カウンセリングの基本は傾聴です。
でも、相手の話を聞くのは
予想していたよりも
難しいと思ったことはありませんか?
1. 悩みを聞きながらやってしまいがちなこと
カウンセリング養成講座で、
傾聴の練習をしている時に、
こんなことがありました。
息子との関係に悩んでいます。
息子は、東大を卒業したものの、
家に引きこもったままで、
仕事もしていないのです。
どう接したらいいのか悩んでいます。
このようなお悩みの相談を受けたら、
あなたはなんと言いますか?
というワークをやっていました。
その時、カウンセラー役の方の中に
「でも、東大でしょ。それなら・・・」
と言った人がいました。
相談者の話をきいて、
カウンセラーの価値観に
照らし合わせたのです。
2. なぜ話を聞くのが難しいのでしょうか?
私たちは、相手の話を聞きながら、
自分なら?と置き換えていることが多いのです。
・それは正しいこと?
自分ならどう思う?
・自分だったらどうする?
・自分だったらどう感じる?
相手の話を聞いた瞬間、ほぼ無意識に、
自分の価値観で考えて
反応してしまうのです。
さきほどの例なら
「東大を卒業しているなら、大丈夫でしょう。
なんとかなるのでは?」
という反応かもしれません。
それは、相談者の考えではなく、
カウンセラーの価値観で考えたこと。
相手の考えと自分の考えを分離して、
自分の考えは、一旦脇におきます。
そして、相手の心の中を映し出すのが
傾聴です。
3. 否定せずすべて聞くのがカウンセリング
カウンセリングでは、
たとえ相談者の考え方が、
カウンセラーと真逆だったとしても
否定しません。
言葉に否定の感情をのせず、
そのまま伝え返すのです。
「息子さんが、東大を卒業したものの、
家に引きこもっているのですね」
相談者は、正論を知りたいわけでも、
解決方法を知りたいわけでもありません。
ただ、ありのままを
受け入れてもらいたいだけ。
カウンセリングでは
何を言っても大丈夫なんだ。
その安心感があることで、
相談者は普段は話せないような悩みも
話せるようになります。
カウンセラー自身の価値観を
手放して聞くことで、
相談者の表面的な悩みだけではなく、
その裏にある感情や、
価値観にも一緒にアクセスしていくのです。
そして、相談者の心の奥にある
悩みのタネを、
一緒に見つけていきましょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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