「子宮、取ろう。」
夫の顔はとても切羽詰まっていて、有無を言わせない、そんな気迫のようなものを感じさせる一言でした。
「癒着胎盤って言うだけで20,000分の1に当たっていて、その中でも一番確率が低い穿通胎盤に当たってるんだ。リスク要因だってないのに。もう確率なんて信用出来ない。
絶対にCocoを死なせたくないし、重い病気にもさせたくない。だったら今一番安全な方法を取るべきだと思う。
お願いだから、取ろう。」
いつもは優しい夫がこんなに強いるような口調で意見を言ったのは、初めてかもしれません。
医師に説明されているとき、私自身も9割方は子宮全摘を選ぶだろうなと思っていました。命には変えられないですから。
ただ残りの1割の思いも無視は出来ませんでした。
“次の子を産む可能性を残したい”
“子宮を取りたくない”
「子宮全摘の方向で考えてはいるけれど、まだ何か引っかかる気持ちも持っている。
夫の考えに今同意することは、自分で考えないままにただ流されて出した結果に過ぎない。
ベストな選択肢がない以上、今回の決断でどちらにしろ将来後悔することになると思う。その時に夫を責めてしまうかもしれない。それは嫌だ。
夫の気持ちも考えも分かった。ただ最終的には私の身体のことだから自分で決めないといけないと思う。
だから申し訳ないけれど、私が考えを整理するまではその件に関してこれ以上は何も言わないでほしい。」と伝えました。
夫としてはもどかしくて苦しかったと思います。
でも、私だって苦しかったです。