にあわせて、
相手の意見に賛成であるかのような
態度をとることは、共感ではありません。
それは、同調です。
カウンセリングでお話を聞いている時に、
同調してしまうと、
相談者はこわれた蛇口状態で
悩みを話されることもあります。
そして、その内容が
エスカレートしていくのです。
内容がエスカレートしてしまい、
賛成できない内容も出てくることでしょう。
その時に
「それは違うのではないでしょうか」
と言ったとしたら、
カウンセラーと相談者の関係性が崩れ、
カウンセリングを続けられなくなります。
カウンセリングとは、
表面的な悩みだけを聞く場ではではありません。
相談者の悩みに賛成するのでもなく、
否定するのでもなく、
一緒に悩みの根本原因をさがしていくものです。
2. 共感とは
共感とは、相談者の考え方に
賛成も反対もしません。
相談者の感情を理解するだけです。
カウンセラーの意見は関係ありません。
先程の相談内容でしたら、
「課長が、あなたの手柄を
自分がやったことかのように
部長に報告してしまうのですのですね」
相談内容を伝え返します。
相談者の言葉の中に込められた、
「許せない」という感情を
理解し一緒に味わいます。
感情は理解しますが、
賛成も反対もしない中庸な立場
というのが、共感です。
3. 「どう思いますか?」ときかれたら
相談者から
「上司からこんなことをされたのです。
ひどいと思いませんか?どう思いますか?」
と聞かれることもあります。
カウンセラーの心が動いてしまう
瞬間かもしれません。
「許せない」と一緒になって
怒りたくなるかもしれません。
あるいは、そんなことは
気にしなくて良いのでは?と
言いたくなるかもしれません。
カウンセラーの立ち位置は中庸。
怒るのでもなく、諭すのでもなく、
どちらでもない態度です。
「上司からこんなことをされたのです。
ひどいと思いませんか?
とききたくなるほど傷ついたのですね」
相談者の感情を想像して、
それを伝えるのが共感。
カウンセラーが、
自分の意見を伝えたいと思い始めたら、
傾聴から外れているサインです。
深呼吸して、中庸な心に戻して、
共感していきましょう。
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