親子関係話題が続いていますが、
ご相談者様の多くに
お母さんと自分の関係（またはお父さんと自分の関係）から
好ましくない思考習慣や価値観を身に付け、
それらが生き辛さや苦しみの要因になっていることが多々ありますので、
しばらくは、それらを書ける範囲で紹介していきます。
（過去に書いた記事と重複しているものもあります）
記事の中で、
どちらが悪いとか、どちらが間違っている、とジャッジするつもりはなく、
ご相談者様が何かしらの問題を抱え、改善策を求めた
ということであり、
他者を変える方法を探るではなく、
自分は今後どうしたいか
どうすることが可能か
どうするか
そして
どうしたか
どうなったか
それらを紹介しています。
今回はある大学生のお話です。
彼は大学4年生。
もうすぐ卒業という時、
お母さんのもとに学校から連絡が入りました。
「単位が足りなくて卒業できません」
えっ？
どうして？
学校側に聞いてみると、グループで行う課題がある授業に出ていなかった
それだけが単位が取れてない、と。
再び
えっ？
でした。
しかし、思い当たることはありました。
一人でこなす勉強は難なくできるのですが
人と関わるのが苦手だったからです。
お母さんの説明によれば
小学生の頃から、学校への送り迎えをお母さんがやり、
放課後、友達と遊ぶこともほぼ無く、
高校や大学の進学先もお母さんの提案のまま決めていた。
私とは話すけど、外出先や買い物先で他の人との会話もしない。
つまり、ほとんどすべてをお母さんが先回りしてやっていた。
それに対して息子さんの抵抗もなく、自ら言葉を発することもなく、それが当たり前となっている日常、と。
かわいかったんでしょうね。
かわいくてかわいくて、何でもしてあげたい。
お勉強以外は全部やってあげる。
学校も選んであげる。
これで彼は幸せに生きてゆける。
そのように信じていたのだと思いますし、
息子さん自身もそのことに疑問もなかったのでしょう。
お母さんの考え方が間違っているわけじゃありませんしね。
ただ、度が過ぎた。
やりすぎ。
息子さんの中には「困ったことはお母さんが何とかしてくれる」ということもあったでしょうから
自分で考える必要もなく、考える力（記憶力とは別）も育たなかった。
というわけで、
社会とかかわりを持つように練習を開始。
まずは他者と話すことから。
お母さんの知人や、お店の店員さん等々。
また、勉強以外の行動も練習。
お母さんの手伝いや他者と関わる作業なども。
基本が素直なので、それらに抵抗することもなく、
少しずつですが、他者と話せたり、自ら行動することもできるようになったのでした。
すべての親御さんにお伝えしたいことですが、
学校での一般的な勉強は記憶し、回答することがほとんどなので、考える力はあまり必要ではありませんが、社会に出ると、考える力や問題解決能力は不可欠になりますから、それらの力も伸ばす子育てを意識するとお子さんの未来がより好くなると思います。
※相談者ご本人が望まないことに介入はできませんし、しません。
突っ込んだ一言の反応によって、その話題を継続するかしないか判断しています。
「うーん、そこが問題の根源なんだけど」ということは多々ありますが、スルーされた場合は『今はタイミングじゃない』と解釈します。
向き合う準備ができていない方に、無理に向き合わせることはしません。
また、同じ環境、似た環境にいたからといって、皆が同じように悩み苦しむとは限りません。個々の感じ方は違います。
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