ラノベの研究室 -2ページ目

ラノベの研究室

ラノベの考察・感想(ネタバレあり・なし)
ラノベ原作アニメの感想も不定期に更新していきます。
ラノベは最新巻+過去の面白かった作品を紹介。

PS vita:冴えない彼女の育てかた

 

PS vita版『冴えない彼女の育てかた』

ゲーム版シナリオが気になったので、PSstoreでダウンロードしてプレイ開始。

 

以下、原作との大きな違いまとめとエンディングのネタバレがありますので、ネタバレNGの方は引き返して下さい。

 

 

ゲームはアニメ1期終了後、4巻の美智留のエピソードが終わった時点からスタートします。

 

《英梨々ルート》

◼︎原作との相違点など

5巻シナリオとは別軸になる為、瑠璃ルートや安芸くんの書いたグランドルートは存在しない。

・冬コミのゲームシナリオは、2巻シナリオで改稿したシナリオがベース。

・文化祭では校内で体験版を公開。

・那須高原でなく、自宅で英梨々が発熱。原画は納期に間に合わず、冬コミは手焼きでの少数販売に。

・英梨々との那須高原での仲直りイベントなし。

・英梨々の7枚の神CGイベントも発生しないため、原画は普通のレベルで完成。

・英梨々の看病に向かう前に加藤さんへ相談していたため、原作と異なり、冬コミ後も加藤さんは怒りません。

・冬コミでの評判はまずまずで、昼前には完売。開場直後に売り切れたりなどはしていません。

・茜さんは登場しません(英梨々、詩羽先輩の脱退なし)。

・ライバルである伊織くん達のゲームは、冬コミ後に大容量の追加シナリオ及びCGwebで発表。

・英梨々がスランプになり2月の販売会でも冬コミと同じものを販売。伊織くんと出海ちゃんに負ける。

 

イラストでは出海ちゃんに負け、学校では安芸くんとの関係がバレかけてギクシャクし、完全にスランプに入る英梨々。

安芸くんは、ゲーム中の、英梨々をモデルにしたヒロインについて追加シナリオを作成。過去の因縁含めて全て解決したハッピーエンドシナリオに、英梨々は感動して復活します。

~エンディングエピソードへ~

 

◼︎ハッピーエンドの、必需品

(英梨々 good end

英梨々さん、安芸くんのこと『トモくん』呼びに変化。追加シナリオの原画もしっかり作成してくれました。

原画作成で疲れ切った英梨々は眠ってしまい、安芸くんは優しく見守ります。

 

新学期、英梨々には商業の仕事がいくつか入ってきている様子。

昨年から引き続き、安芸くん、加藤さん、詩羽先輩、英梨々、美智留の5人でサークルは継続中。

そんななか、320日、英梨々の誕生日に安芸くんはプレゼントを用意していました。受け取る英梨々もまんざらではなさそう。

2人の関係はこれからだけど、英梨々は安芸くんと協力して、クリエイター及びプロデューサーとしての高みを目指して行くようです。

 

◼︎感想など

2つ目は英梨々のルートを攻略。

このルートシナリオの大きなポイントは以下の2点かと思います。

 

①安芸くんと英梨々の過去の確執は、安芸くんが追加シナリオを作ったことで仲直り(原作では、英梨々が神CGを作成して安芸くんの崇拝を勝ち取り、仲直り)

②神CGを描いておらず、クリエイターとして安芸くんの崇拝を得ていない。

 

2ルート目は英梨々を攻略。

原作では、詩羽先輩同様にクリエイターとして安芸くんから崇拝されてしまったがゆえにヒロインルートから外れましたが、ゲームでは②により『安芸くんが守ってあげないといけない英梨々』をキープ。

過去の因縁についても、英梨々がモデルの追加シナリオを作成したことで分かり合い、仲直りできています。

 

王道のハッピーエンドだと思いますが、詩羽先輩ルートのシナリオの方が厚みを感じました。

どんなシナリオなら、より良いものになるのか考えてみましたが、英梨々がハッピーエンドになるシナリオって、実はかなり選択肢少ないですね

英梨々の性格的にも、才能的にも、過去の裏切り的にも、かなり細い線を辿るレベルで進めないとハッピーエンドに辿り着けない

 

でも、逆にそれが魅力のヒロインなのかもしれないですね。

PS vita:冴えない彼女の育てかた

 

こんにちは。

PS vita版『冴えない彼女の育てかた』

ゲーム版シナリオが気になったので、PSstoreでダウンロードしてプレイ開始。

 

以下、原作との大きな違いまとめとエンディングのネタバレがありますので、ネタバレNGの方は引き返して下さい。

 

 

ゲームはアニメ1期終了後、4巻の美智留のエピソードが終わった時点からスタートします。

 

《詩羽先輩ルート》

◼︎原作との相違点など

5巻シナリオとは別軸になる為、瑠璃ルートや安芸くんの書いたグランドルートは存在しない。

・冬コミのゲームシナリオは、2巻シナリオで改稿したシナリオがベース。

・文化祭では校内で体験版を公開。

5巻の『小説(一本道すぎるシナリオ)』から『ゲームシナリオ』への修正は、12月に詩羽先輩が自力で気付き対応。ただ、修正が納期に間に合わず、冬コミは手焼きでの少数販売に。

・英梨々の7枚の神CGイベントも発生しないため、原画は普通のレベルで完成。

・原作と異なり、冬コミ後も加藤さんは怒りません。

・冬コミでの評判はまずまずで、昼前には完売。開場直後に売り切れたりなどはしていません。

・茜さんは登場しません(英梨々、詩羽先輩の脱退なし)。

・ライバルである伊織くん達のゲームは、冬コミ後に大容量の追加シナリオをwebで発表。

・ライバルの追加シナリオに触発され、詩羽先輩も瑠璃の追加シナリオを作成。

2月販売会では、互角の販売数となる。

 

安芸くんは、瑠璃中心の追加シナリオが詩羽先輩から自分へのラブレターだと気付き、自分の詩羽先輩への気持ちも自覚。詩羽先輩へ告白します。

ただ、何故か詩羽先輩にはフラれてしまいます。

~エンディングエピソードへ~

 

◼︎ENDマークは打たせない

(詩羽先輩 good end

月日は流れて卒業式。

安芸くんは詩羽先輩にフラれたショックを引きずっています。

詩羽先輩は、安芸くんと付き合う(=作品に込めた恋心が成就してしまう)ことで、作家としての霞詩子が消えてしまう(小説が書けなくなってしまう)と思い、付き合わないという選択をしました。安芸くんも先輩からそのことを告げられ、諦めるより他ありません。

 

お互い沈んだ気持ちになっていたところ、詩羽先輩へ町田さんからアドバイスが。

今の霞詩子はまだ完成していない。男と付き合った程度で潰れるような作家ではないと背中を後押ししてくれます。『ハッピーエンドのその先』を知っておくべきだと。

 

町田さんの言葉を受け、迷う詩羽先輩ですが、自身で作り上げた瑠璃のセリフを思いだします。

わたしは、もう何も怖くありません」

「どんな運命がわたしの前に立ち塞がろうと、それで何かを失おうと、あなたを想うこの気持ちは決して尽きることはないと分かったから」

「だからわたしは、素直になることを、怖がらない」

「この先に、何が待ち構えていようとも

 

自分に素直になった詩羽先輩は、安芸くんへ付き合って欲しいと伝えることを決意。

安芸くんに電話し、待ち合わせ場所へ向かっていくところでルート終了。

 

◼︎感想など

最初は詩羽先輩のルートから攻略。

このルートシナリオの大きなポイントは以下の3点かと思います。

 

①追加シナリオ作成の終盤で詩羽先輩の筆が止まり、安芸くんが執筆作業中断を宣告するより他なくなった点。

 

②ずっと崇拝対象だった詩羽先輩ですが、①のイベントにより、安芸くんの中で詩羽先輩が1人の女性へと認識変化したこと。

 

③安芸くんが、追加シナリオの瑠璃の描写内容から、詩羽先輩の恋心を受け取れたこと。

 

原作含めてですが、安芸くんは詩羽先輩のことを崇拝してしまっており、1人の女性でなくクリエイターとしてしか見られなくなっている所が、詩羽先輩ルートの最大のネックなのかと思います。

今回のシナリオでは、追加シナリオ作成時に完全に筆が止まってしまい、それをフォローしたことで、安芸くんの中で認識の変化を起こさせていました。

 

原作では、結局自力で何とかしてしまう詩羽先輩ですが、ちょっとしたキッカケさえあればルートに入れるんだなぁと実感。

告白断られた時はビックリしましたが、ハッピーエンドで良かったです。

 

あと、詩羽先輩ルートだったはずなのですが、意外と加藤さんも要所で目立っていました。さすがメインヒロインっす。

冴えない彼女の育てかた 2

 

こんにちは。

2巻について、ネタバレ含めて構成の考察などしていきます。

まだ、本作お読みでない方は、引き返して下さいね。

 

 

◼︎プロローグ

場所:放課後の視聴覚室 登場キャラ:安芸、加藤、英梨々、詩羽

1巻ラストでギャルゲー製作に協力してくれることになった英梨々と詩羽先輩。ただ、2人とも忙しくて、なかなか参加は難しそう。

サークル瓦解の法則

①メンバーのスケジュールが全然合わない

②お金がつきる、もしくは最初から無い

③リーダーが現実みてない

④メンバー同士の仲が悪い

⑤サークル内で多角関係が構築されている

なぜいるのか分からない役立たずがいる

これだけ見ると空中分解フラグが凄いことになってます。法則⑥で紹介された加藤さん、頑張ってサークル名考えてましたね何とかサークル活動は始まりましたが、前途多難な様子です。

 

◼︎第1章 可能性を生み出しただけでアウトなんだよ

場所:ファミレス、教室 登場キャラ:安芸、加藤

安芸くんのバイトしているファミレスに加藤さんと従兄弟の圭一くんがやってきます。

気になってる女の子がアウディに乗った医学生のイケメンといきなり2人で現れたら、そりゃ取り乱すよね。。。ただ、安芸くんの凄い所が、翌日加藤さんに圭一くんと会わないようにお願いできちゃう所。度胸ありすぎ。

圭一くんとの次の会う約束をキャンセルして貰うかわりに、安芸くんが加藤さんと六天場モールへ行くことに(加藤さんの方も、付き合い良すぎです)。

けど、安芸くん、下調べの疲れや緊張などで、当日知恵熱を出してドタキャンしちゃいました。

 

◼︎第2章 お見舞いって、個別ルートのイベントだよな?

場所:安芸自宅 登場キャラ:安芸、英梨々

安芸くんと英梨々のツンデレ漫才パート。安芸くんのお見舞い(ただ、英梨々曰く、前回の同人誌作成手伝いのお礼で決してお見舞いではないとのこと)に英梨々が訪問。

加藤さんとの六天場モールデートについて、英梨々に相談します。

安芸くんは英梨々に、アウェーでの対応の仕方を質問し、英梨々は表面上だけ取り繕って、引き分け狙いで乗り切ることを勧めます。

でも、安芸くん的にはホームでもアウェーでも裏の顔を使わずにいたいようで

「お前(英梨々)や先輩はともかく、加藤は加藤は全然そんなことないんだよな」

「あいつ、俺以上にホームもアウェーも同じ戦い方なんだよ」

「俺、あいつのそういうところは、ある意味凄いなって

この時点での安芸くん的には、英梨々と詩羽先輩は裏の顔も使うイメージだけど、加藤さんは裏表が殆どないと考えている様子。

過去、何度か裏切られて辛い思いをしていた安芸くんには、加藤さんのその性格は非常に魅力的に見えるのかもしれません。

 

◼︎第3章 あ、でも鉢合わせイベントが起こるならまだ共通ルートか

場所:安芸自宅 登場キャラ:安芸、英梨々、詩羽

引き続き、安芸くんの部屋に詩羽先輩がお見舞いに来ます(英梨々はクローゼットに潜伏)。

詩羽先輩も加藤さんから連絡を受けて、安芸くんの発病を知ったとのこと。安定の誘い受け会話で安芸くんをからかっています。

この2人の会話では、詩羽先輩の誘い受けで安芸くんが焦っているため目立たないですが、割と安芸くん先輩との会話内でも加藤さんのこと気にしてる発言してるんですね。

英梨々の負け犬臭が少しずつ強くなってきています

この時点で、安芸くんの各ヒロインへの印象はこんな感じかと考察。

★加藤さん:影の薄いフラットなメインヒロイン。裏表が少ないため、割と信頼している。ちょっと気になる程度?の関係。

★英梨々:幼馴染のイラストレーター。過去の決裂を引きずってはいるが、それでも放ってはおけない関係。イラストレーターとしての実力は認めているが、崇拝まではしていない。

★詩羽先輩:作家としての崇拝対象。以前、気まずい出来事があり最近まで話せていなかったが、先輩の作品は読み続けていた。

逆に、英梨々及び詩羽先輩から安芸くんは好感度MAX、加藤さんから安芸くんは特別な感情なしって感じかと思います。

 

◼︎第4章 うまく言えないけどさ、な~んか違うんだよね~ #殺意が湧いた台詞

場所:視聴覚室、ログハウス喫茶店 登場キャラ:安芸、加藤、英梨々、詩羽

休み明け、安芸くんは加藤さんへ、ドタキャンを謝ってます。加藤さん、すんなり許してくれて良かったね!安芸くんと加藤さんは、周囲からオタク友達的な目線で見られているという描写あり。

お見舞いイベントで、女の駆け引きがあったことが判明。

・加藤:英梨々、詩羽先輩へ安芸くんが体調崩したことを連絡。英梨々をお見舞いに誘うが、英梨々からお見舞いに行かないように勧められる。

・英梨々:加藤さんのお見舞いを中止させつつ、抜け駆けして安芸くんをお見舞い。この微妙なゲスさが負け犬感をry

・詩羽:加藤さんから連絡を受けて、英梨々が抜け駆けしたのを予測。自身もお見舞いがてら安芸自宅を偵察に。

サークルの創作作業も本格的にスタート。加藤さんは表情がうまく作れず、安芸くんはやる事がなくてパシリ化。ここで初めて、詩羽先輩のトランス状態がメンバーに見られることに。

1巻では仔犬のように震えていなかった加藤さんですが、24章でクリエイターの闇に触れて、とうとう仔犬のように震え始めました!(特に大きな意味はなさそうなんだけどね

詩羽先輩と安芸くんの過去も匂わせつつ、企画の初期プロットがアップ。ただ、安芸くん的には納得いかず、作業をストップさせてしまう自体に

英梨々と詩羽先輩は帰っちゃいますが(英梨々は廊下で様子を伺っていたようですが)、加藤さんは残って微妙に気遣ってくれます(何だかんだで、加藤さんいつも安芸くんの近くにいてくれるんですよね)。

そこで安芸くんから、唐突にデートに誘われます。加藤さんも廊下の英梨々もビックリですね。

 

◼︎第5章 ラス前の章は上げて落とすのが基本ですから

場所:六天場モール 登場キャラ:安芸、加藤

クライマックス前ということで、一気に上げて下げてくる章ですね。

安芸くんと加藤さん、先週行けなかった六天場モールへチャレンジです。キュンキュン回です。

最初慣れないアウェーでヘタる安芸くんと心配する加藤さんですが、復活後はオタ技術を駆使して加藤さんをぐいぐい引っ張っていきます。

この2人、突っ走る安芸くんと近くにそっと付いて行く加藤さんって相性抜群ですね2人共、自然な状態で楽しめるって普通だけど凄いことですよ。

加藤さんはお礼にメガネを、安芸くんは帽子をお互いに交換して、いい雰囲気。お互いにちょっとずつ好感度上がります。

でも、何かに気付いた安芸くんは、帰り送れないと加藤さんに告げるのでした(安芸くん、突っ走りますね~)。先輩に会いに行くの、明日でよくね?とか思いますけど、安芸くんだし、ね。

 

◼︎第6章 楽よね、回想シーン

場所:和合市 登場キャラ:安芸、詩羽、町田

今巻のクライマックス章。詩羽先輩との過去の出来事が明らかになり、今後の先輩と安芸くんの関係性にも影響するエピソードです。

『恋するメトロノーム』最終稿を安芸くんに見てもらいたかった作者の詩羽先輩と、ファン及び崇拝者として見たくなかった安芸くん。

『恋するメトロノーム』の最終巻ではメインヒロインの沙由佳(詩羽をモデルにしている)ではなく、2巻から登場した真唯が主人公のパートナーとなります。

沙由佳に自己投影している詩羽先輩は、最終稿を安芸くんに見せ、沙由佳と真唯のどちらを選ぶのか(作家的らしい告白ですよね)を見たかったようです。

でも、安芸くんは最終稿を読んでくれず、それから詩羽先輩は安芸くんのことを『倫理君』と皮肉って呼ぶようになります。

選んでもらえなかった詩羽先輩は、失恋したみたいな状態となり、安芸くんと疎遠になっちゃったんですね。

で、今回のプロットについて。

詩羽先輩の上げてきたプロットは、瑠璃(昔の因縁)が主人公とうまくいくストーリーになっており、巡璃(日常)が取り戻せていない。そこに安芸くんは物足りなさを感じていたようです。

「俺、普通の女の子と普通に遊ぶのが楽しかったんです」

「アウェーでも、加藤がいや、巡璃がいれば楽しくなると思うんです。巡璃との普通の日常も、凄く楽しいと思うんです」

「だから運命に負けずに日常を取り戻す展開が欲しいんだ。ただの巡璃エンディングが欲しいんだ。がんじがらめな前世の因縁に、何気ない恋が勝つルートが欲しいんだ!」

巡璃(=加藤)と瑠璃(=詩羽)で、瑠璃じゃなくて巡璃が勝つルートが欲しいって言ってる訳ですね。そりゃ、詩羽先輩も拗ねちゃいます。

「あなたは、やっぱり、過去の因縁よりも、現在の気持ちが重要?」

「だったら一から作り直したほうが、その方が何もかも諦められる」

詩羽先輩、撃沈かと思いきや、安芸くん(ハーレム王)がさりげなくフォロー。

「残そうよ」

「俺、巡璃が可哀想だって言ってるけど、瑠璃だってすげー萌えるよ?過去の因縁をいつまでも引きずる関係も大好物だよ?」

まだ、ヒロインレース決着には早いですものね。

なんやかんやで詩羽先輩を引き戻しつつ、加藤さんをモデルにした巡璃を救うべく、プロット修正開始。安芸くん、注文が細かいです。ちゃんと言われた要望を反映する先輩もプロですね。

最後にトランスしてヤンデレ化したクリエイター詩羽先輩、本音言い過ぎで笑いました。

この章は、今後の物語を通してもかなり重要な章だったんじゃないかと思います。

 

◼︎エピローグその一 または、第5.5

場所:六天場モール 登場キャラ:安芸、加藤、英梨々

安芸くんが去った後の六天場モール。いきなり現れてスケッチを始める英梨々さん、ストーカーっすよ。地味なゲスさがモブヒロイン感をry。加藤さんの怒り表情を得られたのは結果オーライですが。

加藤さんは、安芸くんの好感度が少し上がった分、ぞんざいに扱われて怒りの感情が出ちゃったんでしょうか。イベント的にはマイナスですけど、2人の関係的にはプラスですかね。無関心レベルから、ちょっと怒れるレベルに変わった訳ですし。

 

◼︎エピローグその二

場所:和合市 登場キャラ:安芸

詩羽先輩の置き土産。先輩、体張りすぎです。

 

◼︎感想とか

1巻はちょっと不満がありましたが、2巻はかなり満足な内容でした。

日常パートのドタバタから、加藤さんとのデートで上げて下げた後、一気に詩羽先輩のクライマックスへ持って行く流れは王道ですが、読むのが止まらなくなる魔力を感じました。

今回の巻では、英梨々は負け犬キャラでしたが、次の巻で巻き返すはずなので

詩羽先輩が絡むと、ストーリーに躍動感が強く出てくるなぁと感じます。テンプレだけど、今回のストーリーで厚みが出て良いキャラになってます。

隠れオタな俺氏はなぜヤンキー知識で異世界無双できるのか?

 

こんばんは。

98日電撃文庫から発売の新刊、

『隠れオタな俺氏は

 なぜヤンキー知識で異世界無双できるのか?』

ネタバレなしで感想と評価を書いていきたいと思います。

ネタバレありの考察と感想は、来週あたりに公開予定

 

 

描写は主人公の一人称視点がベース。

 

著者は一条景明先生、イラストは小島紗先生。

異世界ものは若干食傷気味+当たりハズレが大きい印象ですが、電撃文庫を信じて購入です。

 

異世界に突然召喚されたヤンキー(隠れオタ)の武藤くん。

自分を慕ってくれているヤンキーの神無月さんと異世界を冒険します。

 

◼︎感想・評価

お勧め度:★☆☆☆☆1.0

電撃文庫さんでも、こんな作品が出てしまうんですね。発売日に買いましたが、買って後悔しました

明日ブックオフに売ってきます

 

〈良かった点〉

①ヤンキーとファンタジーの融合

:ヤンキー漢字=魔導文字となっている世界が舞台。設定は斬新で、やり方次第では面白くなったかもしれないですね。

 

〈悪かった点〉

①ヤンキー要素が生かせていない

ヤンキー漢字=魔導文字なのは分かりやすい設定ですが、偽ヤンキーの武藤くんでも、ヤンキーっぽく立ち回ればヤンキー魔法が普通に使えたりと、基本設定がスカスカでした。

別にヤンキーじゃなくても良いんじゃん

終盤のバトルでも、次々よく分からない技がポロポロ出てきて、完全に置いてけぼり状態。

 

②無駄に下品なエロシーン

無駄に大量のエロ描写を入れてきますが、ただ下品なだけで全然萌える要素がなかったです。一応お金出して買ったので頑張って読みましたが、読むのが辛くなるレベルでした。

でも、この感じが好きな人にとっては良い点になるのかもです。

 

③唐突なストーリー

悪かった点②のエロ描写が多いためか、本筋のストーリーがおざなり過ぎ。ギャグパートならしっかりギャグパートやりましょう。

展開も唐突で完全に置いてけぼりにされ、終盤のバトルも戦闘描写の途中にエロ描写を入れるせいで緊張感なし。

 

 

ただの下品なエロライトノベルでした。エロ描写中心にするなら、キャラ設定をもっと深くしないと、今のままでは浅すぎて全く萌えません。

買うか迷ってらっしゃるなら、買わない方が良いです。

買って後悔しました

リア充にもオタクにもなれない俺の青春

 

こんにちは。

98日電撃文庫から発売の新刊、

『リア充にもオタクにもなれない俺の青春』

ネタバレほぼなしで、感想と評価を書いていきたいと思います。

ネタバレありの考察と感想は、来週あたりに公開予定

 

 

 

 

描写は主人公の一人称視点がベース。

 

著者は弘前龍先生、イラストは冬馬来彩先生のコンビ。

初めて読ませていただく方々ですが、

表紙のイラストが気に入りジャケ買いでした。

 

 

オタクとリア充が、どちらもメジャーな扱いになっている世界。

主人公の荒川くんは、『中途半端なオタク』だったため、オタクのグループに混ざりきれず、リア充を目指すことに…。

 

 

◼︎感想・評価

お勧め度:★★☆☆☆2.0

電撃文庫さんらしく、1冊のライトノベルとしてしっかり話がまとめられていました。

ただ、少し地味で物足りないなぁと感じる一冊です。

 

〈良かった点〉

①珍しい世界感

:リア充と同じくらい、オタクがメジャー化しているという、あまり見ない設定だったので、面白いかなと思います。

オタク側の凄まじいオタクっぷりが、振り切れていて良かったです。

 

②丁寧な描写

:ストーリーは王道ですが、展開に唐突感をあまり感じませんでした。

イベントとしては唐突なものでも、違和感が軽減されるように丁寧に描写されていると感じました。

 

〈悪かった点〉

①世界感の描写が弱い

オタクがリア充と同じくらいメジャーというせっかくのユニークな世界観ですが、『a,リア充とオタクのどちらかに完全に分離した世界』なのか、『b.リア充、オタクはそれぞれいるが、中間層もたくさんいる世界』なのか、それ以外の世界なのか

もし、aのような世界なら今回のストーリーの流れも分かるのですが、もしbなら、主人公がオタクを諦めてリア充に走る序盤の流れに違和感を感じます。中間層がいるなら、わざわざリア充目指さなくてもいいだろうし。

また、aの世界なら、ハッキリとした世界感の描写が少ないので、荒川くんやイナゴさんたちの『リア充もしくはオタクのどちらかのグループにいなければならない』という危機感が薄まっているように感じました。

 

②物語全体の印象の薄さ

綺麗にまとまっていますが、特に感動もなく、ドキドキハラハラするわけでもなくこの一冊を読み終えて、続巻読みたい!と思えないところが残念かと思います。

物語を通しての大きな目的とか、目が離せない人間関係とか、何か惹きつけるものがあれば、別なんでしょうが。

終盤で悪役ポジションとなる『あの人』が中途半端なレベルだったので、もっと理不尽かつ強大な悪役にした方が盛り上がったかもしれないですね。

 

もう一味~二味くらいあれば、面白かったのかなと思う作品でした。

こんばんは。

今回、『冴えない彼女の育てかた』をもう一度読み返すことにしたので、ネタバレ含めて構成の考察などしていきます。

まだ、本作お読みでない方は、引き返して下さいね。

 

 

 

◼︎表紙

最初にこの作品を買った時、メインヒロインは、表紙の金髪ツインテールさんだと思ってました。

こんなにヒロイン感出てるのに、なぜあんな負け犬ロード

 

◼︎プロローグ

場所:放課後の教室

登場キャラ:安芸、加藤、英梨々、詩羽

キャラ紹介がメイン。安芸くんのギャルゲー初期プロットが酷すぎです(夢は詰まってますが)。あと、加藤さんのステルス性能は高すぎです。

安芸目線でのキャラの基本的な説明と、キャラ同士の掛け合いで性格、関係性などをざっくり紹介。

 

◼︎第1章 フラグってさ、気づいてあげないと折れてしまうんだ

場所:探偵坂、安芸自宅、放課後の教室

登場キャラ:安芸、加藤、上郷

安芸くんと加藤さんの運命の出会いと、安芸くんの日常パート。探偵坂で加藤さんに出会ったことで、安芸くんの創作意欲に火がついてギャルゲー企画を検討開始(燃えやすい性格って良いと思います)。

ただ、加藤さんのステルス性能が高すぎて、安芸くんに気付かれないまま1ヶ月同じクラスで過ごしてます。フラグが折れる前?(折れてないよね?)にギリギリ気付けて良かったね~(名前は間違えてたけど)。

あと、丸戸先生すら分からない謎だけど、何で新聞配達する早い時間に加藤さんはお出かけ用ファッションで探偵坂に居たんだろう。。。

 

◼︎第2章 地味キャラだって、れっきとした個性だろ

場所:喫茶店、通学路

登場キャラ:安芸、加藤

安芸くんがサラッと加藤さんを誘って喫茶店へ。安芸くんって偶に男らしすぎですね。

加藤さん自身も薄い中途半端キャラに、コンプレックスあるみたいです。ただ、加藤さんの自己評価で『地味キャラ』って言ってしまったがゆえに、安芸くんにボロクソ言われますが

でも加藤さん、次の日はフラットに戻って、ギャルゲー製作にも協力してくれる、めちゃめちゃイイ人。

薄いキャラで存在を流されやすかったから、安芸くんみたいに積極的に絡んでくるタイプが新鮮だったんでしょうか

加藤さんの心理描写が少ないので、なかなか何考えているか分からないですね。

 

◼︎第3章 はじめに、神はテンプレを創造された(前編)

場所:美術室、安芸自宅

登場キャラ:安芸、加藤、英梨々

加藤さんに英梨々の本性が知られるエピソード。

安芸くんの誘いにホイホイ着いていくところとか、加藤さんは相変わらず何を考えているのか分かりにくいです。良く言えばミステリアス?なのかな(あんまり加藤さんに似合わない称号だけど)。

当然のように安芸くんは加藤さんにギャルゲーをプレイさせてますけど、ちゃんとプレイする加藤さん、凄すぎです。

 

◼︎第4章 はじめに、神はテンプレを創造された(後編)

場所:安芸自宅、教室

登場キャラ:安芸、加藤、英梨々

引き続き、英梨々の本性エピソード。

理不尽なテンプレツンデレ幼馴染キャラとして、英梨々さんがはっちゃけてます。

メインヒロイン加藤さんのフワッとした中途半端キャラに対して、強力なベタベタテンプレのお嬢様金髪ツインテールツンデレキャラを出してくることで、ますます加藤さんが薄くなってます。

今回も加藤さんはやっぱり流されるまま、ほぼ徹夜でギャルゲーしてます。付き合い良すぎっすね…。

 

◼︎第5章 どうせ私は、誘い受けの女

場所:和合市

登場キャラ:安芸、加藤、詩羽

詩羽先輩の作家としてのネタバレエピソード。

安芸くんから借りた5冊のラノベを一晩で読み切り、次の日も誘われるままに遠出する加藤さんは、安定の付き合いの良さ。

詩羽先輩も誘い受け系の黒髪ロング先輩というゴテゴテのテンプレキャラ。対比で加藤さんのキャラが更に薄くなっちゃいます。

安芸くんにチャンスをあげたり、問題点を指摘しつつ、しっかりオチにも絡んでくる詩羽先輩は、良いキャラしてますね〜。

 

◼︎八月三一日の男 #自覚のあるクリエイターはRT

場所:安芸自宅、探偵坂

登場キャラ:安芸、加藤、英梨々、詩羽

相変わらずダメダメな企画しか出せない安芸くん。加藤さんも北海道へ旅行中で相談できず、1人で連休明けまでに企画を作ることに。

まだ納期に余裕があるうちは、ラノベとかネットサーフィンとかしちゃうよね。結局安芸くんは、831日的なギリギリの状況に追い込まれます。

追い詰められつつも、加藤さんとのここ2週間の出来事を振り返って、加藤さんの反応を少し萌え変換することで、理想の企画書を何とか期限前に作成。

企画を作成する途中、なぜ自分がギャルゲーを作りたくなったのかを考察。運命的な出会いをした加藤さんが、全然安芸くんの理想と違ったため、『ゲームの中だけでも理想的なメインヒロインになって欲しい』と感じたことが原因だと、安芸くんは自己分析。

企画作成後、久々に外に出た安芸くんは、探偵坂で加藤さんに会います。久々の加藤さんはメインヒロインっぽく変身していました。

英梨々や詩羽先輩が加藤さんの変身に絡んでましたが、やっぱり何より加藤さんの付き合いが良すぎです!もっと自分を大事にして下さい…。

 

◼︎エピローグ

場所:公園

登場キャラ:安芸、加藤、英梨々、詩羽

英梨々のキャラデザイン、詩羽先輩の台本により、リアルの加藤さんに萌えを感じた安芸くん。

前章でゲームの中のみに理想の加藤さんを追い求めていた安芸くんですが、リアルの加藤さんにも萌えられて喜んでます。もともと運命を感じたリアル加藤さんが、やっぱり理想のメインヒロインになれることが分かったのが嬉しかったんでしょうね。

あっさり加藤さんに協力して、サークルにも加入することになった英梨々と詩羽先輩。

何考えているのか分かりにくい加藤さんが、実はかなりやる気があったことが分かり、2人とも協力してくれることになったそう。

さあ、これからみんなで、ギャルゲー作ろうぜって所で1巻は終了でした。

 

◼︎感想とか

何とか無理くり話をまとめようとしたためか、後半の英梨々と詩羽先輩のサークル加入のくだりが少し唐突なイメージでした。

おそらくですが、丸戸先生は1巻読み切りの可能性も加味されていたため、尺の関係上このまとめ方になったのかなと

安芸くんが頑張って作っていた企画書が、英梨々や先輩加入に全く関係なくなってしまっているのが残念でした(確か、アニメの方では安芸くんの企画書作成の手助けをするため、加藤さんが英梨々と先輩に協力を依頼する流れに改変されていたと思います。その後加藤さんと協力して企画書を作成し、英梨々と先輩に企画を認めてもらって加入してもらうって流れに。そっちの方が個人的にすっきり落ちます)。

あと、加藤さんが何を考えているのか、結局1巻だけでは全く分からないです。流されるままだけど、実はやる気があるキャラ?くらいの印象。

1巻だけ見ると、加藤さんの魅力がまだ全然出てなかったんだなぁと感じます。

ここから、12巻とかGS3のメインヒロイン力溢れる加藤さんに徐々に進化していく描写を注意深く読んでいくと楽しそうです。

はじめまして。

最近読んだラノベが非常に面白かったので、

ずっとアカウントを持っていたアメブロに記事を書いてみることにしました。

 

この『冴えない彼女の育てかた』を手に取ったきっかけは、

ローソン販売のコラボ製品(カントリーマアムのコラボ商品だったかな?)です。

販売開始後から目に留まって気になっていたんですが、

先日とうとう在庫処分ワゴンに上記商品が移行していたのを見て検索したのが最後、

電子書籍で一気に12巻まで(+GS3巻分、FD1巻分)購入しちゃいました(後悔してませんよ!)。

 

もともとファンタジー系のラノベ(ダンまち、攻殻のレギオスとか)が好きなため、

剣と魔法とモンスターが出てこないラノベはあんまり読んだことがなかったんですが、

この『冴えない彼女の育てかた』・・・・・、めちゃ面白かったです!!

 

各巻毎の記事もちょくちょく書いていこうと思いますが、

まずは1巻~12巻まで読んで、

ブログ主が感じたこのタイトルの魅力を大きく3つご紹介したいと思います。

 


https://www.amazon.co.jp/%E5%86%B4%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84%E5%BD%BC%E5%A5%B3%E3%81%AE%E8%82%B2%E3%81%A6%E3%81%8B%E3%81%9F-%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E8%A6%8B%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%B8%E6%88%B8%E5%8F%B2%E6%98%8E/dp/4040710789

 

 

① メインヒロインが魅力

まずは、何と言ってもこれでしょう。

メインヒロインの加藤さんは主人公のオタク男子に同人ギャルゲーサークルに、

ゲームのメインヒロインのモデルとして巻き込まれた普通のお洒落好きな美少女さん。

メインヒロインの加藤さんは顔は美少女なものの、存在感がなく、その他突出した特徴はありません

(まぁ、顔が美少女なだけで凄い特徴なんですが・・・)。

 

 

主人公は高校2年生から同じクラスだったようですが、

とあるきっかけで知り合うまでは、顔も名前もハッキリ憶えていないような薄いキャラ。

 

でも巻が進むにすれ、薄かった感情の起伏や性格などが少しずつ顔を出すようになり、

最終的には読者側があまりの可愛さに萌え苦しんで転げまわるレベルの存在感を出してきます(ソースはブログ主)。

いい意味の「人間臭さ」があるヒロインですので、是非作品を読んで確かめてみてください。
 

② 笑いあり涙ありのストーリー

主人公が主催するサークルが、コミケに向けて同人ギャルゲーを作っていく物語なんですが、

ライターやイラストレーターに協力を依頼するところや、

より良い作品を目指すためにサークルメンバーで試行錯誤していく部分など

泣いたり笑ったりしながら、熱く楽しく読むことができる作品になっています。

 

この作品を読んでから、コミケに行ってみたくなりました。

今年の冬コミは参加してみようかなぁ。

 

1巻~5巻は「こんなものかなぁ」程度の感想で読んでいましたが、6巻以降から読むのが止まらなくなり、

7巻あたりから読んでいて涙が出始め、

8巻以降は日常パートですら何故か感動の涙が出てくるという・・・(老化かな?)

ちなみに11巻7章は涙は出ずに、萌え苦しんで転げまわっていました。

 

私の場合、ライトノベルを既刊全部読むと、しばらくもう一度読もうとは思わないのですが、

この作品については即座に2周目を読み始めてしまいました。

(とゆうか、2周目の方が面白かったです。各キャラの心理描写が理解できて)

 

③ ギャルゲーがやりたくなる

これは良い点に並べていいのか微妙ですが・・・

ギャルゲーを作る際の拘りポイントや注意点などが作中で色々触れられており、

この作品を読んだ後に色々なギャルゲーをプレイしたら面白そうだなぁと(まだ手は出せていません)。

 

著者の丸戸先生もギャルゲーを作られていたみたいですので、

まずは丸戸先生のゲームから手を出してみようかなと思っています。

 

シナリオはもちろん、CGや音楽、演出など、

『冴えない彼女の育てかた』の中で皆が試行錯誤していた部分に注目しながら、

ギャルゲーという作品を楽しみたいと思います(おススメあれば誰か教えてください)。

 

以上、「冴えない彼女の育てかた」12巻+GS1-3巻+FDを読んで感じた感想でした!

もしまだこの作品を読んでいなくて、初投稿のこの記事を読んで気になった方は、

是非試しに手に取っていただけると幸いです。