> 色々あった一日の帰り道に、近所のコンビニに立ち寄り、店内に流れていた曲がエンディング曲のように聴こえたりする。
> 又吉直樹
(折々のことば 選・鷲田清一)
一仕事のあとが、そう感じさせたんだろうなあ。
それが、本業でも、生活費稼ぎのアルバイトでも。
人が多い東京で、
一人になるにも、静かな場に身を置くにも、
人が視界に入らない地面のある所に行くにも、
すべてお金が必要で、
人に対して何かしたいと思っていなかった、
人に何かを求めたらいいのかわからなかった東京住まいの時を思い出すと、
人のやさしさをわからなかったし、
受け取れていなかったんだと思う。
目の前のことは一所懸命にはしていたけれど、
自分に社会に影響を与える何ができるのか、
何をしたいのか、
まるっきりわかっていなかった。
それでも、
僕にとっては帰りに寄る銭湯からの帰りしな、
番台のおやじさんや奥さんとの会話が
一日のエンディング曲のようなものだった。