近鉄奈良駅周辺は東大寺のテリトリーと興福寺のそれが向かい合っている地点である。

正倉院展の会場となるところは、東大寺ではなく、春日大社のテリトリーであると思う。

奈良へ行って若草山や飛火野方面へ歩く限り、行き帰りとも興福寺の旧所領内を通る。

いやでも五重塔の傍を通ることになる。

無意識にカメラを向ける。

記者意識とは好寄心サングラス 大野雑草子
 
春の服買ふや余命を意識して 相馬遷子
 
麦笛の途絶えて耳を意識する 青木千秋
 
春眠に意識過剰の肩を貸す 磯崎 清
 
昼寝覚意識いづこに不時着す 柴田奈美
 
血を享けて戻りし意識雪降れり 朝倉和江
 
擲たるるや崩れ哭くこと意識する 鈴木しづ子
 
意識に流れなぞない舌人形のUたーん 加藤郁乎
 
男根の意識 たちまち驢馬啼き狂ひ 富澤赤黄男
 
心臓を意識してをり霜凝る夜 日野草城

興福寺緑の週の樹を伐れり 大島民郎
 
阿修羅あり雲雀あがれる興福寺 森澄雄

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妻よ子よ春日の杜の冬日和 孝作 (奈良の春日道にて)
 
おん祭春日乙女が神馬曳き 本多炬生
 
藤色を貴び春日おん祭 塚田青女
 
老勅使春日祭をさむがられ 飯田京畔
 
春日傘お初天神通り抜け 前内木耳
 
蟻共の尻みな光る春日かな 富田木歩
 
裏くらき若草山の春日かな 下村槐太
 
白波と春日漂ふ荒岬 桂 信子
 
投げられし毬は春日となりて落つ 原 裕
 
大いなる春日の翼垂れてあり 鈴木花蓑
 
幻の邪馬台国の春日落つ 松尾 立石
 
雀より鳩たのし春日神社前 鴻巣又四郎
 
無関心な春日の交差 高層窓 森須 蘭
 
丹頂に春日いつまで妻遠し 細川加賀 『傷痕』
 
投げられし毬は春日となりて落つ 原裕 『王城句帖』
 
誰おもひ出しても春日てのひらに 長谷川双魚 『風形』
 
母菩薩春日に白髪抜き奉る 殿村菟絲子 『繪硝子』
 
やはらかき春日がおよぶ師のほとり 柴田白葉女 『夕浪』
 
みささぎの大き春日に出逢ひけり 岸田稚魚 『雪涅槃』
 
雹はねてけろりんかんと春日かな 角川源義 『神々の宴』
 
漁夫の櫂妻問ひくれば野火遠し(「さねさし相模の小野に燃ゆる火のほなかに立ちて問ひし君はも」弟橘姫最後の歌と伝ふも、春日焼畑の火に妻問ひせし古代相聞歌なり) 角川源義 『神々の宴』
 
三鬼の死春日は海へ遁走す 角川源義 『秋燕』
 
春日没る馬車(マーチョ)の鞭の輪の中に 加倉井秋を 『胡桃』
 
春日濃し七彩に海わかちをり(那覇にて) 上村占魚 『玄妙』
 
流れ鳶ながし春日ゆるぎなし 上村占魚 『天上の宴』
 
春日照り湧きたつごとし海の面 清崎敏郎
 
美しき春日こぼるる手をかざし 中村汀女
 
病者の手窓より出でて春日受く 西東三鬼
 
泣き寄る子喉の奥まで春日さす 加藤楸邨
 
寝るだけの畳を拭くや鯊日和 春日一枝
 
懐しき山をかさねて春日祭 田口冬生
 
春日燦サンタモニカの波頭 中村初枝
 
大いなる春日の翼垂れてあり 鈴木花蓑
 
鉋屑くるりと春日とり込めり 勝田清子
 
ぬかるみのいつか青める春日かな 富田木歩
 
春日山仰ぎていこふ田草取 和田 祥子

 

Peterは午前10時半に家を出て、尼崎駅で、第1希望の「さくら」555号の指定席を求めるも

12時9分発は満席。13時19分発の557号の席を確保。博多へ旅立った。

今日の昼食と夕食は「宴会」料理の残り物。

もう一日分残っている気配。

彼がポークやハム、ソーセージを食わないモスリム的生活をしているのを知らなかった。

生シイタケやエビもダメとか。