ぶっ倒れるまで遠くに行って磨いてきたその感性は近くで光らせたい
遠くで触発され
遠くで集め
遠くで震えたもの
それらをそのまま振りかざすのではなく
いったん自分の内側に戻す
己の内側で焙煎し
燻らせ
静かに寝かせる
時間と体温を通して
角を落とし
余分を飛ばし
自分の深さにまで沈める
そしてはじめて
澄んだ一滴として外へと抽出する
そういう在り方ができないものだろうか
清も濁も抱えたままでいい
憧れに手が届かなかった
傷も迷いもそのままでいい
けれど他者に手渡すときには
澄んでいる
重みはあるのに 軽やか
深いのに 飲みやすい
遠くで集めてきたものを
近くで光らせる