著作権の譲渡契約の成立を否定した事例(イラスト原画の引渡しがあった事例)

▶平成24年09月27日 東京地方裁判所[平成22(ワ)36664]

 

しかしながら,原告が電通に対して上記報酬の支払を受けて本件各イラストの原作品である本件原画を引き渡したことは,本件原画の所有権の譲渡の事実をうかがわせる事情には当たるものの,著作物の原作品の所有権と当該著作物の著作権とは別個の権利であり,原作品の所有権は,その有体物の面に対する排他的支配権能であるにとどまり,無体物である著作物自体を直接排他的に支配する権能ではないから,著作物の原作品の所有権が譲渡されたからといって直ちに著作権が譲渡されたことになるものではなく,原告が電通に対し本件各イラストの著作権を譲渡したことを直ちに裏付けることにはならない。また,原告が電通から支払を受けた具体的な報酬額は本件証拠上明らかではなく,その報酬額から本件各イラストの著作権譲渡の事実を推認することもできない。

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