私は、カウンセリング中に

相談者から質問されても
答えないようにしています。

 

たとえば


「先生どう思いますか?

 ひどいと思いませんか?」
といった同意を求められても、

同意しません。


「ひどいと思いませんか?と

 思っているのですね」
という感じで伝え返しをします。

 

その理由は、
中立な立場をたもって、
相談者の悩みの元を探したいから。


同意してしまい、仲間になってしまうと、
表面の悩みだけを話しただけで
カウンセリングが終わってしまうことが

多いのです。

 

では、こんな言葉どうでしょうか・・・

 

  1. ごめんなさいと謝られたらどうしますか?

 

 

悩みについて話し始めた相談者。


こんなことに悩んでいますと

言いたいのに、うまくいえずに、

話す内容がチグハグになり、
時系列もバラバラになっています。

 

相談者「上司に大声でどなられたのです」
カウンセラー「大声でどなられたのですね。
                           なんと言われたのですか?」

 

相談者「この資料全然できていないから
                作り直せと」
カウンセラー「全然できていないから
                           作り直せと言われたのですね」

 

相談者「あっ、いやそこまでは言われてなかったかも。
                あれ?言われたかも。
                いつ言われたんだったかな。あれ?」

 

こんな時に相談者から


「話がチグハグでごめんなさい。

 うまく話せなくて」

 

と言われたら、あなたはなんと言いますか?

 

  2. カウンセリングと普通の会話とは違う

 

 

普段の友だちとの会話や家族との会話であれば
「話がチグハグでごめんなさい。
 うまく話せなくて」と言われたら
「別に気にしないでいいよ」
とか
「私も同じだから大丈夫」とか
いうのではないでしょうか。

 

カウンセリングの場合は、
普段の会話とは違います。

あやまられても伝え返すだけです。

 

「話がチグハグだと思われているのですね」

優しくそう伝え返すのです。

 

  3. なぜあやまられても答えないのでしょうか

 

 

「話がチグハグでごめんなさい。
  うまく話せなくて」の言葉には
どのような感情が入って

いるのでしょうか。

 

申し訳ないという気持ち。
うまく話せないという自己嫌悪も
入っているかもしれません。

 

それだけではなく、
「ありのままの自分を認めてほしい」
という気持ちが入っていることでしょう。

 

もしも、
「話がチグハグでごめんさい。

 うまく話せなくて」という言葉に

「いいんですよ」と答えたとしたら、


・やっぱり話がチグハグだったんだ
・申し訳ない
という気持ちが残ってしまいます。

 

相談者は、
ただ、ありのままの自分を

認めて欲しかったのです。


だから私は、答えずに伝え返します。

それは、「あなたのありのままを

認めています」
というサインでもあるのです。

 

カウンセラーは相談者の心の鏡。


いつも、相談者の言葉の中にある

感情も考え、
味わいながらカウンセリングを

していきます。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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