BEST ダム thing 2

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あまり書かないかも

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ヘボなピッチャーである私の娘が試合で投げるとき,
味方は死に物狂いで守ってくれる。

「守備のおかげでヘボピッチャーが結果を出せたんではないか」という声に対し,
"仲間"の出した答えは

『ピッチャーが投げてるときにバックが懸命に守るのは当然だろ!?何が悪い』



中学校の部活動でソフトボール部に所属し,ピッチャーをやらせていただいている娘。
部活動以外にも,ソフトボールの男女混合学生クラブチームに加入し,修行中。
(一応,父である私はこのチームの指導者という肩書をもらっている)

このクラブチームは,私が選手として参加している成人男子のソフトボールクラブチームとよく合同練習をしており,練習試合に合同で出場することもある。
そのような場合,成人男子から小学生女子まで幅広いメンバー構成となり,相手チームによってはやむを得ず全く出番がない「年齢層」も出てくる。
(中学男子チームとの練習試合では,成年男子組は全員審判。高校男子チームとの練習試合では,小学生はベンチで準備)

先日,高校男子ソフト部2チームにお越しいただき,娘の所属クラブと私の所属クラブ合同チームで練習試合を行った。

その試合の6日前,娘にクラブの監督から一報携帯
「次の試合にはお前を使う。高校男子相手なのでピッチャーライナーが来たら避けられず大けがをするとは思うが,その覚悟があるならマウンドに立て」



第1試合開始。
私も自軍の8番指名打者として出場。

自軍では,忙しい中高校男子チームを招聘したことに自軍の投手2名の故障も重なり,助っ人として来てくれた県代表投手が先発。
娘のクラブチーム所属の投手たちに見本を示すようにアップや投球練習,投球術を惜しげもなく切り売りしながら,高校男子相手に投球。娘も登板に備え猛暑の中ピッチング練習しながら待機。
試合は5対3で我が連合チームリードのまま最終回へ。


実はこの日の朝,
「登板があるぞあるぞと言って,ベンチで準備待機させることは試合で投げるよりも遥かに大きな経験になる」という育成コンセプトを監督から聞かされていて,チームの一員ながら娘の登板はまさかないだろうなと思っていた自分であったが,ここでピッチャーを娘にスイッチ。

まさか。


娘は開き直って力強いストレートを投げ込んでいく。逃げることなくストライクゾーンで真っ向勝負。
とは言えやはり中学女子(しかもまだ2年)。当然,高校男子から空振りを取れるわけがない。

大きな当たりが,強い当たりがガンガン飛んでいく野球

しかし普段から娘の面倒を見てくれている成人クラブチーム男子野手が必死にこれを捕球。
普段恰好よくプレーしている18歳,19歳の男子外野手が,全力でボールを追って,まるで野球を始めて初めてフライを捕った子のごとく,不格好に自分の腹の前でボールを捕る。
普段恰好よくプレーしている18歳サードが,サードゴロに対してまるで野球を始めて初めてゴロを捕った子のごとく,膝をついて捕球しファーストに送球する。

このピッチャーが投げているときは,全部アウトを捕ってやらなければならない。
そんな暗黙の命題がグランドに転がっていた。

先発投手も「ノーアウト満塁になっても俺が抑えてあげるから,頑張っておいで」と快くマウンドを譲ってくれる。


こんな最高のマウンド,なかなかないかも。


結果,2試合に登板した娘は何とか与えられた責任投球回数を全う。
自信をみなぎらせ,部活動へ戻っていった。



実は娘が部活動で(それまで部活でバッティングピッチャーもやったことがないのにもかかわらず)練習試合で初登板すると決まったとき,その前日に土砂降りの中3時間も延々とピッチング練習の相手をしてくれたのも,やはり所属クラブチームのチームメイトだった。
人に世話になるにも程がある。


けれども,人を育てるということは,そういうことなのだ。
払う犠牲を犠牲だと思っていたら,ダメなのだ。


そんな暖かさに包まれたグランドにいるのが好きである。




余談だが,実は自分にも一つの責務があった。
それは,高校男子相手に,小学6年の女子選手(小学2年からみている教え子)の出場機会を作ること。
足の遅い自分の代走として,俊足小学生女子が出場。快足を飛ばしホームに帰って来てくれた上に,そのままバッターボックスにも立ち,犠打を記録。

娘を盛りたててくれた仲間と同じプレッシャーを背負って入った打席は,重かったけど楽しかった(何とか出塁できて良かった,と試合後実は娘よりほっとしていたかも)。



部活では,ピッチャーを始めたばかりの1年生ピッチャーが練習で登板し,制球に苦しんでいるとき,一番大きな声を出して盛りたてている娘を見ると,少しは成長したのかなあと思ったりもする。