最近、日本株が見直されている。
が、果たしてこれは続くのか?
大きな視点で見ると、日本はもうすぐ人口が減少し始める。
人口が1%減るとき、GDPを維持するだけでも大変だ。
つまり、普通に生活すると経済は衰退し始める。
最近の企業業績の回復は「過剰債務」「過剰設備」「過剰雇用」を
削減した結果だといえる。つまり新たな成長をはじめたわけではなく、
衰退する中で縮小均衡で利益だけ出したイメージだ。
生産したものが国内で使いきれないなら輸出すればいい。
それこそがこれまでの日本を支えてきたのだし。
しかし。
大手電機メーカーは韓国をはじめとしたアジア企業に押されていて、
日本が誇れる輸出産業といえば自動車だけになるのではないかと
いう雰囲気になってきている。
日本という国は先進国では珍しく食料自給率が100%に満たない国だ。
石油をはじめとした天然資源は当然のこと、食料も輸入に頼っている。
つまり、国として経済を維持するためには外貨を稼ぐために売るものが
常に必要なのだ。
「割安」から見直されて値上がりを続けてきた日本株。
最近の盛り上がりは宴の終わりが近いことを示しているのかなと
感じさせなくもない。
また、伸びている日経平均もドル建てで見たらどうなのだろうか?
「輸出企業の黒字が増える」のは事実だが、ドル建てで見れば
日本人がよりやすく働かされるようになっているだけだし、
利益が増えたと喜んでいても、ドル建てで見た株価が下がっていたなら
企業の価値が本当に高く評価されているかどうかは疑わしい。
案外、金利の高い資源国の通貨建ての預金で寝かしておくのが
一番儲かるのかもしれない。そう感じたのでした。