4人部屋の一角には常に誰かがいるような状態・・・だそうです。

会社関係、同級生、ご近所さん、行きつけの店の店主・・・

『抗がん剤治療が始まる前に来るなら来てくれ!』

わがままにも聞こえる親父のお願い?にみなさん今週中に駆け付けてくれてるようです。



幸せ者やな・・・
みんな親父を見に来てくれる・・・
親父はみんなを笑顔で迎えてるらしい・・・
そして、いつもと変わらない会話が笑いと共に始まるらしい・・・



親父・・・
抗がん剤治療が始まっても大丈夫や・・・
親父のプライドが許さん事はみんなが承知してくれてる・・・
だから、たくさんの人が今のうちに・・・
でも、皆さんの思いは・・・



『何時でも、何度でも駆け付けるよ・・・』



嬉しいな・・・
有り難いな・・・
人柄やな・・・

抗がん剤治療。
絶対効くよ・・・。
4人部屋の中で1人だけ・・・
親父は食べられない、飲めない・・・

退院の励みになるかと思い食べ物の話をしたら、とても淋しい表情で返してきた・・・

今までの親父は・・・
『好きな物食べて、好きな物飲んで、太く短く生きたら本望や・・・』
と、常々言っていた。
だったら自業自得。
思い通りになったやん。
そういう人もいるだろう・・・

食欲、睡眠欲、性欲・・・
様々な欲求の中で生きていく中では無くてはならない・・・
食べたいやろな・・・
とは安易に想像できるが、その欲求がいつ叶うかわからない、まして叶わずに・・・
そんな境地は自分には想像できない。

とにかく・・・
好きな物を好きなだけとは言わない・・・
好きな物をゆっくりと一口で良い・・・
とにかく食べさせてやりたい・・・
できたら親父、おかん、兄弟家族・・・
みんな一緒に・・・
一ヶ月ほど食べれてない親父の身体は体力が無い。

来週から始まる抗がん剤治療の為に昨日から心臓近くまで先を入れての点滴が始まった。
高カロリーの栄養を入れるそうだ・・・
体力ってそれで戻るもんだろうか・・・
エネルギーを蓄えておく・・・って感じかな・・・

昨日の昼には病院を出て関東に戻ってきた。
仕事もしないと・・・

その帰りの道中・・・
駅で少し時間があったので本屋に・・・

目的があった訳では無いのに中に入ると真っ直ぐに一つの棚に・・・

そこには一冊の本が・・・

元々、活字嫌いの自分は雑誌程度しか読まない。
そんな自分が一気に読み終えてしまった。

あるカウンセラーの方が、自身が癌になってしまう事で得た事を綴っている内容だった。

すごい・・・
気分が楽になってる・・・
何となく・・・が、はっきりしてきてる・・・
おかんにも薦めよ・・・

本との出会いもきっかけになるもんだ・・・