拍手を、そしてハンカチを
目の前に広がる景色は
あなたは一回も見たことがないもの
想像してみて
できないから
一回も見たことがないものを
想像するのは
創造っていうんだよ
それはおいといて
目の前には大勢の人が
目が覚めたらここにいて
どうやらあたしはピアニスト
演奏が終わってからのスタンディングオーベーションなのか
中には泣いている人も
よく見たらドレスは血だらけ
隣には倒れている少女
その子からは血が出ていなくて
あたしは高音で叫び続ける
なのに
なのに観客は拍手喝さい
人を殺したかもしれない
フラッシュバックみたいに
頭にスライドがぱっと映る
それはあたしがナイフを片手に
倒れている少女と同じ服を着た子に襲いかかっているもの
音がする
鈍い音が
思い出して涙が流れる
あたしじゃない
やったのはあたしじゃない
拍手なんていらない
なんで周りは喜んでいるの?
倒れている子は一体誰なの?
近づいてみる
目を開けて
口を開けて
ただただそこに寝ている少女は
あたしをそっと見つめている気がした
その時に思ったの
あたしはあたしじゃない
この子があたしだ
あたしが殺したのはあたし
あたしは誰?
隣に落ちてたナイフに映ったものは
微笑んでるあたしだった