よく考えたら、前回の「衝動を動かす」って変な日本語だな。

 さて、金魚の話を挟んでしまいましたが、前回の続き。ブルーレイ再生環境が手に入ったため、当然のようにソフトもブルーレイを買うようになりました。といってもDVDだってそんなに買いあさっていたわけでもないので、大して多いわけでもないのですけどね。その中の一つに、「涼宮ハルヒの消失」という劇場版アニメがあります。涼宮ハルヒシリーズの中でも特にお気に入りの話でして、ブルーレイも迷いなく発売日に買ったわけです。それが2010年12月18日の話。劇場公開時も10回以上見に行ったので、もう最初から最後まで内容を憶えているんですけど、買えば当然また見るじゃないですか。見まくるじゃないですか。ってなわけで見ていたら、どうにも音が小さいことに気づきました。カミさんや子供が寝静まってから見るので(別に隠れてみているわけではなくて、単にヤツらが起きている間はテレビを占領されているため)、あまり音量を大きくもできないんですけど、通常テレビを見ている時の音量からずいぶん上げても全然セリフが聞こえてこないのですよ。もともとこの映画のヒロイン役である長門有希はぼそぼそとしゃべるキャラなんですけど、それにしたって小さすぎます。

 実はこういった映像ソフトって意外に不具合があったりするものでして、以前娘のために買った「プリキュアオールスターズ」のDVDでも、音声トラックのボリュームが小さいという不具合があって、ディスクの交換対応を行っていたことがあります。ひょっとしたらその類なのかと思ってネットで調べてみたら、ほどなくして理由がわかりました。結論から言えば、不具合ではなく「仕様」らしいです。
 詳しくはこちらに書かれていますが、簡単に言えば、この「涼宮ハルヒの消失」のブルーレイは、ごく限られた環境でしかまともに視聴することができないということです。じゃあその「限られた環境」とは。

 1.出力側(プレイヤー)が「リニアPCM5.1ch」の再生に対応していること。
 2.入力側(受像器)が「リニアPCM5.1ch」の再生に対応していること。
 3.両者をHDMIで接続すること。

 この条件を満たして初めて「まともに再生出来る」わけですね。ふむ、なるほど。

 1.については、PS3はHDMIで接続すればリニアPCM5.1chの再生に対応しているようです。うちはPS3をHDMIで繋いでいるのでここは大丈夫なんですが、問題は2.。音声なんてテレビ内蔵のスピーカーで充分という家庭がほとんどでしょう。うちもそうです。しかしうちのテレビ(日立製Wooo L37-XV02)も含めて、普通のテレビはリニアPCMの再生なんて対応していません。なので、テレビとは別にリニアPCMの再生に対応したホームシアターシステム(アンプ)を用意して、それぞれをHDMIで接続する必要があるということです。

 アホか。

 つまりほとんどの一般家庭ではちゃんと再生出来ないってことですよね。こういうアニメのブルーレイを買うような人はそういう環境持ってるだろうってことですか。確かにうちのアニオタの知り合いには、5.1chのサラウンドシステムを持ってる人多いですけどね。なければ買って経済に貢献しろよオタクどもってことなんでしょうか。ああそうですか。

 んじゃ買うか。

 いや、ほらうちクラシックも好きなんでね。クラシックの音楽番組なんかはやっぱりちょっとはいい音で効きたいモンね。決してアニメのためだけじゃないですよ。ないんですってば。

 とはいえ、さすがに5.1chサラウンドのスピーカーなんて置けないし、置けたとしても配線とか配置がめんどくさいので、2.1chながらマルチチャンネルのリニアPCMに対応したYAMAHA YHT-S350を4万円弱で購入。値段なりの性能ではありますが、高いのはホントにアホみたいに高いですからね。そこまではこだわってないので、自分としてはこれで充分です。

 で、気づいたらアンプが家に来た。ついうっかりXBOX360を買ってしまったら、ちっさいテレビでは満足できなくなってしまって大型テレビを買う羽目になり、大型テレビを買ったら今度はDVDの画質に満足できなくなってしまってPS3を買う羽目になり、PS3を買ったらたった1枚のブルーレイのためにアンプを買ってしまい、気づいたら大変なことになってしまいましたというお話。うん、長々と書いておいてなんだけど心底どうでもいい話でしたね。