トヨタ『アクア』について迫ってみる ー壱ー | ティル・ナ・ノーグ Tir na n-Og
車については無知な私が、世界№1のハイブリットカー『アクア』についてまとめてみました!基本装備からスペックまで網羅しようと思います。


現行プリウスに比べて小型軽量化に成功している『アクア』(北米ではプリウスCと名付けられている)。『アクア』のためだけに開発された独自のハイブリットシステムで実質世界トップの低燃費を誇る車となりました。

他社低燃費車との比較

低燃費を追求する他社との競争が激化するのは必至である。アクアとよく比較検討される車は、ホンダ『フィットハイブリッド』やマツダ『デミオ』、ダイハツ『ミライース』であろう。それらのスペックを簡単に比較してみよう。

TNP比較


一覧にするとそれぞれの個性がよく現れます(アクアLグレードに合わせて比較しました)。例えば『フィットハイブリッド』はガソリンタンク容量が40Lあるので、一回の給油(満タン)で概算1200kmは走ることができます。また『デミオ』は価格がとてもリーズナブルな点、大変小回りが利くため運転が苦手な人にやさしい作りとなっていますね。ちなみにデミオはハイブリッドではありません。こう考えると実はスゴイ車なのかもしれません。車種としてグレードが低くなりますが、ダイハツの『ミライース』は価格はもちろんの事、燃費対比(その車を長く使う場合のコストパフォーマンス=値が低い程良い)が抜群に優れている──つまりお手頃な値段で低燃費性能を実現できている。さすがは《TNP》ですね


そして肝心のアクアは何が良いのかというと、普通ハイスペックなハイブリッド車を作ろうとしても排気量or燃費のどちらかを犠牲にしなければならない点に着目すると分かってくる。つまり1.5Lの排気量で燃費40km/Lのハイブリットシステムを開発できていることにある。トヨタはこれを“Toyota Hybrid System Ⅱ”と名付けており、アクアのために作られた高効率ハイブリッドシステムなのです。

THSⅡの概要と車体の謎


アクアその4

5つの小型システムが車体の小型化・軽量化に貢献し、それでいて車内のスペースを広くすることができています。しかし先に挙げた車ごとのスペック表を見ると、アクアは他車と比べて車高が低く設計されています。

アクアその2

真横からよく見ると、コンパクトカーにしてはホイールベース(前後輪の幅)が長くなっています。これが「広さ」の秘密です。参考までに『フィットハイブリッド』のホイールベースはアクアよりも50mm小さい。この50mmの差がどれほど“居住空間”を広げられるかのカギとなります。だから2列シートにしてもゆったりとくつろげる訳です。

アクアその1

ちなみに車幅は一般的なコンパクトカーのサイズと同等です。タイヤ径も15インチ(Lグレードのみ14インチ)で、これもまた一般的。ただしラゲッジ容量は305L(『フィットハイブリッド』は344L、『デミオ』は205L⇒リアシート可倒時469L)と小さいため、ゴルフバッグを積むのには若干物足りないかもしれない。

その壱のまとめ

これまで見てきた中で際立っているのが車体の「低重心さ」です。文字通り車高も小さく、ホイールベースも長い──そしてハイブリッドバッテリーをリア下に持ってきているので地面に吸着したような走行になります。実はこれにはメリットがありまして、走行時に車体が非常に安定します。これは高速で走行した時に分かりますが、例えば高速道路へ合流する際、4つのタイヤがしっかりと密着するので加速がスムーズになり、操縦性も抜群に上がります。空気抵抗などは次項で述べますが、コンパクトならざるコンパクトを醸し出す車が『アクア』の特徴の一つではないでしょうか。

もちろん他車も負けてはいません。コスパで考えるなら断然『ミライース』、車高を上げて室内空間の広さをアピールした『フィットハイブリッド』、ハイブリッドではなくガソリン車単体ではトップレベルの燃費の良さと車体の軽さを兼ね備え価格を抑えた『デミオ』

どれを選ぶかは皆さん次第
ですがここでは『アクア』推しで行きます。
次回は『アクア』の構造をもうちょっと突っ込んで観てみましょう