前回のブログで紹介したフロレッテさんのように、COREルワンダの道直し訓練には昨年までの道直し訓練の卒業生から、今後、道直しの現場で活躍してくれそうな人材を訓練のアシスタント講師としてお誘いし、土のう工法を使った道直しの経験を増やしてもらっています。彼らが訓練を受けた現場が平坦な道であれば、次は坂道の施工にお誘いし、逆もまたしかりです。そうすることで、プロジェクトが終わっても、各地にレベルの違う現場技術者が育っている(2週間の道直し訓練を受けた技術者と、2週間の訓練プラス、ほかの現場でアシスタント講師をした経験のある技術者と)という仕組みになっています。

 

今回のンゴマ郡での道直し訓練にお誘いしたのは、フィロメさんとランベール君です。

アシスタントにはCOREシャツと宿泊費と日当を支給して2週間の訓練に参加していただきます。

フィロメさん(左)は2022年のムハンガ郡での道直し訓練に参加者として参加しました。ムハンガ郡のご自宅から、ニャンザ郡にあるアングリカン教会の職業訓練学校土木科に通っていたところ、ムハンガ郡の地区オフィスからの推薦でCORE道直し訓練に参加しました。

訓練中はとても積極的にCOREエンジニアに質問し、意欲的に訓練に取り組みました。職業訓練校の土木を選んだ理由は土木の仕事そのものと、女性の少ない職業というところに興味を持ったそうです。

ムハンガ郡での訓練終了後、私たちはニャンザ郡で訓練を始めたのですが、彼女はそこに無償ボランティアで再参加しました(道直し訓練では参加者に日当と交通費補助を支払っています)。2回目の訓練だったので、この時点ですでにアシスタント的に動いてくれて、COREエンジニアたちも大助かりでした。

そして、23年にはギチュンビ郡での訓練とムサンゼ郡での訓練に正式にCOREアシスタントとして、お誘いしました。坂道から、湿地帯、様々な道の経験をしました。土のう工法だけではなく木製の橋、石積みの側溝なども監督しました。技術学校の卒業レポートはテーマに土のう工法を取り上げたそうです。

今年はンゴマ郡とブゲセラ郡をお手伝いしてもらっています。技術指導から、現場監督、参加者への日当の支払い、様々な雑用など、幅広くお手伝いいただいています。学ぶことが多くて、とても楽しいと話してくれました。

 

ランベール君(右)はなんと2018年にガケンケ郡で行った2週間の訓練に地元の高校を卒業してすぐ参加していました。COREの道直し訓練に参加して、一念発起し、INES(国立工科大学)土木科(専攻道路建設)を受験したのです。先日無事卒業できたということで、今回の訓練にアシスタントとして参加してくれました。道路整備の現場を経験し、エンジニアとして自信がついたと話してくれました。また、COREエンジニアからは学ぶことがたくさんあって、本当に良い機会をもらったとも話してくれました。

農村の人材を育成するのがCOREの事業なので、道直し訓練にはエンジニアを招聘しませんが、こうして、COREの訓練に参加したことがきっかけで大学の土木に進学したと聞くと、私たちもうれしいもので、今回はアシスタントとして参加してもらいました。

 

今日はこのお二人を紹介しました。

ルワンダでの道直し訓練は今年で終了です。しかし、このような若者が育ってくれたので、これからのルワンダの農道整備も安心です。

 

このお二人にお手伝いいただいたンゴマ郡での道直し訓練の様子。