昨夜兄嫁から半年ぶりに電話がかかって来た。

 

82歳で息子と大学生の孫二人と同居して

食事の世話など面倒をみている兄嫁。

 

自身は2年前に心筋梗塞と腹部大動脈解離の手術を受けて

現在週三回の人工透析を受けている。

 

話は年末の挨拶に始まりいつものように昔話へ。

 

といっても9割くらい兄嫁が話して、私はほとんど聞き役。

 

兄嫁は話している間にどんどん元気が出てきて

それにつれ声にも張りが出てくる。

頭もしっかりしていて衰えはない。

 

とても人工透析をうけている82歳とは思えないパワーだ。

 

2時間にも及ぶ兄嫁の話の中で印象に残った話。

 

この頃亡くなった両親への感謝の気持ちが

更に深くなってきたそうだ。

 

特に思い出すのは

義兄が結婚の申し込みに実家に来た時の事。

 

その時に父親が義兄に対して

「この娘はとても大事な娘だ。

結婚後、あだや悲しい思いや、困らせるような事はないだろうな!

それが誓えるのか!」

 

と義兄に京都弁で迫ったらしい。

 

そのエピソードを思い出すと

いかに自分が大事にされていたか

(兄妹の中でも一番)愛されていたかと感じるそうだ。

 

良くありがちな話ではあるけれど、

こういうエピソードが、80歳を過ぎた今となっても

生きる支えとなっているのだ。

 

そしてついでに言うなら、

亡くなった義兄が70歳を過ぎていた頃でも

よくこの話を持ち出していたらしい。

 

ところがある日、普段無口な甥から

「そんな60年も昔の話で親父さんをネチネチ責めるのは

もういい加減にしろよ!」

と言われてしまい、

さすがにそれからはもう言えなくなってしまったそう。

 

兄嫁は男性からいかに庇護を受けるかが

自分の価値の証であると思うような年代であるし、

基本的には男尊女卑的なものも

受け入れているような所もあるので

その辺はちょっと世代差を感じる所でもあるけれど。。

 

ともかく親から「大切で大事な存在だ」と思われている、

と確信できることは、

幾つになっても本人の大きな礎になり、

自分の人生を肯定できる源になるのだ

・・と改めて感じたことだった。

 

私と兄嫁は歳は16歳も違うが

かなり変わった家に嫁いだ同じ嫁同志として

共感できる事が多々ある。

 

思えばもう40年のお付き合いだ。

色んな事があった。。

 

まあお互いに率直に話し合えるのも

良いご縁だったのだろう。

 

人口透析で身体に負担はあるだろうが

人生の先輩として、

これからも元気でやって行って欲しい。

 

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