世界の終わりのものがたり | Report366

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しあわせ手帳♪

<世界の終わりのものがたり>

科学未来館の企画展示である
「世界の終わりのものがたり」を見に行きました。
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様々な局面でかならず向かえる「終わり」について来場者に問うというスタイルの展示でした。

<73個の問いにところどころ答えつつ鑑賞するスタイル>
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問いは73個にわたり、たとえば
「人が生み出したことと、人の手によらないこととどちらがこわいのでしょう?」
「危険があると知ったら、住み慣れた街をはなれることをえらびますか?」
「病気にかかる年がわかったとしたら、知りたいですか?」
「自分の病気を家族に知らせますか?」
などと深刻な問いが、統計的知識と共に合わせて展示されていました。
写真は、病気になる確率をおみくじであらわしたもの。
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普通の展示と違うのが、来場者に「その場で自分の答えを示せる場所」が随所に用意されていたこと。
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そしてそれに加えて、「その場への参加率が非常に高いこと」でした。
上の写真は、世界が終わる5秒前に何をする?という問い。
わたしは、きっと頭が真っ白になるだろうと思い、
あえて何も書かないポストイットを貼ってきました。

ふつう、美術館などでは、展示が終わった後に「感想書いていってねー」くらいのコーナーはあると思うのですが、それよりもかなり意義も参加率もあったと思います。

展示を見ながら考える。考えながら展示を見る。という作法を、
この問いのアウトプットの場を用意することで示しているように思えました。

<問いの質の緩急>
とはいえ、上記のような重苦しい問いだらけでは、展示を見終わったあと
「面白かったよ!」とはなかなかいえないと思います。
しかし、展示が終わった今でもなお、私が展示を見た記憶は、とってもすっきりとしています。
それはなぜかというと、
「問い」にある程度の比重があったからだと思います。
たとえば、「終わらないガムなんてどうですか?」といった、
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一見下らない質問が、
しっかりと作り込んである展示物と共に示されていたり。
「わたし、ってどこまで?」という、哲学的な質問もあったり。
「何歳まで生きていたいですか?」
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「太く短く/細く長くどう生きたいですか?」...ありふれた質問もあったり。
色々な質の質問が、同じフォーマットで示されていることが
とても面白かったのじゃないかなと思います。