カウンセラーは、相談者のお悩みを

愛の態度で傾聴する人。

お悩みの解決方法を伝える人ではありません。


講座では、そう伝えています。

でも、わかってはいても

アドバイスしたくなるシーンも

あることでしょう。


なぜ、アドバイスではなく、

傾聴なのかについてお伝えします。

 

  1. 例えばこんな相談を受けたら、あなたはなんと答えますか?

 

 
 

 

上司から、

「残業続きだから、たまには早く帰って

 ゆっくりしたら?」

と言われても、早く帰る気にはなれないのです。


今月は、支社でトップの

契約件数になりました。

でも、自分はまだまだだと

思うのです。

 

もっと頑張らなくてはいけないと思い、

夜も眠れません。
不眠症になって、胃に潰瘍も

できています。


友人からは、「少しゆっくりしたら」

と言われてはいるのですが、

自分はもっと頑張らなくてはいけないと

思ってしまうのです・・・。

 

このようなお悩みを相談された時、

あなたどのように言いますか?

 

「充分頑張っているじゃないですか。

 すごいですよ。

 でも、健康を害しているようですから、

 少し休んだらどうですか?」

 

そう言ってしまいそうに

なるかもしれませんね。

 

  2. カウンセラーとして考えること

 

 

先程のシーンの場合、

相談者はほめてもらいたい

わけではありません。


カウンセラーからほめてもらえたら、

多少はうれしいかもしれませんが、

根本解決にはなりません。

 

なぜ、

周りの人にも仕事ぶりを

認められていて、

体を壊してまで頑張っているのに、

さらに頑張ろうとするのか?


その原因を相談者と一緒に

探していくことになります。

 

問題の真の原因は、

潜在意識の中に眠っていて、

本人にもわかっていません。


本人にわかるのは、

目に見えている表面的な問題だけ。

 

頑張っても成功を感じられず、

自分に自信がもてない人は、

もしかしたら子供の頃に

 

・テストで98点とっても、

 あと2点足りないといわれて怒られた
・頑張っても、

 まだまだあなたはこんなもんじゃない、

 もっとできると言われた
・頑張っても、頑張っても

 親から褒めてもらえなかった

 

こんな体験をしているかもしれません。

 

欲しかったのは親の愛。

親から

「頑張ったね。えらかったね」

とほめてもらいたくて、

愛してもらいたくて

死に物狂いで頑張っているのに、

愛がもらえない…。

 

そんな経験を積み重ねた記憶が、

潜在意識の中に眠っていたりします。

 

  3. 愛の欠乏を癒すには

 

 

ほとんどの悩みは、

欲しい形の愛が得られなかったという

過去の経験がもとになっています。


・親に振り向いて欲しかった
・愛しているよとだきしめてほしかった
・よくできたね。

 よく頑張ったねとほめてほしかった

 

でも、望んでいる愛が得られず、

あきらめてそのうちに

忘れてしまったこと。


過去の出来事は忘れているのに、

「欲しい形の愛」だけを

求めているので、

わからなくて悩むのです。


表層意識の中からは忘れ去れた、

愛がほしかったという記憶を

思い出して受け入れていく。

 

それをサポートするのが

カウンセラー。

 

欲しい形の愛がもらえなかった、

幼い頃の自分を癒すことができるのは、

相談者本人のみです。


相談者が自分で気がついて、

自分に愛を送るしかないのです。

 

カウンセラーにできることは、

相談者がセルフカウンセリングするのを、

愛の態度で見守り

サポートすることだけなのです。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

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