「…司…」
「ん?何だよ?」
「…重い」
紙袋に10冊ずつのハードカバー本を持った 赤石と俺の感覚は多分、正常だ。
「あはは ごめんね。今日は二人が持ってくれると思って いつもより多めに買っちゃったよ」
しかし そういって笑う司が 一番小柄な体で20冊のハードカバーと5冊の文庫本を持っている。
重そうなのだが ある意味自業自得だ。
「しっかし こんなに買って 金あるのかよ?」
「あはは 無いよー 今日のでお正月のお年玉は終わりなんだ。あとは 家の店で働いてちょっとお小遣い貰っていくしかないや」
…こいつ ある意味すごいよなあと思いつつ、ああ これも頭が良くて読書家だった姉貴の影響か と思い得心する。
「まあ 今日は重い本持ってくれたお礼にさ 蕎麦、食ってけよ」
あと少しで司の家に着くというときに司が発した言葉。
「ひゃっほう 待ってました!」
テンションの上がりまくった仁の発した言葉。
「…良いのか?お前んちの商売道具だろ?」
こいつの家の蕎麦は実はとても美味い。
「良いよ ミニサイズだから」
「ケチケチすんなよぉー司ぁー」
「仁うるさい」