11話
ブラッドは意識を失い、がくんと倒れるとしばらく動かなかった。
「む・・・」
テッシンも流石にその様子に驚き、小走りに近寄った。
「おい!」
テッシンは心配をして懸命に声を掛けた。
だが、ブラッドの反応はすぐに返ってこなかった。
目をつぶったままの状態で全身の力が抜けていた。
「う・・・うん・・・」
意識が戻るのに数分掛かった。
ブラッドはゆっくりと体を起こした。
「あ・・・の・・・俺は・・・・」
多少の混乱と全く覚えていないといった様子でテッシンの顔を見ていた。
それを見たテッシンは体の力が抜けた。
「ぷっ・・・ははははは・・・」
今までの緊張感が笑いに変わった。
ブラッドには何が何だか分からなかった。
しかしテッシンがこれだけ笑っているということは、きっと鬼眼の開眼に成功したのだと思っていた。
「開眼・・・したのか?」
「ああ・・・」
テッシンは自信に満ち溢れていた。
これでヴァングに追いついた。そう実感していた。
「そうか・・・それで、俺は?何か変なことにならなかったか?」
その言葉で、テッシンの表情は一変した。
「その・・・何て言っていいのか分からないが、別人のようになっていた。ひょっとして
過去の影響か?」
ブラッドは言葉を失った。
『そうか・・・またか・・・くそっ・・・』
ブラッドは無意識の自分の行動が二度目だったので、
前回の恐ろしい姿が何かの間違いではなかったのだということを再認識させられ悲しく思った。
『このまま・・・また過去の力に支配されたら俺はどうなるんだ?』
前回は半分意識があったのに今回は全くなかった。
これではこのまま自分は別の人格に乗っ取られるのではないかという見えない恐怖が迫っていた。
『くそ・・・』
しかしブラッドは、今は泣き言など言っていられないと、わざと何でもない素振りを見せた。
「大丈夫だ・・・過去の影響もあるが、問題はない・・・」
顔を背けて、苛立った気持ちを抑えることができなかった。
「そうか・・・だが、ありがとうな。これで俺はあいつと同じ土俵で戦えるんだ」
テッシンは今までにないぐらい、ブラッドに感謝していた。
「なら・・・俺は疲れたから、少し奥で休んでくる・・・」
ブラッドはテッシンのことを素直に喜べずそのまま振り返ることなく林の奥へと入って行こうとした。
「おい・・・元のところに戻らないのか?」
テッシンがそう言ったがブラッドは少し声を荒げて答えた。
「一人にしてくれ!」
それ以上ブラッドに掛ける言葉はなかった
テッシンはブラッドの背中を見ているだけだった。
「む・・・」
テッシンも流石にその様子に驚き、小走りに近寄った。
「おい!」
テッシンは心配をして懸命に声を掛けた。
だが、ブラッドの反応はすぐに返ってこなかった。
目をつぶったままの状態で全身の力が抜けていた。
「う・・・うん・・・」
意識が戻るのに数分掛かった。
ブラッドはゆっくりと体を起こした。
「あ・・・の・・・俺は・・・・」
多少の混乱と全く覚えていないといった様子でテッシンの顔を見ていた。
それを見たテッシンは体の力が抜けた。
「ぷっ・・・ははははは・・・」
今までの緊張感が笑いに変わった。
ブラッドには何が何だか分からなかった。
しかしテッシンがこれだけ笑っているということは、きっと鬼眼の開眼に成功したのだと思っていた。
「開眼・・・したのか?」
「ああ・・・」
テッシンは自信に満ち溢れていた。
これでヴァングに追いついた。そう実感していた。
「そうか・・・それで、俺は?何か変なことにならなかったか?」
その言葉で、テッシンの表情は一変した。
「その・・・何て言っていいのか分からないが、別人のようになっていた。ひょっとして
過去の影響か?」
ブラッドは言葉を失った。
『そうか・・・またか・・・くそっ・・・』
ブラッドは無意識の自分の行動が二度目だったので、
前回の恐ろしい姿が何かの間違いではなかったのだということを再認識させられ悲しく思った。
『このまま・・・また過去の力に支配されたら俺はどうなるんだ?』
前回は半分意識があったのに今回は全くなかった。
これではこのまま自分は別の人格に乗っ取られるのではないかという見えない恐怖が迫っていた。
『くそ・・・』
しかしブラッドは、今は泣き言など言っていられないと、わざと何でもない素振りを見せた。
「大丈夫だ・・・過去の影響もあるが、問題はない・・・」
顔を背けて、苛立った気持ちを抑えることができなかった。
「そうか・・・だが、ありがとうな。これで俺はあいつと同じ土俵で戦えるんだ」
テッシンは今までにないぐらい、ブラッドに感謝していた。
「なら・・・俺は疲れたから、少し奥で休んでくる・・・」
ブラッドはテッシンのことを素直に喜べずそのまま振り返ることなく林の奥へと入って行こうとした。
「おい・・・元のところに戻らないのか?」
テッシンがそう言ったがブラッドは少し声を荒げて答えた。
「一人にしてくれ!」
それ以上ブラッドに掛ける言葉はなかった
テッシンはブラッドの背中を見ているだけだった。
