８歳の頃。

ホテルに預けたり、ストレスがかかる様になるとお腹がキュルキュルしたり、下血するようになった。

内弁慶で散歩もあまり好きではなく、他のワンちゃんたちと触れ合うこともしないでクールに我が道を行くwish。

動物病院で大腸の内視鏡検査をした。

腸管に数か所の薄い所があり、カリカリフードを病院食に変更した。

血液やエコー検査で胆嚢に泥が溜まる（胆泥症）が分かり経過観察をする事に。

以前からの外耳炎に加えて目が見えにくくなり、物にぶつかったりするようになった。

それでも元気いっぱいにピューピュー鳴るおもちゃがお気に入りで、グランマの脚を「ジャンプ！」の号令で飛び越えたり「アンダー！」で脚をくぐったり、「お父さんに持って行って」と言うと軽い物を加えてグランパに届けたり、ぬいぐるみの名前を憶えて持ってきたりした。

夜眠る時は「ねんねするからチッチ（おしっこ）しておいで」と言うとトイレに行って済ませていた。

”人間をダメにする”と言われていた人気のビーズクッションがお気に入りで飛び乗ってリラックス。

いよいよ胆嚢が肥大していつ破裂をしてもおかしくない程になり、もしそうなったらwishがどれほど苦しむのか！と思い小動物センターにCT検査入院をした。

ところが、病院から「直ぐに来て欲しい」と連絡があった。

急いで駆けつけると、検査麻酔から覚めたwishは吠えて喉が潰れて呼吸困難になってこのままでは危ないから飼い主が抱いて興奮を治めてほしい。と言われ、wishを抱いて帰宅した。

もし舌が紫色になってチアノーゼが出たら夜中でも連れてきて来て下さいと言われた。

何とかwishの興奮が治まり無事だったが、検査結果は胆嚢摘出手術が必要と膀胱に結石があるのと副腎に腫瘍があり、多分悪性だと思うがまだ小さいので経過観察。と言うことになったが、膀胱結石と胆嚢摘出手術をするのに問題があった。

それは「気管狭窄症」のために今回の検査で呼吸困難になったから、先ずは気管の手術をすることになった。

専門の病院を紹介された。

気管に特殊なステントコイル（アメリカ製）を取り寄せて喉を切り開いて挿入する。

１１歳で気管狭窄症の手術。

一週間ぐらいの入院。と言われたのにまた病院から連絡が。

「麻酔から覚めつつあるが、立ったままで寝ないし、吠えてしまって術後の回復が難しいのでICUに居るが迎えに来てほしい」と言われた。

未だ麻酔が効いている。

急いで迎えに行くとICUに入ってフラフラで倒れそうなのに横になることもしないで立ったままで鳴き続けているwishがいた。

一週間の入院が術後たったの一晩でうちに帰って看護することになった。

痛々しい手術の跡が不安で心配だったが徐々に回復した。

手術前に「吠えたりすると術後に差しさわりがあるので、吠えることが出来ない様に声帯を切りましょうか？」と聞かれたけれど、そんなかわいそうな事は出来ない。と断っていた。

そして１３歳。

遂に小動物センターで胆嚢と膀胱結石の手術をする事が出来るようになった。

呼吸困難の問題が解決したので、無事に退院することが出来た。

取り合えず胆嚢破裂の心配は無くなったが、副腎腫瘍の問題と失明の危惧は残った。

大きな手術は２回だが、その他に歯槽膿漏で２回ほど抜歯をした。

wishの苦しみや生きづらさを取り除けるのなら、、、。と思っての治療だが、医療が発達して命を助けることが出来る様になった事は嬉しいことだ。

でも、何処まで命を繋ぎとめる処置を施して良いものなのか分からない。

医療費の問題はwishの命に代えられるものなら惜しくはないが、昨今の人間世界の「延命治療」問題もあるので、どういう処置がwishの「延命」となるのかが分からない。

苦しませる事はしたくないのでwishの日常が穏やかでいてほしいと思う。

グランマのチェロ練は必ずチェロの下でリラックス(出来てるの？😓)

１６歳。

４月で１６歳になった。人間界では８０歳ぐらい。

背中が曲がり、トイレも失敗することが多くなり、ついにオムツをする事になった。

もうおもちゃで遊ぶことも無くなり、毎日寝ていることが多くなって起きた時にはご飯を食べ、眼も殆ど見えなくなり、光を感じることは出来るので、明るい室内ではぶつかるのが怖くて前に進むことが出来ない。

私達の気配を感じられない時は誰も座っていない椅子に向かって「クンクン、、」と鳴いたり、誰もいないキッチンの天井の灯りを見つめていたりする。

１５歳ぐらいから気難しくなって、触られたり抱っこされるのも嫌がるようになった。

そうするとトリミングをしないと生きていけないトイプードルは高齢を理由にペットサロンでのトリミングを断られたりする。

高齢になると大体のトイプードルは毛量が少なくなるのに、wishはモコモコでトリミングが体力的にも難しくなってきた。

wishの機嫌を取りながら時間をかけて優しくシャンプートリミングをしてくれていたサロンも担当が変わると猿ぐつわをはめられ、有無を言わさないトリミングの「作業」を目撃した時は悲しくなった。

病院付きのサロンでは軽い睡眠薬を毎回注射することを勧められた。

wishのかかりつけ医は病歴や体力を考えて軽い麻酔薬でも反対された。

今はトリミング専門のサロンで私がずっとwishを抱えたままトリミングしてもらっている。

出来るだけ身体に負担がかからない様に、見栄えよりも疲れない様にしてもらっている。

胆嚢摘出手術をしてから、お腹がキュルキュルして鳴いて回ることも無くなり、下血もしなくなった。

一日に５～６回ご飯とトイレの他はずっと寝ている。

若干の認知症も出始めて、足腰が弱って食事をする時は身体を壁に寄せて支えながら自力で食べている。

気がつくとテーブルの脚に頭を突っ込んで固まっていたり、、、💦認知症ですね。

眠る時は両足を前に投げ出した状態でお尻をゆっくりと下げていき、うつぶせになって眠る。

数時間留守をしている時に見守りカメラで視ていると目覚めても起き上がれずに倒れたままジタバタとしている姿を見ると直ぐに飛んで帰りたくなる。

でも、鳴いたりしないで一生懸命に起き上がろうとしている姿を見るといたたまれなくなってカメラを切った。

暫くして再びカメラで様子を見るとピクリとも動かなくなっていて、「ドキッ！」とした。よく観察していると僅かに腹部が動いて呼吸しているのが分かってホットしたが、鳴いても仕様がない事を知っているのかと思うと胸がいたくなった。

オシッコオムツは段々と痩せてしまってオムツからの漏れてしまう事もある。

💩は予想がつかないので、留守をする時や夜中は袋付きのオムツを使用。

毎朝踏み荒らした💩の惨状で立ち尽くしているwishの足をお風呂で洗うストレスから解放されただけでもありがたい。

脚の力が弱って、必死に前脚で支えているので、前足の関節が耐えられなくなって曲がってきた。

副腎の腫瘍はかなり大きくなっていて、大動脈に食い込んでいるので手術は難しいし、寿命を縮めるだけの事になる。と言われた。

このままで行くと突然死の可能性もある。と言われた。

この先どの様な状態になるのかは分からないけれど、wishが苦しむことが無いように主治医にお願いした。

バリカンで丸刈りされたwish。

ヨタヨタと歩く後ろ姿は瘦せてしまって、まるでハリーポッターの映画に出てくる屋敷しもべ妖精の「ドビー」に似ている。

wishは生きる！