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ロシア外務省は24日、声明を出し、ウクライナ情勢をめぐり日本政府が発表した対ロシア追加制裁を批判し、日本は「対米追従」だと決め付けた。
 声明は「日本の追加制裁に幻滅した」と表明。ロシアも参加して5日と19日にまとめられたウクライナ東部の停戦合意の流れにそぐわないと主張した。
 その上で「この非友好的措置は、日本が独自外交を展開できない無能さを改めて証明した」と非難。一方的制裁は国際関係の緊張を生むだけだと述べた。

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 米国発のインターネット通販大手「アマゾン」の学生向けポイント還元サービスをめぐり、中小出版社などが「事実上の値引きで、日本の出版・書店を破壊する」と反発している問題は、双方の争いが激化している。出版不況の折、文化の保護と消費者の利便性の折り合いをどう付けるのがよいのか。日本の出版界は今後どうなっていくのか。【須藤唯哉、青島顕】

 ◇再販維持に懸念

 争いの引き金は、「アマゾン」が2012年8月に開始した大学生や専門学校生に書籍価格の10%をポイントで還元するサービスだ。出版社の決めた定価で本が小売りされる再販売価格維持制度(再販制度)が採られている日本の出版界で騒動になっている。

 中小の出版社で構成する日本出版者協議会は12年10月「事実上の値引きで再販制度に違反する」として、アマゾンにサービス中止を申し入れたが拒否された。今年5月には、環境問題の本で知られる「緑風出版」やフランス文学の専門書が多い「水声社」など中小5社が期限付きでアマゾンへの出荷停止に踏み切った。このうち3社は現在も停止中だ。

 さらに、別の中小出版4社が7月、再販制度違反による1社当たり1万~5万円の違約金を取次大手の日本出版販売(日販)に請求した。請求した社の一つ「彩流社」の竹内淳夫社長は「(サービスは)再販制度を一気に崩すきっかけになると危惧している。定価で売ってほしい、と声を上げている出版社の本については、最低限履行してほしい」と訴えた。日販は8月「司法や行政における統一的な解釈基準が示されていないため、ポイント付与が再販契約に違反するかどうかを判断するのは困難だ」などとして、違約金支払いを拒否。双方の主張は平行線をたどっている。中小出版社は将来、ポイント還元率が上がり、出版社側が還元分を直接負担する事態も心配しているようだ。

 ◇大手と中小、温度差

 書店業界では、中小出版社に対する支援が広がっている。00年に全国に約2万1000店あった書店は、現在約1万4000店。アマゾンのシェアが大きくなると、経営が悪化して廃業を余儀なくされる書店がさらに増える恐れがあるからだ。首都圏で店舗を展開する大手書店「有隣堂」(横浜市)は6月、出荷停止した出版社の書籍を集めたフェアを開催。さらに東京都内の書店が加盟する東京都書店商業組合は9月、日本出版者協議会の主張を支持する声明文を発表し「(協議会の)会員5社が出荷停止を行い、身を削ってまでも再販制度を守るとの強い意志と行動に敬意を表する」と賛同した。

 一方、大手出版社に表立った動きはない。出版不況の中で、ネット書店は重要な収入源になっており、対抗する余力がない。アマゾンで販売できなくなれば、著作者が不満を抱くことへの懸念もありそうだ。

 アマゾンの動きを冷静に捉える見方もある。フリーライターの永江朗さんは「日本の書籍の5冊に1冊はアマゾンが売る。言論界で1社が大きな力を持つことに警戒する必要はある」としたうえで「アマゾンに学ぶところは多い。建前であったとしても顧客の利便性第一の姿勢は、日本の出版界に欠けている。書店に並ぶ本はほとんどが最近出たものだが、アマゾンでは過去に出た本も扱う。アマゾンの成功から、日本の業界が何を学んで変えていくかが問われる」と話す。

 アマゾンジャパンは毎日新聞の取材に「(ポイント還元サービスで)学生の皆様に少しでも本を身近に感じていただき、新しい本の発見や著者との出会いの機会を作る一助となれば」と説明。書店業界のシェアやサービスのコストについてはコメントしなかった。

 ◇電子とリアル、融合

 本などの出版物は文化水準の維持に必要だとして再販が適用されているが、制度の是非をめぐる論議も長い間続けられてきた。

 再販制度では、メーカーが定価を決め、小売業者に定価(販売価格)販売を求めることができる。独占禁止法で原則として禁じられているが、書籍や雑誌、新聞、音楽CDなどは著作権や文化の保護の観点から、例外として認められている。

 市場原理や、安価に入手したいという消費者ニーズから見直しを求める声もあるが、公正取引委員会は01年「再販制度が廃止されると出版物の多様性が失われる」などとして、当面維持することにした。

 一方、10年以降、急速に普及している電子書籍は再販の対象外だ。有料配信しているインターネット上の書店(ネット書店)によって、値引きしたり、ポイント還元サービスを導入したりしているケースもある。同じ作品でも、印刷された本か電子かの違いで差額が生じている状況だ。

 日本出版者協議会は今年8月、電子書籍にも再販を適用するよう公取委に要望したが、公取委は「物」として本の形がなく、ネット上で「情報」として流通している電子書籍は、適用外だとの見解を示した。

 そんな中、電子書籍と町の書店(リアル書店)の強みを融合させた取り組みも始まった。東京の三省堂書店神保町本店などで期間限定で販売されている電子書籍カード「BooCa(ブッカ)」だ。

 電子書籍の概要を記したカードを書店に陳列。客はそれを見て、気に入った書籍のカードを購入する仕組みだ。カードに印字されたコードをネットの専用ページに入力すれば、電子書籍をダウンロードできる。ネット書店の利便性に慣れた読者にも、見知らぬ本との偶然の出会いのあるリアル書店の利点に気づいてもらう試みだ。

 ◇欧米でも衝突激化 「本は文化財」認識浸透

 海外でもアマゾンと出版・書店業界との衝突が目立っている。

 ドイツの現地報道によると、アマゾンは大手出版グループと電子書籍の仕入れ条件をめぐって対立。5月ごろからアマゾンがこの出版社グループの本の発送を遅らせた。出版社や書店などでつくるドイツ書籍業協会は6月「アマゾンは市場支配力を背景に強引に好条件を獲得しようとしている」として、カルテル法違反の訴状を提出した。ドイツの作家や本の著者ら1188人が8月、アマゾンに対する抗議文に署名した。

 フランスでは6月、アマゾンによる無料配送を禁じる「反アマゾン法」が上下両院で可決された。

 かつて紀伊国屋書店で洋書を長く担当し、欧州の出版事情に詳しい伊藤暢章(のぶあき)さんは「ドイツやフランスでは『本は文化財』という考え方があって出版物の再販制を設けている。アマゾンが製造から販売までの流通構造を破壊する危険があると警戒しているのだろう」と話す。

 出版物の再販制のない米国でも、アマゾンは電子書籍の取引条件をめぐって大手出版社グループと対立。本の発送を遅らせた。有名作家ら900人以上が8月、アマゾンに抗議する意見広告をニューヨーク・タイムズ紙に掲載した。