カウンセラーとしてデビューしたばかりの方から、

質問がありました。

 

「相談者の話を傾聴しようと思ってはいるのですが、

 ついついこれは伝えてあげなければと

 思ってしまうことがあるのです。

 どうしたらいいでしょうか?」

 

  1. カウンセリング中もセルフカウンセリング

 

 

相談者の話を聞いている時、

カウンセラー側が話したくなることが

あります。

 

・相談者が、自分が経験したことを

 悩んでいるとき
・これは伝えなくてはと

 「正義感」がわいてきたとき

 

そんな時に、傾聴しているカウンセラーから、

相談者の気づきの機会を奪ってしまう

アドバイザーになってしまいます。

 

相談者に伝えなければいけないことは

ありません。

カウンセラーができることは、

相談者の話を聴くことのみ。

 

これを伝えなくては、と心の中で思った瞬間に、

今、「カウンセラーとして話を聴けていない」

と気づいてください。

 

・この内容の話をきいたら、

 ついつい自分の体験談を語りたくなってしまう
・この内容の話をきいたら、

 自分の感情が動いて、話が聴けなくなってしまう


など。

 

カウンセラーは、カウンセリングしながら、

自分自身の心にも気づいていくのです。

 

カウンセリング中に自分の感情に気づけない、

あるいは、

感情にのまれそうになるとしたら、

感情日記をつけてみるといいでしょう。


日記は、自分の心を客観的に

見つめる練習になるのです。

 

  2. 伝えようと思った瞬間、傾聴モードからはずれている

 

 

「今、話を聴くのではなく、

 相談者に自分の意見を伝えようとしている」

と気づいたら、一旦カウンセリングを

中断しましょう。


お茶を一口飲んだり、お手洗いへ行ったり。

一息入れて気分を入れ替えましょう。

 

これを話したいと思った瞬間から、

傾聴から外れています。

 

人の話を聴きながら、

話したいことを考えるのは

難しいのです。

 

人の話を真剣に聴くには、集中力が必要。

気分を入れ替えて、

再度傾聴モードに戻していきます。

 

  3. 感情を揺さぶられる言葉を言われたら・・・

 

 

相談者から感情を揺さぶられる言葉を

言われたときも、

傾聴が難しくなるかもしれません。

 

たとえば、相談者から
「もう死にたいのです」


そう言われたとしたら、

心が揺さぶられるのではないでしょうか。

 

なんて言ってあげたらいいのだろう。

どうしたらいい?

そう思って思考停止してしまうかも

しれません。


そんな時でも、カウンセラーが

伝えなくてはいけないことはないのです。

 

ただ、相談者の感情を受容するだけ。

 

「今、死にたいと思っているのですね」

と伝え返しをして、

その感情を受け取りましょう。


言葉の内容よりも、

どうして相談者がその話をするのかを

感じ取るのです。

 

どうしたらいいのだろう、と動揺しているのは、

カウンセラーの心。

相談者の心ではありません。

相談者の心の中はわからないのです。

 

そして、相談者自身も、

どうしてそう思っているのか

わからない場合が多いです。

 

だから、お話を聴きながら

本人と一緒にその理由を考えていくのが

カウンセラーの役割なのです。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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