■井上真央さん主演でドラマ化
税金滞納者の財産を差し押さえる「国税徴収官」にスポットを当てたドラマが来月からスタートする。女優の井上真央さん(25)演じるヒロインは、大阪国税局管内の税務署で働く現役の女性徴収官がモデル。原作者の高殿円(まどか)さん(36)=兵庫県西宮市=が病院で知り合った徴収官のつぶやきが原作執筆のきっかけになったというユニークな“生い立ち”だ。
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ドラマは、読売テレビ系で水曜午後10時から放送される「トッカン 特別国税徴収官」。国税職員といえば、悪質な脱税者を摘発する「マルサ(国税査察官)」が有名だが、今回取り上げられるのは、特に悪質な税金滞納者の財産を差し押さえる「特別国税徴収官」(略して特官(トッカン))。捜索・差し押さえなどの強制調
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査に裁判官の許可が必要とされる査察官に対し、徴収官は裁判官の許可がなくても強制調査できる強い権限を持つが、一方で、数ある国税業務の中、最も困難な仕事の一つとされる。
ドラマの主人公は、上司のトッカンに仕える25歳の新米女性徴収官。税金滞納者から罵詈(ばり)雑言を浴びせられることは日常茶飯事で、ときには塩をまかれることも…。そうした困難を乗り越え、一人前に成長していく姿を描く。
原作者の高殿さんは5年前、子供の健診に訪れた西宮市内の病院で、同じく子供を連れてきていた女性と知り合っ た。ある時、たまたま仕事の話になり、その女性が国税徴収官であることを知ったという。
「彼女が『一番大変なのは滞納者にごねられたり罵(ののし)られたりしながらも、徴収する私たち徴収官。マルサはかっこよく描いてもらえるのに、徴収官には日も当たらない』って愚痴ったことがあって。だったら私が日を当てようと思った」
ところが守秘義務の壁にはばまれて取材は難航。そのため、まるで差し押さえ現場に居合わせたかのようなリアルな表現には、多少の誇張があるものの、仕事の核心を突いた内容に、現場の徴収官から「よくぞ書いてくれた」との声が寄せられたという。
先行きが見えない世の中で、「安定」を求めて税務職員になったヒロイン。高殿さん自身、阪神大震災から3年後の就職氷河期に西宮市内の大学を卒業し、関西に、ほとんど働き口がない中で就職に苦労した自身の姿と重ねたという。
東日本大震災が発生して1年が経過した今の状況は当時と似ている、と話す高殿さんは「ヒロインとともに、現実に悩みながらも、前へ踏み出すきっかけになれば」と話している。
多くの視聴者が“実体験”する映画やドラマをきっかけに職業が脚光を浴びるケースも少なくない。「マルサ」の名称を全国的に広めた映画「マルサの女」や、木村拓哉さんが検事役を演じ、高視聴率を記録した 「HERO」、海上保安官(潜水士)の姿を描き、テレビドラマや映画にもなった「海猿」シリーズなどが有名。また職種ではないが、篠原涼子さんがクールな派遣社員を演じ、高視聴率を記録した「ハケンの品格」も話題を集めた。
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「トッカン」でヒロインの国税徴収官を演じる井上真央さんのコメント「『税金』という身近な問題でありながら、国税局という未知なる世界に足を踏み入れることに、今からワクワクしています。この作品を通して皆さんとともに、日本の抱える大きな問題に向き合っていけたらと思います」