一言をきいて、いろいろ想像してしまうのが、
人のすばらしいところではあります。

 

でも、もしかしたら、カウンセリングの場では、
想像して、わかった気になっていることも
あるかも・・・。

 

  1. ついついアドバイスしてしまう場面とは?

 

 

人は、すでにある要素を組み合わせることで、
新しいものを作り、進化してきました。


物事を見たり、聞いたりした時に、
自分の知っているものと比較して、
分類して考えるくせがついているのです。

 

それは、カウンセリングの時でも同じ。


意識しないと、
相談者の言葉をカウンセラーの経験に
照らし合わせてしまいます。

 

以前、カウンセラー養成講座の中で
カウンセリングの練習をしているときに、
こんなことがありました。

 

「ついついお酒を飲み過ぎてしまうのです」
この言葉をきいた、カウンセラー役の人が、
お酒を飲まないようにする方法を
アドバイスし始めました。

 

・お酒を買わないように、
 お店を通らずに帰ったらどうですか?
・家にあるお酒を人にあげたり、
 捨てたりして、すべて処分したらいいのは?

 

このようなことを、言い始めたのです。

しかし、相談者役の人にきいてみると
「お酒をやめたいわけではない」
とのこと。

 

カウンセラー役の人にとっては、
「お酒を飲みすぎる=悪いこと」
という認識なのでしょう。

 

相談者とカウンセラーとでは、
考え方が違います。
価値観も違うのです。

 

自分の考えや、価値観を当てはめてしまうと
勘違いをおこしてしまうことがあります。

 

  2. カウンセリングでは、自分の考えは脇におく

 

 

さきほどの例ですと
「お酒を飲みすぎる=悪いこと」
というのは、カウンセラーの価値観で、
相談者は、悪いこととは思っていません。

 

なぜ、
「お酒を飲み過ぎてしまうのです」
と言ったのか。
その先を聞かないと、
相談者がいいたいことは
わからない場合が多いです。

 

カウンセラーは、相談者の一言をきいて、
湧き上がってきた感情を、

一旦脇に置きます。

 

そして、伝え返しながら、
さらに先をきいていくのです。

 

  3. 「なんとかしてあげなくちゃ」の感情も脇におく

 

 

相談者の悩みの内容をきいていると、
「私がなんとかしてあげなくちゃいけない」
そんな風に思うかもしれません。

ついつい、こうした方がいいのでは?
ああした方がいいのでは?
と言いたくなるかもしれません。

 

アドバイスをきいて、
悩みが解決したとしても、
また同じような悩みが出てくることでしょう。

 

悩みの根幹が解決できていないので、
また同じことを繰り返すのです。

 

あるいは、アドバイスをきいて、
その時は納得したとしても、
心が納得せず、アドバイス通り行動できない。

 

そんなこともおこります。

アドバイスは、
悩んでいる心に絆創膏を貼るだけ。


残念ながら、根本解決にはなりません。

 

カウンセラーは、自分の考えも、
なんとかしてあげなくちゃの思いも

脇に置いて、
話を聞いて伝え返すのです。

 

気づいて悩みを解決していくのは、

相談者ご自身。


カウンセラーにできるのは、
相談者ご自身が気づいていくのを
見守っていることだけなのです。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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