次の窃盗罪の説明の正誤を答えよ。


窃盗罪は、他人の占有する財物を占有者の意思に反して自己または第三者の占有に移す犯罪であるので、

客観的に経済的な貨幣価値、交換価値がない物を窃盗した場合、たとえば、ラブレターや、破損して使えなくなった日銀銀行券などは積極的な財物性が認められないので、それらが盗まれても窃盗罪は成立しない。


なお、ラブレターを盗まれた場合は、民事訴訟において精神的損害を受けたことによる損害賠償および慰謝料を請求することで別途救済し得るので、窃盗罪が成立しなくとも著しく不当とは言えない。




○ 正か × 誤か?



答えは↓のテキストを反転させて下さい。


Ans. ×


客観的、経済的な交換価値がないものであっても、主観的、感情的価値が存する場合、また悪用されないことについて消極的価値が存するような場合には財物性は肯定され、窃盗罪は成立する。従って、設問の説明は誤り。 で、あるけれども、もちろん処罰に値する程度以上の価値のある財物であることは必要。その程度を満たしていないなら違法性は阻却されよう。

Q. 次の考えは判例に照らして妥当か否か。


抵当権に基づいて消費貸借契約が締結された場合において、抵当権設定後、数ヶ月経てしまってからようやく金銭が授受されるという事態が生じたときは、もはや消費貸借契約の要物性が損なわれているので無効であり、その結果として、抵当権設定契約も附従性により無効となる。



○ 妥当か × か否か?



答えは↓のテキストを反転させて下さい。


Ans. ×




解説: 民法判例百選にも載っている有名な判例ですよね。大判大2・5・8民録19巻312頁

Q.  次の説明の正誤を答えよ。


同時履行の抗弁権はその性質から、対価関係にある債務同士にのみ適用が認められるが、

対価関係にはない債務、たとえば、契約の解除による原状回復義務のような債務については、公平の観点から認められない。


○ か × か?



答えは↓のテキストを反転させて下さい。


Ans. ×