カウンセラー養成講座の受講生の方から
「カウンセリングの時は、
相手の考え方を引き出すような質問を
したらいいのでしょうか?」
このような質問をいただきました。
1. 横の質問で悩みの状況を描写する
カウンセリングは、相談者の方に
質問することから始まります。
・今日はどのようなご相談ですか?
・それはどのような状況なのですか?
・それはいつ頃のことですか?
・周りにはどのような人がいたのですか?
など。
まずは、相談者がどのような状況で
悩んでいるのか、横に広げる質問を
していきます。
その時に、
「言っていることがごちゃごちゃで
ごめんなさい」
と言われることも多いです。
頭の中とは、ごちゃごちゃなもの。
論理的に理路整然と答えられるのであれば、
悩みにはなりません。
カウンセリングでやることの一つは、
悩んでいることを言葉にして、出していくこと。
悩みの構成要素を、まな板の上に並べる
イメージです。
悩みの構成要素を並べて、悩みの状況を
描写していきます。
2. 感情にフォーカスしていく
横の質問で、悩みの構成要素を描写しながら、
感情をきいていきます。
人は、同じ現象を見ても、同じように感じていない
ことがあります。
たとえば、上司から厳しくダメ出しされ、
罵倒された時
・ひどい上司だなと、憤慨する人もいます
・自分はなんてダメなのだろうかと、
悲観する人もいます
・成長の機会を与えてくれるすばらしい上司だと、
その上司を尊敬する人もいます
感情の中に、その人の価値観が現れます。
そして、価値観の中に、悩みの根本原因に
つながるヒントがあるのです。
3. カウンセラーが相談者に質問して傾聴することとは
カウンセラーが相談者に質問して、聴くのは
・表面的な悩みの解決法ではありません
・相手の考えでもありません
聞きだしたいのは、相談者の価値観。
相談者の価値観や世界観を聞き出すために
質問があり、傾聴があります。
カウンセラーが相談者を癒そう、
悩みを解決しようとすると、
相談者の価値観に触れる前に、
表面的な悩みを解決しようと
してしまうのです。
悩みの構成要素と相談者の価値観を
まな板の上にならべたら、
調理するのはカウンセラーではなく
相談者です。
カウンセラーが提供できるのは、
癒しではなく、
なんでも話していいのだと思える
安心で愛につつまれた環境。
その安全で愛につつまれた環境の中で、
相談者は、悩みを言語化しながら、
その何倍もの情報や感情を味わっています。
何度もカウンセリングを重ねることで、
気づきが生まれ、悩みの根本原因に
たどりついていくことでしょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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