イスコ・アラルコン
スペインとマドリーの将来を嘱望される23歳
バレンシアユースで育ち、マラガの躍進を支え、ジダン二世と呼ばれた巧みな技術が買われ、鳴り物入りでマドリー加入を果たしたゴールデンボーイ受賞者
そんな輝かしい彼だが未だにレアルマドリーにおける絶対的なスタメンになれない理由について自分なりに考えた。
理由1.スターひしめく集団だから
加入初年度の13-14シーズン
本人にとって最も厳しいシーズンだったかもしれない。
開幕から5試合程は期待以上の活躍でマドリーの好スタートの立役者となった。特に際立ったのは開幕戦に昇格チームベティスを相手に1点ビハインドの後半に1G1Aの大活躍で勝ち点3獲得に貢献した。
しかしその後にその年のマドリーの目玉獲得選手ガレス・ベイルの活躍により前年までベイルの務める右のウイングを務めていたディ・マリアが中央へコンバート、これによりトップ下を主戦場とするイスコのメインポジションはベンチとなってしまった。
そのディ・マリア含め、モドリッチ、シャビ・アロンソのトリボーテ(トリプルボランチ)はその年のラ・デシマ(通算10度目の欧州制覇)達成の偉大な原動力となってしまい、イスコに入る隙間をなかなか与えなかった。
後半戦で最もイスコが輝いた試合はディ・マリアが胃腸炎で欠場したチャンピオンズリーグ(以降CL)準々決勝ボルシアドルトムントとのホームゲームだろうか。
そんな厳しいシーズンを過ごしたイスコだがCL決勝では1点リードをしている引きこもったアトレティコを中央から崩す重要なピースとして途中出場したのは結果的に良い結果へと動いた。
14-15シーズンは前シーズンに比べて良いシーズンだったのではないだろうか
ベイルが離脱中に行われたリーガのベルナベウクラシコで試合を決定付ける3点目の大きな起点となった所はシーズンのターニングポイントとなった。
その後ベイルが復帰し再びスタメンから外れる事もあったが、代表ウィークでモドリッチがシーズンを大きく離れる怪我をしてしまい、再びスタメンに常連化することななった。
なによりこのシーズンはポゼッションサッカーを目指したアンチェロッティの求める遅攻、前線からのプレスに大きく応えられる選手へと成長した。
理由2.チームのプレイスタイル
ベニテスによって守備中心のサッカーへと変貌した為、ベイルやロナウドといったあながち守備のサボりがちの選手より適任かと思われたが、依然として絶対的なスタメンではない。(現在はハメス、ベイル、ベンゼマの誰かしらが離脱している為連続スタメンで出場中だが)
なぜならベニテスはベイル中央で両翼は右にハメスと左にロナウドの4-2-3-1の布陣をひき、中央にスペースを生み出しベイルの推進力を活かすベイル中心のサッカーを好んでいるからである。より狭いエリアで囲まれた状態での攻撃であればベイルより優れているが、スペースがあると前者は圧倒的な破壊力を魅せられる為、現状のチームスタイルはイスコと完全に適合しているとはあまり言いにくい。
それには昨季失敗のシーズンを送ったベイルにトッテナム時代の全盛期にプレイしたポジションで名誉挽回のチャンスを与えているようにも映る?
余談ではあるがマドリディスタの中ではロナウドをベンゼマとの2トップでイスコとハメスを両翼に添え、ベイルをベンチに置く4-4-2の布陣でポゼッションをすることを求める者が多い。
しかし結果的に、自身の主戦場はディ・マリア、ハメスに続きベイルにも奪われる格好となった。
では、イスコがスタメンを勝ち取るには何が必要なのか?
やはりゴールに多く絡むしかないと思う。
前述したイスコのポジションでプレーしたベイルやハメスやディ・マリアはいずれもシーズン毎にゴール+アシストが20~25程度を記録しており、イスコは15に満たない。
レアルマドリーというクラブは結果至上主義であり、よりファイナルサードで絡んでくるプレイヤーを好むクラブである。
確かに出場時間に差があるが、それは現存するトップ下のライバルであるベイルやハメスがいずれもEPL(プレミアリーグ)最優秀選手とW杯得点王という肩書きを持ってマドリー入りしている為、ペレスから無言の圧力をかけられスタメン保証をさせられている選手だからというのもある。しかしながらそれだけをイスコが必ずしも絶対的なスタメンになれない理由とするのは言い訳気味ているようにも見える。足元の技術は前者2名と比べても劣ることはなく、寧ろ優れている。本来なら目指すべきはプレイスタイルの似ているジダンであるが、彼ほどの技術は残念ながら有していない。
結論、出た試合で彼らより多くの「足元で違いを作る」「ゴール」「アシスト」をしなければならないだろう。当たり前のようにも見えるが、もしイコールの活躍であれば現状を変えることは難しいだろう。
