Reuenthal’s 四方山話

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1月4日@国立文楽劇場

二人禿/伽羅先代萩/壷坂観音霊験記


2019年の最初の観劇は人形浄瑠璃でした。





お目当ての演目は「壷坂観音霊験記」でしたが、華やかでお正月らしい「二人禿」もいわゆる名作との誉れ高い「伽羅先代萩」も観ておきたかったのでちょうど良い三本立て。


お正月飾りとか華やかでした。こんな感じ。







昨年は名だたるお師匠さんたちが相次いで旅立たれたので、演者さんが根こそぎ若返り…というか、御髪が黒い方が多かったです。


「二人禿」は禿…遊郭の見習い娘が客と遊女の駆け引きを見聞きして少しずつ大人びてゆくものの…まだまだ幼い娘たち。羽子板遊びに興じて、日頃の憂さを忘れ、また花街に…。紅いお着物が華やかな演目。


これは参考資料。



「伽羅先代萩」は伊達家で起きた御家騒動を基にした作品。幼君の毒殺を企てる一味と命懸けで守る乳母・政岡の忠義のお話。

同じ年に生まれて若君と双子のように育つ我が子に「若君の命が危険に晒された時は身代わりに死ね」と教え育てて…実際に毒見で若君に代わって死に至る。顔色ひとつ変えない政岡に「若君と実の子を取り違えて育てた」と勘違いした奸者共が去った後「普通なら我が子に毒を食べるな」と教えるのに自分は「変わりに毒を食べて死ね」と教え、我が子を死に至らしめてしまったと嘆き悲しむ場面はとても悲しくて印象的でした。


「壷坂観音霊験記」





大阪南部にある「壺阪寺」は眼病封じのお寺さん。この物語が先なのか元から眼の神さまなのか解らないのですが…。


目の見えない夫・沢市を献身的に介護し、針仕事で家計を支える日々を送りながら「いつか夫の目が治りますように」と所帯を持って三年…ずっと壷坂寺の観音さまにお参りを続ける貞女お里。

ある日、夫の沢市はお里に怒りを露わに「毎日どこへ出かけるのか?好きな男でも居るなら行けばよい!」と告げる。

お里は「幼い日より三つ違いの兄さんと慕い、こうして夫婦になって一心に愛して尽くしてきたこと。日々、観音さまに目が治るよう雨の日も雪の日も裸足参りをしていること」を初めて明かし、むしろ一緒にお参りしよう!と誘います。

仲良くお参りしたあと、三日間の願掛けをするという夫を残し、針仕事の用を済ます為に一度、家路につくものの…胸騒ぎを覚えて再び壷坂寺に。

一方、沢市は自分の疑いを恥じ入り、お里の足手まといになるなら身を引くことが愛情だと谷に身投げを…戻ったお里は悲しみのあまり後追いを。それを見ていた観音さまは夫婦の愛情深さ、お里の信心深さに免じて沢市の前世の業によって盲になった事をとうとうと説き、これからは西国霊場を巡ってお礼参りせよ!と告げて二人の寿命を延ばす。


目が治って美しい妻を初めて見ることが出来て喜ぶ沢市と美しく健気で優しいお里、二人は末永く仲睦まじく暮らしましたとさ…。


っという…ファンタジーなお話!!(*^_^*)


この演目、ずっと観たいと思ってたので今回、かかって嬉しかったです。


自分なら三年も欠かさず祈りを捧げられるだろうか?夫が帰らぬ人となった時にあんなにすんなり身投げ出来るだろうか?


いや、無理だろうな。私にはファンタジーは起こらない。出来ないからこその霊験記なんだろうな。


お里は町女房の地味なお衣装ながら神々しくて美しかったです。


太夫も三味線も人形遣いの方々も…若手がたくさん出てきてるようで、びっくりするようなイケメンの太夫さんとかいて…

また観に行かなきゃ…と思いました(笑)





いつか機会を作って壺阪寺に行きたいと思います(*^_^*)


帰る前に丸福珈琲店でひと休み。




このあと初スイムなのでたまにはいいよね(^_^;)


2019年 最初の観劇日記でした。