あたしが彼とつきあうようになるまでには、出会ってから1年と少し時間があった。


その期間、あたしが彼と2人きりで会った事はほとんどなかった。 2人で話した会話も、当たり障りのない、日常会話のみであった。


そんな彼と ひょんなことから同居する事になったのが、1年ほど前の事。


外国ではよくある、Sharemateといったところである。


もともと、2人きりで住むつもりはなく、彼のモトカノ(その当時は恋人同士だと思っていた)がいるものだと思っていた・・・。しかし、その女は海外に1年ほど仕事で出かけるとの事で、あたしが空いた部屋を埋めて、ついでに家賃も支払うという事になった。


大学生だったあたしにとっては、大学の授業の都合もあり、その女の家に住む事が適当であった。


ただ、その女がこの先1年間、居ないと言う事は知らなかった。


いずれにしても、このようにして、後のBFとの同居生活は始まったのであった。


あたしとしては、他人と住む事は、大学生になってから全く抵抗のないことであった。性別・年齢・国籍を問わず、色々な人とそれまでも生活をしてきていたから・・・。



自分の恋人の前の恋人に出会ったことがある人ってどのくらいいるのだろう・・・。

あたしは、出会った事がある。

正確に言えば、友達だった人が前の恋人の彼女になっていた・・のである。そう、自分の恋人の次の恋人に出会った事になる。 つまり、恋人を奪われ形である・・・。


そして、その逆もある。 すなわち、自分の今の恋人が以前に付き合っていた相手に出会ったこともあるのだ。


その女は、あたしにしてみれば、ひどく偏った考え方を持っていた。

あたしが1番、自分の耳を疑った事がある・・・。そう、もう2年以上前の事だ。 

あの女は、あたしの家族との関係や両親との関係について色々聞いてきた・・・。そしてあたしは、素直に答えていた。 そう、とても素直に・・・。



女:    今、学生している費用って全部両親が払ってるの?




あたし: はい、共働きですので・・・。




女:    親に色々文句言われない? バイトもしないで!




あたし: あたしは出来ればバイトもしたいですが、今は勉強が本当に大変で、



      それを分かってくれていますし、今しか出来ない事を頑張れと逆に応援してくれています。




女:    私は絶対そんなことは出来ないわ。 



       自分の人生だってあるのに、子供のために一生働くなんて出来ないわ・・・。




あたし:  は、はぁ~(苦笑)。







なんて、親だろうと思った。 世の中にはこんな風にしか自分の子供に対して思えない人間がいるんだな~と感心してしまった。 逆に、皮肉にも聞こえた。 この女が言いたかった事は、自分には子供以外にもっと大切なものがある。 それは、・・・・・・・・ 彼であった。


が、あたしは、大切なものってなんですか?なんて聞かなかった。 興味もなかった。 ただ、あの女は聞いて欲しかったのだろう。 そう、あの女にとって、子供よりも大切なもの。


それは、年下の可愛い可愛い彼であった。


その大切なものを、 奪われたと思った時のあの女のあわてぶりは、また後ほど・・・。




出逢いとは、振り返ってみるととても不思議なものです。


あたしが 彼と出会ったのは、今から2年半ほど前のこと・・・。


知り合いの彼氏として 初めて彼と話をした。


その時は、まさかこれからから、こんな状況に巻き込まれるであろう事なんて、全く想像できる様なあたしではなかった。


ただ、数ある日本人の中の一人の男性に出会ったという、事実でしかなかった。


その頃、あたしは20代前半の学生、そして彼は30代になったばかりの社会人だったと思う・・・。


あたしには 遠距離恋愛で3年以上付き合っている年上の男性が居た。


出逢いはとても静かに、そして彼という人間に対して、ただただ優しそうな人という印象を受けた事から始まった・・・。