傾聴からクライエントの根底にある
悩みのタネにより近づく手法を、
より具体的に学びたいのですが。
このようなご要望をいただきました。
こちらの動画で紹介しています。
1.悩みに直接答えを出さない
あるデモンストレーションの事例で見ていきます。
ある15歳の中学生の男の子の例です。
自分は都立の高校に行きたいと思っている。
親は私立の高校に行かせたいと思っている。
この問題を解決するために、
スクールカウンセラーのところに相談に来たという
内容です。
この内容だけでは、悩みのタネは見えません。
でも、都立か?私立か?にと、
答えを出したくなりませんか?
カウンセラーの考えで
「都立に行くというのは正しいよ」と言うのは
カウンセリングではありません。
悩みの根本原因は、価値観から来ています。
価値観は、顕在意識上には、
あがっていないことが多いです。
2.言葉の裏側に着目する
なぜ「都立に入りたい」と言うのだろうか?に着目します。
・お金がないから。
・両親のため
このような理由かもしれません。
言葉の裏側にある気持ちを聞き出します。
そして、なぜ親は「私立に入れたい」と言っているのかにも
着目します。
子どもが感じ取れるくらいお金がないのにもかかわらず、
お金がかかる私立に入れたいと言っている。
その理由を相談者にききながらひもといていきます。
・お金に困っているからこそ勉強が大切
・息子が社会に出ても困らないように
このような思いが込められているのかもしれません。
カウンセラーは安易に、「都立に行った方がいいよ」とは
言えません。
親は、どんな風に私立を勧めてくるの?
その言葉を、あなたはどう受け止めているの?
感情を聞いていきます。
3.もしも望み通りにできるとしたらどうする?
「お金がないから、私立ではなく都立に行きたい」
このように我慢した結果ならば、
「お金があったらどうしたい?」
「あなたにとって我慢って何?」
など、価値観をきく質問をしていきます。
弟に全部譲ることを「我慢」だと思っているのかもしれません。
親からほしい「愛の形」がみえてきます。
感情によりそった質問をして、
価値観や親とのかかわりが見えてきたところで、
最後に「ところで、高校は都立にする?私立にする?」
と聞いてみるのもいいでしょう。
結論を出すのはクライエント。
カウンセラーは、心に寄り添いながら話を聞くことで、
クライエント自身に気づいてもらいます。
それを見守るのがカウンセラーです。
詳しくはこちらの動画で紹介しています。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
神戸正博公式LINE、始動
神戸を応援してくださっている方
に向けて運用している
ちょっと秘密でプレミアムなLINEです。
神戸の新プロジェクトや、
それにまつわる進捗の共有
神戸の研究の最前線情報なんかも
発信していきます。