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一発ギャグが、略奪する恋。

先日、会社の後輩女子の誕生日会が、とあるイタリアンのお店で開かれた。


街中からは、少し離れたところにある、一軒家の隠れ家的イタリアン。


女子が喜びそうなお店だ。


普段は居酒屋で十分な後輩男子が、気を使って選んだのだろう。


普通に始まったそんな誕生会も、


若手社員が多いせいか、変な盛り上がりを見せてしまった。


入社2年目の後輩が1発ギャグをやり始めたのである。


程度の低い会社だ。


そして、やがて、一人ずつギャグをやる流れに。


一番年上の私は、さすがに免除されると思いきや、


最後に順番がまわってきた。


“1発ギャグをやってこなかった人生”という訳ではなかったから、


十八番を披露した。


後輩たちにキャリアの違いを見せつけたのは、


言うまでもない。


そうこうしていると、お店のカウンター奥に座っているカップルから、


何やらウチのメンバーが呼ばれていた。


内心、ハッとした。騒ぎ過ぎで怒られるのではないか、と。


年長者の自分が謝りに行かなければならない、


そう覚悟した次の瞬間、戻ってきたウチのメンバーから


意外な言葉を聞くことになる。



「さっきのギャグ、もう一回やってほしいって言われたんですけど・・・」



私は、食べかけていたミラノ風カツレツを戻しそうになった。


リクエストされれば、やらずにはいられない性分。


・・・だが、ここは隠れ家風イタリアンだ。


くだらないギャグをやり過ぎるのは、いかがなものか。


『さすがにマズイですよね・・・』という目線を、カウンター越しにいる


寡黙そうな店主に送ってみた。


そうすると、『わたしももう一回見たかったんで、どうぞやってください』


という目線を返しながら、頷いていらっしゃるではないか。



私は全力でギャグをした。

ウケた。



ウチのメンバー、リクエストしたカップル、店主が、


渾然一体となった瞬間だった。



しかし、何なんだ、このフレンドリーさは。


“ラテン気質”と言われる博多ならではの出来事である。



そんなこんなで、お店を出る際に、そのカップルに挨拶をした。


男性は、30代半ばで、メタルフレームのメガネをかけた


外資系金融サラリーマン風イケメン。なんだか、いけ好かない感じだ。


女性は、30歳前後で、まだ少女のかわいらしさを失っていない、


イケてるOL。なんだか、好みな感じだ。


男性の誕生日を一緒に祝っている、とのことだった。


“これも何かのご縁”ということで、名刺を渡して店を後にした。



すると、次の日、その女性からメールが入った。


「昨日は笑わせてもらいました。ありがとうございました」と。


もしや、この展開は。。。


その後、何度かメールのやり取りがあり、


私は、その女性と会うことになった。


会うからには、いけ好かないアイツから、彼女を略奪するしかない。



まさにこれは、“メタルフレーム”と“一発ギャグ”の代理戦争だ。


私は、全世界の三枚目の想いを背負い、二枚目と戦うことになったのである。



後に、略奪が成功した暁には、結婚することになるだろう。


そして、その結婚式での“二人の馴れ初めエピソード紹介”のコーナーでは、


「お二人の出会いのきっかけは、一発ギャグだったそうです。


それでは、新郎、そのきっかけとなった一発ギャグを、どうぞ!」


と司会者に振られて、ドンすべりするだろう。


それでも構わない。





決戦は、今週木曜日だ。










たとえば、マンションの管理人。

東京にいたときは、ブログを休んでいたのに、

福岡に来たら、書きたい気分になった。

約4年半振りのブログ。



さて、博多。よか街である。

食べ物が安くて美味しいし、街もコンパクトで住みやすい。



そして、何より女の子がカワイイ。



天神、大名あたりを歩けば、カワイイがたくさんいるのだが、

そうでなくても、「えっ、こんなところに?」というところに、

カワイイコがいたりする。


たとえば、マンションの管理人。



マンションの管理人といえば、メガネかけたオバサンで、

イケズで小言ばかりいうような、そんな女性を想像してしまう。


しかし、ここは博多。


今回越してきたマンションでの挨拶の際、

僕は、面食らってしまった。



「スザンヌに似てる!」


心の第一声だ。



最近露出が少ないので、

ひょっとして本物のスザンヌかと思ったが、

そうだ、スザンヌは熊本だったと何とか思い直した。


しかしよく似ていた。性格も陽気で、人見知りしない。


僕らは気付けば、小一時間立ち話をしていた。


転勤で最近博多に来たコト、マンション周りの美味しいお店のコト、

彼女が大阪のユニバーサルスタジオで働いていたコト、等々。



そんな状況で、僕の妄想列車が、走り出さない訳がない。



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僕らははじめから、お互い意識し合っていた。


僕はわざと用事をつくって、管理人室を訪ねたし、

彼女も僕の住む9階を重点的に清掃することで、

偶然を装って会おうとした。


二人が恋に落ちるのに、さほど時間は必要なかった。


しかし、あるとき、僕らは失態を犯してしまう。


管理人室でイチャイチャしているところを、

管理会社に監視カメラでチェックされていたのだ。


当然、彼女はクビになってしまった。



『職、失っちゃった。どうしよ、家賃払えない』



『しょうがねえなあ、とりあえず、一緒に住めばよか』



そうして、僕らは緊急避難的に同棲をはじめた。


そして、1年くらい経った、何でもない、とある日の朝に、


『今から区役所、行くか』


と言って、なんとなく結婚してしまう。


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これが、博多スタイルではないだろうか。



否、それは言い過ぎた。




実際は、彼女は9時-18時勤務の為、

実は平日は会うチャンスはない。


土曜日の出勤は、第1土曜と第2土曜のみ。

さらに管理人はもう一人いるそうなので、

確率からすると、月に1回しか会うチャンスはないことになる。



今週は、第1土曜日だ。



どんな用事をつくりあげて、管理人室をノックしようか、


そんなことを考えている日曜日の16時。











一目惚れした女性と合コン。軽めに、二度、フラれる。


「御社の事務の女性、紹介してくださいよ~」


社交辞令でよく言ってしまう言葉だ。


本当に紹介してもらったことは、


ほとんどない。そんなもんだ。



先日、同業他社の営業マンの送別会に参加した際、


また同じ事を言ってしまった。


当然、社交辞令のつもりだったのに。


「じゃあ、僕が転勤する前に、ウチの内勤をご紹介しますよ」


「ホントですかぁ~」



そこまではよかった。


この営業マンの方、ちょっと変わった人だったのだ。

数日後、携帯電話が鳴った。


「ウチの内勤に話しておきましたよ。『ウチの会社に来たことがある人で、


君に一目惚れをした他社の営業マンがいる。


どうしても君と飲みたいって言ってるから一度会ってやってくれ』と言って、


連絡先を教えておいたから~。後はよろしく~」


「えっ・・・・、どうして、そんなことになっているんですか?」


「ツー、ツー、ツー・・・」

・・・彼は転勤して行ってしまった。


僕は、彼の会社に行ったこともないし、


当然、その内勤女性に会ったこともない。



翌日、その“僕が一目惚れしたことになっている”女性から


メールが入った。


「とても嬉しいです。テレテレ。大変ありがたいお話なんですが、


私にはちゃんとした人がいまして。ホントごめんなさい!」


おっと、全く知らない女性に、軽めにフラれたではないか・・・。


何たる辱め。


こうなったら悪乗りしてしまう悪い癖。


「なんだか、とても恥ずかしいです。彼氏いらっしゃるんですね。


ホント残念です」というメールで応戦。


その後、何度かやり取りがあって、


友達を紹介してくれることに。


そして、先週の金曜日、彼女も含めた4対4の合コンが催された。


さすがに、ファーストコンタクトは緊張感が走った。


だって、彼女のことを知らないのだから。


それらしき女性に声を掛けてみる。


「○○さん・・・、ですか?」


「はい、そうです」


「ですよね!やっぱり!」


ギリギリの綱渡り状態。



かくして始まった合コン。


それなりに盛り上がった。



一人、良さげな女性がいた。


韓流ドラマに出てきそうな、もしくは昼ドラに出てきそうな、


そんな女性。昼ドラでも、いじめられ役で、途中で殺されちゃうような、


死体の顔がお似合いの、少し地味目の女優風。


1次会は、後輩に任せていたが、2次会で攻めてみた。


おっと、そんなことをしていると、


前述の女性がちょっと不機嫌になっているじゃないか。


「わたし、帰る」と2次会の途中で帰ってしまった。


もっとかまってやらなければならなかったのだろうか・・・。


すかさずフォローメールを送る。


「久々にお会いした○○さんは、やっぱりキレイでした」


・・・いつまで続くのだろう、この茶番。



2次会も無事終わり、恒例の「連絡先交換会」を開催。


女性陣全員に、赤外線でこちらの連絡先を送信。


もちろん、昼ドラ女優にも。


次の日、「昨日はありがとうございました~」的なメールが


続々と入ってきた。


しかし、その昼ドラ女優からだけは、


火曜日24時の時点で、


未だメールは来ていない。


またもや軽めにフラれたではないか。


まあいいか。


さて、CPI。


1次会:4,000円(居酒屋風焼き鳥屋)


2次会:3,000円(ジャズバー風居酒屋)


計7,000円支払って、得られたものは、疲労感だけ。


こんなときもある。






「赤外線 送るだけでは ダメですよ」





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