昨日は、安倍総理の会見がありました
「この1、2週間が感染拡大を阻止するすための瀬戸際」とのコメントも以前と同じように繰り返していました。
『今とるべき対応は?』のブログでも記載しましたが、感染のピークをずらすための対応をする必要があります
https://ameblo.jp/coronataiji/entry-12575097027.html
数日前の公立学校等の休校の要請はその思想に基づいています。
そして、おそらく日本の専門家の頭にあるのがこれです
新型インフルエンザ等対策政府行動計画
平成25年につくられたものですがよくできています
私も今回の新型コロナウイルスの件があって初めて読みましたが
専門家の頭にある指針の一つと思われるので、時間があれば一読するのがよいと思います
とはいえ、長いので、今回のブログでは、その4ページ部分にある「感染のピークをずらす」という基本的思想について深掘りします
これは、とても大事な話だからです
4ページにある図がこれです。
赤色何も対策をしないと、ピークは短期的に迎え、患者数が急増して医療提供のキャパを超え被害が拡大します。
医療提供のキャパというのは対応可能な病床数(今の1800から5000にすると安倍総理から昨日言及がありましたね)であったり、呼吸器の数(以前のブログで書きました)だったりします。
今回の新型コロナウイルスは、重症化率が20%の高いので、この医療提供のキャパを超えた際の被害はより大きいと考えます
それを防ぐために、学校の休校や行動制限等をすることで、感染のピークを後ろにずらす必要があります
最終的な患者数(グラフの積分)は同じでも、時間を稼げるので医療体制の強化ができ、ピークの山の高さを抑えることができるので、医療のキャパ超えを防ぐことができます。(NHKではピークの高さを1/3にできる可能性があるといっていました。)
この事例の具体的な話が京都のウェブにあがっていました
スペイン風邪の際のセントルイスの対応
スペイン風邪のときのセントルイスの対応は非常に重要なので是非読んでほしいです
【抜粋】—————————
1918年のスペインかぜの際、米国で外出制限や大規模施設の閉鎖などを速やかに行った 都市では、死亡率に差がでました。
それはセントルイスとフィラデルフィア2つの都市の比較で明らかになりました。
セントルイスでは、市内に最初の死亡者が出るとすぐに緊急事態宣言を行い、学校や劇場、教会、大型販売店、娯楽施設などを閉鎖し、集会を禁止しました。
市中発症率が2.2%時点の 早期にこれらの英断をおこなったため、一時期 に流行が集中せず、医療サービスや社会機能の 破綻もおきませんでした。
これに対して、市中発症率が10.8%になってからようやく規制 が開始されたフィラデルフィアでは、8週間にわたって大流行が起こり、一度に多くの市民が発症したために、医療サービスや社会機 能全般が破綻し、少なくとも1万5000人が死亡しました。
死亡率は、セントルイスの0.3%に対し、フィラデルフィアは倍以上の0.73%でした。
セントルイス市長は、経済活動などに影響するため、周囲から強 いバッシングを受けましたが、「私は市民が死ぬことは望まない」 と宣言し、制限を断行しました。
今でこそ、偉業とされるセントルイス市長の英断も、多くの困難 の中での決断でした。
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学校が休校になり、世の中は混乱しております
なぜなんだとの声もあります
確かに急で対応は厳しいものがあります
しかし、このピークをずらさないとこのままではより悲惨な結果を生むということを理解する必要があります
政府の対応は遅いですし、甘いです…
正直、北海道を除いてはサーベイランスがきちんとできていないので、隠れた患者数はすでに千か万単位でしょう
本当は現在、学校だけでなく、(インフラに影響のない範囲で)すべての国民の2週間程度の原則外出禁止はするべき段階だと思います
少なくとも満員電車対応や社会活動の制限等をしないといけませんが政府はまだできていません
だから、我々はこの「ピークをずらす」という思想を理解しないといけません。
そして、全員で協力してこの国難を切り抜けないといけません
(新型インフルエンザ等対策政府行動計画には、火葬場が足りなくなった場合の記載まであります。。現在、政府の裏方の官僚は念のために全国の火葬場との連絡方法の確認くらいはすませているでしょう。。最悪の事態は防がないといけません。。)
政府には北海道知事のように早々に迅速に対応してもらい、少なくとも非常事態宣言を早々に出して、日々対応してもらいたいと思います。
私たちも感染者をできるだけ少なくする努力(例えば当面はなるべく人と接触しないなど)をぜひしていきましょう