上野千鶴子氏の著書は、私の卒論参考文献の1つであり、敬愛する社会学者である。

大学四年だった当時と今現在、日本社会の状況は変わったような気もするが、日本人の意識レベルはほとんど変わってないのではないだろうか。

どちらかの姓を婚姻時に選択せねばならないその民法は、家父長制度がベースにある。
わたしが大学生だった当時、選択制夫婦別姓法案が国会で否決されたと新聞で読み落胆したものだ。それから20年以上経つが、未だに法確立されていない日本を、果たして先進国と呼べるのか。
日本における結婚とはなんぞや。

上野千鶴子「人と人との間に契約だの権利だの所有だのという関係が入るのが、どうしても認められない。だから結婚に魅力を感じたことは一度もありません。私はフェミニズムが男との平等を求める思想である以上に、自由を求める思想だと思っています。平等より、私は自由がほしかった。性的な身体の自由はとりわけ重要なものだと思っています。それを結婚によって手放すなんて、考えただけで恐ろしいくらいです。