人だけど人じゃない。かつてダッチワイフと称され、男性の玩具として誕生した「ラブドール」が、今や世界基準のアート作品として嗜まれているらしい。そんな噂を聞きつけ、訪れたのは東京・渋谷にあるギャラリー“アツコバルー arts drinks talk”で開催中の展示会「篠山紀信 写真展 LOVE DOLL SHINOYAMA KISHIN 」。今年40周年を迎えるオリエント工業製のラブドールを篠山さんがオーダメイドで発注。個性が全く違うラブドール6体をビルの中や和室、木陰など様々なシチュエーションで撮影した写真作品と音楽家の平本正宏さんとコラボした映像作品が展示中スタイル抜群のモデル風美女、綾瀬は〇か激似、コンパクトなバストと小柄な背丈のオリエンタルビューティ、マ〇イア・キャリーのようなグラマラスディーバ風など、顔や体型はすべて別物。「クリスチャン ルブタン」や「シャンタル トーマス」の衣装を纏ったラブドールのスタイリングはスタイリストの祐真朋樹さんが担当。かつては性処理だけが目的となるダッチワイフが、作品を作り上げた人たちの高いクオリティと創造力によって、生身の女性と見まがうほどに進化している……!
開催された“アツコバルー arts drinks talk”は、仕事帰りでも楽しめるよう、21時までオープン(火金)。展示会場には、バーカウンターも常設されており、お酒を嗜みながら作品を堪能可能!ラインナップもオーソドックスなカクテルやビールはもちろん、焼酎や日本酒もあり、呑んべぇには嬉しいセレクションなので、居酒屋感覚でも来れそう。因みに本展示会開催中のおすすめは、奄美大島で作られる黒糖焼酎「まんこい」。アルコールが30度近くありながら、すっきりしていて飲みやすいためスルスルいけてしまうので、要注意!そんなバーカウンターにいたら「まんこい」をロックで楽しむ篠山さんに遭遇一緒に訪れたエディターSAYAKAと「人間と区別がつきませんでした……」という話をさせていただいたところ、何とこの作品のなかにはラブドールだけではなく、数名人間のヌードも交じってるとのこと(!!)。早速2人で探したものの、本当にわからない……。篠山さん曰く、見分け方は“乳房”の生々しさらしいが、色ムラや凹凸なども本物さながらなドールではそう簡単に判別不可。ラブドールが人間に、人間がラブドールに見えてしまうという生死を超えた摩訶不思議な篠山ワールドが全開。そんな世界最高峰の日本のドールカルチャーが魅せるエロティシズムなアート作品は、海外のゲストにも自慢したいものばかり。次は、今回のラブドール制作を担当したオリエント工業40周年記念展「今と昔の愛人形」を開催予定だそうなので、これと併せて観に行きたい!