物事の是非に対する判断ではなくて、感情論として
「買い占めるなんて悪いやつだ!」的な論調が気になります。
マスコミなんて・・・と普段から思っているのでまあ、違和感はないですが。
阪神ファンという側面からと、投資家という側面からとで見方が変わります。
阪神ファンとしては不安です。
ここ数年で強くなり、人気実力ともに巨人を上回る球界の盟主になろうとしていた
時期に、経営を揺るがすようなことが起こったという事実に不安を感じます。
上場するということは一企業として経営を維持していく必要があるということ。
投資家の期待にこたえていく必要があるということ。
一般的な企業に対する投資家は、その企業の将来性や収益に対して投資するが、
球団に投資するときの期待はいったい何なのでしょう?
たとえば、赤字でもいいから強い常勝軍団であってほしいのか。
球団としてのさらなる成長を目指すのか、あるいはこれ以上の成長は望めないから
配当を増やすように要求していくのか。
球団保有のリターンがそれなりに大きいのであれば、阪神電鉄は球団を手放す必要なんて
何もない。「保有すること」こそが長期的な株主の利益に貢献するといえるはず。
逆に、上場し短期的に資金を回収する場合、回収した資金をどうするかが問題となる。
村上ファンドはこういうとき、手元の資金を配当として投資家に還元することを求めると
思われる。彼らは「株主に価値を還元せよ」というのだろうが、短期的な収益を目指す
株の売買は資本主義、株式会社の理念が求める「投資家」の姿とはかけ離れている。
そもそも「配当」は株主価値を向上させるものではない。
トラックバックの最後に書かれていること。
「マンチェスターユナイテッド」の問題こそが、客観的な答えになるのではないかと
思うが。