「暑うて、たまらんわ。」

 

 

声は近所の畑から聞こえてきました。

 

覗いてみると、葉がだらんとなった・・・・きゅうりさんが。

 

「本当に暑いですね。大丈夫・・・じゃないですよね。」

 

きゅうりさん「見てのとおりですわ。

もう、水分がなくて、葉の形をたもてませんわ。」

 

 

「暑いだけではなくて、雨も長いこと降っていませんね。」

 

 

きゅうりさん「たまにポツポツとはしてんねんけどね。

足らんですわ。」

 

 

「では、水を汲んできましょうか。」

 

 

きゅうりさん「何いうてんの。あかんでぇ。今は水はあかん。」

 

 

「でも、こんなに葉がしおれて。

このまま見過ごすわけにはいきません。」

 

 

きゅうりさん「今は、見過ごさんとあかん。

今、水をかけたらお湯になるから、あかん。

雨みたいに大量に降ったらええけど、

じょうろでちょろちょろはあかん。」

 

 

 

たしかに、お湯になれば、煮ているのと同じですもんね。

 

 

水やりは早朝か、夕方に・・て、

 

 

たしかに本に書いてありました。