旦那も私も体調が確実に良くなってきたもんで、今日はホントに久々にちょっと観光的なものに行って参りました。

行き先はミステリーキャッスル！

とある男性がほぼ1人で建てたという「お城」ということで、どこか遠くにあるのかと思いきやフツーにフェニックスあってビックリ。

とりあえず一番乗りで到着。

私ら以外にホントにこんなトコに来る人いるんかい？？？と思っていたところ、次から次へとぞろぞろと人が来て、あっという間に駐車場がいっぱいに。

何気に人気スポットなのね～。

ゲートの中に入るとこんな風景が・・・

おおー！ちょっとホントに「城」っぽい！

ガイドさんによるツアー（1人10ドル、現金オンリー）があるので、誰がどんな理由でこのお城を建てたのかなどなど詳しい話を聞けたんですが、暖かくも悲しいストーリーにジ～ン。

このお城を建てたボイスさんという男性はシアトルに奥さんと4歳になる娘のメリールーと一緒に幸せに暮らしてたんですが、当時は不治の病だった結核になってしまったため妻子の前から姿を消してしまうんですよ。

シアトルを去ったボイスさんはフェニックスにやって来てこのお城を建て始めるんですが、何でお城を建てようなんて思ったのかと言うと、そのストーリーがまた泣かせるんですよ。

ボイスさんは家族で海へ行くといつも砂のお城を娘のメリールーの為に作ったんだけど、砂のお城はすぐに壊れてしまうのでその度にメリールーが泣いてしまったんだとか。

だもんで、そんな娘に

「お父さんがいつか本物のお城を建ててあげるよ」

と約束をしたんだそうです。

だから、死ぬ前に娘との約束を果たすためにお城を建て始めた・・・というわけです。

（ダイニングルームのテーブルの上に砂のお城の模型があって、きっとメリールーがお父さんを偲んで飾ったんだろうなぁ・・・とほっこり）。

とは言えボイスさんは別に大金持ちってわけじゃないフツーの人だったので、まずは土地を無料で手に入れ、そこに廃材を使って1人でコツコツお城を建て始めたんだそうです。

そうこうするうちに少しずつ彼を助ける為に手を貸してくれる人達が現れたものの、でも大掛かりな建築工事・・・というのじゃなくてホントに手作りで建てたってのだから驚きですわ。

ちなみにフェニックスの暖かくて乾燥した気候が結核には良かったようで、余命2年と言われていたボイスさんは結局その後15年も生きられたんだそうです。

でも、その15年間は家族には一切連絡を取らず、2度とメリールーや奥さんに会うことは無かったんだとか。

死ぬ間際にようやく家族に全てを話し、亡くなった後でようやくフェニックスに到着した家族はボイスさんが15年かけてメリールーの為に建てたお城を初めて見てビックリ！・・・という元祖「どっきり」をやってのけたボイスさんなのでした。

（このワニの置物の下にある扉の中には金塊やお金、手紙なんかが隠されてたんだとか。お城の中にはそういう「後から見つけてまたどっきり！」みたいな仕掛けがいっぱいあったらしいです。お茶目ですよね、ボイスさん。）

（この暖炉周辺から建築を始めたんだとか。飾ってある絵は老後のメリールーの肖像画。）

ちなみにメリールーは2010年に亡くなるまでこのお城に住んで、ツアーガイドも自分でやってたんだとか。

今ツアーガイドをやってるお兄さんはメリールーのご近所さん。

（このヒゲもじゃ君がツアーガイドさん。すごく話が上手で質問にもフレンドリーに答えてくれる優秀なガイドさんでした。）

アリゾナで時々見かけるペトログリフと呼ばれる壁画なんですが、てっきりこれはそれを真似して作ったものだと思ったら何と本物だそうです。

昔はこういうものも見つけた人が勝手に持ち帰っちゃってOKだったんだとか。

自由だわ～。

ミュール（日本語ではラバ）の馬車で訪れてる人もいてビックリ～。

一応ここはそれなりに大都市のフェニックスなのにな～。

何気なく訪れたトコだったけど、何とも心温まる話がいっぱいのステキなとこでした。

・・・が、実は今日は霧雨でめっちゃ寒くて、ツアーが終わる頃にはまた体調悪化。

って、やーめーてー！！！

せっかく治ったとこなのにぶり返すとか有り得～ん！！！

明日は大晦日。

無事に元気に年を越せますように～！！！

日本の皆さんは今日がもう大晦日ですね～。

どうぞよいお年をお迎えください。

父の愛にホロリなお城ツアー