吉良真伊です。
今週も
『大切な人と本当の関係を築く週一回のLove Philosophy』
にお越しいただきありがとうございます。
毎週、人間関係、恋愛・夫婦関係を
より良くすることを目的に、記事をお届けしています。
一人一人がより深い人間に成長すること、
そして
人間関係を様々な角度からとらえられるようになること
を願って、毎回の記事が書かれています。
今週のタイトルです。
『彼/夫/旦那にイライラして怒ってばかり。
改善につながる、自己嫌悪に陥らない意見の伝え方』
多くの人がパートナーに対して
自分の意見の本気度を伝えるためには
「怒らなければいけない」
と思っていますが、
何かうまくいっていないことがあるとき、
必ずしも「怒る」ということが、
改善につながるとは限りません。
むしろ「怒る」ことが逆効果で、
改善につながるどころか、
パートナーに、あなたが怖いという印象や、
あなたがいつも怒っている印象を
植え付けてしまうこともあります。
私達は大人になったけれど、
心のうちでは、子どもの時と同じように
怒られたり、叱られたりすると悲しい気持ちになります。
勿論、悪意を持ってしたことを叱られるのは
当然なのですが、
普段の恋人や夫婦の関係の中で、
相手に対して悪意を持ってするようなことが
あるでしょうか？
もしあるとしたら、その二人は、
とっくに別れていて良いはずです。
私達が普段することの大部分は、
それが自分の習性である故にしてしまうこと、
（たとえば、つい物を置きっぱなしにしてしまう、
つい使いっぱなしにしてしまうとか、
ついお金を使いすぎてしまう、
ついダラダラしてしまう、
つい食べすぎてしまう、等）
そして、もうひとつは、善かれと思ってすること
（余計な物を買ってきたり、
休日の色々なプランを立てたり、
いらないアドバイスをしてあげたり、
自分は関係ない事なのに口出ししたり！）
ばかりです。
つまり、本当に、怒られたり、叱られたりするために
やっていることは何一つなく、だからこそ、
パートナーに怒られたり叱られたりすると、
自分自身のあるがままの姿を否定されたか、
良心や親切心を跳ね返されたような気がして、
「改善しよう！」とやる気を出すどころか、
嫌な気持ちになり、やる気を失ってしまいがちなのです。
これは、パートナーだけでなく、
友達、家族、皆に共通することです。
何かを伝えたいときは、
「怒る」のではなく「伝える」ことをしなくては
いけません。
心から、心に伝わるように
「伝える」ことだけが、相手を本当に動かすことができます。
「怒ってはいけない」ということではありません。
「怒る」ことは自然なことで、
私達は怒っても良いのです。
しかし「怒る」ことと意見を「伝える」ことは
別々にするべきです。
「怒る」ときは、「怒る」。
「伝える」ときは「伝える」。
そうすれば、相手も、あなたの怒りをうけとめること、
そしてあなたの意見を聞くこと、を分けて行うように
なるでしょう。
怒ると一時的には、効果があるように見えますが、
本当に良いカップルの関係にあるのは、
「相手が大切だから、相手の意見を聞く」
という姿勢であり、間違っても
「相手がうるさいから、
又は、相手が怖いから、相手の意見を聞く」
という姿勢ではありません。
しかし、怒ることによって、
パートナーを動かそうとすれば、
二人の関係はだんだんと後者に近づいていって
しまいます。
二人の関係が後者に近づくとどうなるでしょう？
怒られる方は、相手に対して
「面倒だなー」「うるさいなー」と
相手から解放されることを望むようになるでしょう。
いくら表面的には事態が改善されたといっても、
自分が、相手にとって煙たい存在になってしまうことを
どう思いますか？
それでは、どうやって怒らないで
相手にどうしてほしいのか、伝えることができるでしょう？
本当に伝え続けるだけで、
改善は望めるのでしょうか？
まずは、伝える側も、
自分の意見と、自分の怒りを、
分けて考えてみることです。
落ち着いて、よくよく、考えてみてください。
自分はどうして、そんなにも、パートナーに対して
怒っているのか？
そして、
結局のところ、自分が一番言いたいことは何なのか？
「一番言いたいこと」は、
ぶちまけるように言うのではなく、
もっと工夫をして言うべきです。
たとえば、パートナーのために、
素敵な腕時計を買ったとします。
高かったけど、その腕時計を相手にプレゼントすることには、
自分にとっては大きな意味があったとします。
そういうとき、その買った腕時計を
古新聞でぐちゃぐちゃに包んで
相手にぶつけて与えるようなことをするでしょうか？
誰もしないはずです。
大切なものだから、箱に入れて、
美しい包装紙に包んで、
リボンをかけるでしょう。
そして、プレゼントするときに一番ふさわしい時を選んで、
相手と落ち着いて向かい合い、
注意深く、そのプレゼントを開けてもらうでしょう。
相手の良い注意を引くとは、
そういうことなのです。
自分の意見を言うときも同じです。
大切な意見ならば、
相手の良い注意を引かなくてはいけません。
プレゼントを開けるときのように、
注意して、聞いてもらわなくてはいけないことなのです。
だから場面を選ばなくてはいけません。
ことばも選ばなくてはいけません。
大切なことを伝えるときは、
綺麗な服を着て、おしゃれをして出掛けるときを
選んでも良いでしょう。
家で上下めちゃくちゃな服を着て、
鬼のような顔をして
「もっと家事を手伝ってよ！」
と怒鳴るのではなくて、
女神のように（それは難しいことですが！）
「二人で家事をもうすこし分担できると助かるの」と
優しく伝えてみましょう。
すぐに自分の意見が実現しなくても、
忍耐強く伝え続けましょう。
そういうときは、その場限りの問題解決ではなく、
自分の行っていることが、
二人の関係改善につながっているのだと
自信を持って良いのです。
そして、ひとつ、思い出してほしいことは、
彼、夫に、優しい態度で接するとき、
あなた自身も、
イライラしながらことばをぶつけるときよりも、
ずっと気分が良いということです。
怒ってばかりでイライラすることと
イライラするからますます怒ること。
それは歯車のように一体になっています。
イライラしてきつい言い方ばかりしているとしまいには、
「私ってなんでこんなにいつも怒ってばかりいるんだろう」と
自分自身にも疲れてしまいます。
まずは、自分の気分を良くし、
そこからひとつの余裕を生み出すことも、
事の流れを変える方法です。
今までパートナーにガミガミ怒ってばかりいて、
自己嫌悪に陥っているのなら、
今こそ、自分のやり方を変えてみるときです。
人に「変わって」と言い続けるよりも、
自分のやり方を変えることのほうが、
早く事態の改善につながる可能性は高いです。
C)吉良真伊
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