石榴の花

石榴の実

 

6月のこの季節にとっては貴重な赤色樹花

台風21号(2018)のおかげで枝が傾いて花の様子を手繰り寄せて観察可能になったとか。

合歓の花も昨日の園内ツアーの解説対象であった。

合歓は例句が多い

分け入れば合歓の花また合歓の花 吉原文音
 
象潟や雨に西施が合歓の花 象潟の雨や西施が合歓の花 松尾芭蕉
 
合歓の花ほかには母の秘匿なし 高野ムツオ 雲雀の血
 
合歓の花死後に瞼が開くように 高野ムツオ 雲雀の血
 
山の湯に母いざなえば合歓さかり 渕向正四郎
 
山一枚売つて見返る合歓の花 荒井利夫
 
合歓に夕日旅人はとどまらず 大野林火
 
どの谷も合歓のあかりや雨の中 角川源義
 
象潟やけふの雨降る合歓の花 細川加賀
 
松島は合歓の花さへ松隠り 鈴木鷹夫
 
合歓の花咲きては散りて城古りゆく 成瀬正俊
 
合歓咲くや此処より飛騨の馬糞道 前田普羅
 
石鎚山の下に雲とび合歓の花 五十崎朗
 
灯るごと合歓の花咲く楸邨忌 矢島寿子
 
合歓の朝の駅に見送りぬ 本間 尚子
 
肩をうつ湯滝のしぶき合歓の花 坪根 里杏
 
合歓咲いて失語の街の水の音 牧野桂一
 
ほほゑみといふしづけさに合歓の花 坂本宮尾
 
合歓ねむり百姓はみな力ぬく 戸塚時不知
 
売文の売れぬをかしさ合歓の花 細川加賀 『傷痕』
 
鳥海の鼓きこゆる合歓の花 原裕 『出雲』
 
産小屋に径はとだえし合歓の花 原裕 『新治』
 
盃は老を養ふ合歓の花(京極杜藻老) 原裕 『青垣』
 
空仰ぐため隠すため合歓咲けり 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
 
ふたたび訪はむ合歓の初花ふるさとめき(つねこさんヘ) 野澤節子 『鳳蝶』
 
合歓昏れて地べたに遊ぶ麻痺童子 齋藤玄 『玄』
 
どの谷も合歓のあかりや雨の中(箱根堂ヶ島は夢窓国師閑居の地と聞けば) 角川源義 『秋燕』
 
合歓の花実生の愛の濃かりけり 阿部みどり女 『陽炎』
 
合歓の峠越えゆく薬売り 佐川広治
 
夕空に日はありながら合歓の花 落合水尾
 
母の背で見し記憶あり合歓の花 大久保武司
 
合歓咲けりみな顔長く越後人 森 澄雄
 
合歓の下のままごと夕餉まで 小松絢子
 
真すぐに合歓の花落つ水の上 星野立子
 
合歓いまはねむり合はすや熱の中 石田波郷
 
乳牛の角も垂れたり合歓の花 河東碧梧桐
 
湯煙の消えてほのかや合歓の花 高浜虚子
 
象潟や雨に西施が合歓の花 芭 蕉
 
合歓の葉の川瀬づたひに盆が来る 恩沢草生
 
合歓の花荒き翅音の虫が来る 福本須代子
 
海に向く方円墳や合歓の花 若宮八恵
 
九頭龍の暮れてなほある合歓明り 小林牧羊
 
合歓咲けりプルーラインを彩りぬ 高階糸子
 
合歓の夕日ただよふ別れかな 霊園文子
 
象潟の再会合歓の花の下 池田義弘
 
眠る児の睫翳さす合歓の花 村上安子
 
合歓咲くと川より早く歩きをり 宮坂静生
 
合歓いまはねむり合すや熱の中 石田 波郷
 
実篤の禿筆親し合歓の花 岡田貞峰
 
合歓咲いて蓮咲いて余呉夢見ごろ 林 翔
 
指重ね礼する家風合歓の花 林 翔
 
合歓咲くやうすうす光る朝の雨 岡田 和子
 
合歓の花父遠ざけし頃おもふ 森藤千鶴
 
臥すわれに微熱の如く花合歓は 石川 桂郎
 
雲取の雲の行方や合歓の花 伊丹さち子
 
合歓や雨にかたまる牧の馬 清水 節子
 
ひとり居の眠気しきりや合歓の花 西山冨美子
 
ふる里の星の青さよ合歓の花 東尾子
 
合歓や木地挽く音の日暮まで 青木不二子
 
高熱のあとの幸あり合歓の花 甘利 啓子
 
合歓の花箱根連山けむりをり 森永 奈美
 
山里は水車の音に合歓の花 清水青瓢
 
くらがりの合歓を知りゐる端居かな 石田 波郷
 
合歓の花揺れさうな嬰は泣きさうな 仙田洋子 雲は王冠
 
臥すわれに微熱の如く花合歓は 石川桂郎
 
風わたる合歓よあやふしその色も 加藤知世子
 
どの谷も合歓の明りや雨の中 角川源義
 
馬の眼のどこかが赤し合歓の花 横山白虹
 
合歓の花沖には紺の潮流る 沢木欣一
 
合歓の径下り来る両手つばさにし 田中午次郎
 
合歓咲いて三鬼きさうな関所跡 秋元不死男
 
合歓咲いてゐしとのみ他は想起せず 安住敦
 
合歓の花底なき淵の底あかり 中川宋淵
 
合歓の月こぼれて胸の冷えにけり 石田波郷
 
黒髪を束ねしのみよ合歓挿さな 佐々木有風
 
合歓や凪とは横に走る瑠璃 中村草田男
 
九時過ぎてなほ明るしや合歓の花 加藤楸邨
 
うつくしき蛇が纏ひぬ合歓の花 松瀬青々
 
合歓静かに霍乱の人覚めてあり 内田秋皎
 
川狩のたいまつ合歓の花焦がす 斎藤一菜
 
合歓の木の葉越もいとへ星の影 芭蕉
 
くらがりの合歓を知りゐる端居かな 波郷
 
精神のすり傷合歓の花開く 殖栗歩
 
ひとりひとりに黄泉平坂合歓咲けり 小檜山繁子
 
葉のねむるより花合歓の時間来し 稲岡長
 
合歓のいつわが胸に君眠る 野見山朱鳥
 
迎火に合歓さん~と咲き翳し 川端茅舎
 
堰の水豊かに落つる合歓の花 皿井旭川
 
合流の白濁はるか合歓の花 西村和子 かりそめならず
 
呼鈴を押してしばらく合歓の花 西村和子 夏帽子
 
潮の満ち干月の満ち欠け合歓の花 和田耕三郎
 
一曲を胸にあたため合歓は実に 吉原文音
 
合歓の花かいぐりかいぐりお馬が通る 二村典子
 
まとふとは紐で結ふ服合歓の花 辻美奈子
 
奥山に旅寝かさねて合歓の花 田中裕明 櫻姫譚
 
合歓の花沖には紺の潮流る 沢木欣一
 

ネムノキ(合歓木、Albizia julibrissin)はマメ科ネムノキ亜科[1]落葉高木。別名、ネムネブ

緑化植物園の木も高木である。

は2回偶数羽状複葉頭状花序的に枝先に集まって夏に咲く。淡紅色のおしべが長く美しい。香りは桃のように甘い。果実は細長く扁平な豆果。マメ科に属するが、マメ亜科に特徴的な蝶形花とは大きく異なり、花弁が目立たない。

イランアフガニスタン中国南部、朝鮮半島[2]、日本の本州四国九州[3]に自生する。
陽樹であり、荒れ地に最初に侵入する先駆種である[4]河原雑木林に生え、高さは10mにもなる[3]。芽吹くのは遅いが、成長は他の木と比較すると迅速である。

ネムノキ属は主として熱帯に150種ほどが分布するが、その中でネムノキは飛び抜けて耐寒性が強く高緯度まで分布する。温帯で広く栽培され、一部で野生化している。

和名のネム、ネブは、夜になると葉が閉じること(就眠運動)に由来する。漢字名の「合歓木」は、中国においてネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから付けられたものである。 ネムノキの就眠運動は、葉の付け根の膨らんだ部分(葉枕)の内部圧力を変化させる仕組みにより葉を開閉する。周囲が暗くなると葉を閉じるが、光を当て続ける実験を行ったところ、体内時計による概日リズムに従って就眠することが判明している[4]

花言葉は「歓喜」。夏の季語であり、万葉集松尾芭蕉与謝蕪村の句に登場する。 長谷川雪旦の『江戸名所花暦』では、綾瀬川河岸のネムノキの眺めが名所として取り上げられている[4]

蝮の鼾も合歓の葉陰哉 蕪村 夏之部 ■ 畫賛

↑↓2012年7月末、作東バレンタインホテル周辺の合歓

どういうけかその後全部伐採されてしまった。

↓なんか満開時は壮麗な感じだったが。

ここで伐採すべきは、惜しいが、ソメイヨシノ。