=・=・=《2年前》=・=・=
「お母さん!俺はね!いつか・・・。」
「えぇ、立派な3星レストランをついでくれるんでしょ?」
「うんっ!でね!お父さんと一緒に食べに来るんだ、お母さんと父さんが!」
「そうね!」
母は、そういうと、父を呼んで、にこにこと、笑っていた。
俺は、母と父を見て、同じような笑顔を見せた。
「絶対なれよっ!」
「おうっ!」
その時、俺は、確実になれると、思っていた。
その時は・・・・・・。
(キキーーーーっィ。 ドガシャァーン。)
「進希《しんき》君っ?!」
「何??」
「お母さんがレストランに向かう最に 」
「え・・・・・・?」
俺は、嘘だと思い続けた。だけど、現実は、そう甘くなくて。
=・=・=《現在》=・=・=
「いらっしゃいませっ!一名様ですね?」
ただ今、14歳。O型のおおざっぱ。
「当店のマナーは、ご存知で?」
得意な事、接客に案内、料理。そして、このレストランの店長だ。
「では、こちらのお席がお勧めですよ!」
客を笑わせるのは、もっと得意。
「では、ごゆっくりしていって下さいね!」
そして、当店の店員の人数、俺も含め、5人。
それでも、余裕がある。なぜなら。
「シンキ店長!今日の、客は今の方を含め、7人です。」
「そっか・・・。まぁ、ぼちぼちだな。」
「・・・シンキ、私はなっ!!」
「ん?」
この人は、アトスン。強気で、どくろ好き。特に、クロの目がばってんの奴は。
「わ。私はっ!お前に付き合いきれんっ!!やめる!」
「あ、そう。じゃあ、お疲れさんっ。今日は、うんとがんばったから 」
「いらねえーっよ!」
アトスンは、レストランの裏口を力強く閉めた。
「店長・・・・・・。」
「しかたないんだ・・・。ぼろっちいもんなーー!」
笑顔で、飛ばすしかない。これで、3人?4人目か。
「あの~。」
「あ、お会計ですねっ!」
客は、神だ。最高だ。俺にとって、客とは、神様同然。
あってはならない存在だ。店員が、どーなろうと、客だけは・・・。
いや、レストランだけは、壊させない。絶対だ。
「ありがとうございましたっ!またのおこしをおまちしております!」
「店長・・・。」
いいんだ。俺の言っていることは、間違ってない。
いいんだ。俺がどうなろうと、この店だけは。
もう、三つ星レストランじゃなくたっていい。
俺の店なんだ。誰にも、邪魔させない。
入り口から来る奴は、神様だ。裏口から来る奴は、どうでもいい。
そうやって、やってきたんだ。文句なんて、誰にも言わせない。
「よし。じゃあ、給料なっ!今日は・・・え・・・・・・。」
最低額じゃないか。どうすればいい。材料費とか、光熱費とか、足りない。
給料・・・・・・?
「3000円だ!今日はがんばったなーー!グッドだ!」
「店長?そんなお金は。。。」
「いいんだよっ!!!!!お。俺の金だろ!!!」
「っ!?」
「あはは・・・・・・。わりぃ。もう、お前ら、やめろ。」
俺は、店のあるだけのお金をみんなにやった。
アトスンの奴、金とらねーで・・・。
「ほらほら!何ぼさっとしてんだっ!終わったんだよ!この店もっ!」
俺は、みんなを笑顔で、外に出し、レストランの裏口を鍵を閉める。
一人、レストランで反省会・・・か。最後の最後に、なんだかな。
「はぁ。俺は、何がしたかったんだか・・・。」
本当だ。最後の最後まで客にありがとうの一言も貰ってない。
そうだな。今度、立ち上げるときは、0星レストランとでも、つけるか。(名前)
「そりゃぁ、名案だなぁ。はははっ!」
今度、も、無い。0も無い。希望もない。何もない。
0なんて、可能性も、うらやましくなってきた。
「もう、終わりか。本当に・・・。」
友情なんてなんだ。愛情なんて何だ。神様なんて、何なんだよっ!!!
「くそぉぉぉぉーーーっ!!!!!!」
悲しいさ。寂しいさ。切ないさ。何でも無いさ。
俺なんて、この世界のちっぽけな存在じゃないか。
そうだな。最後くらい、報告しなきゃな。お母さんに。
裏口の10mはなれたところに、母の墓がある。
「母さん。もう、俺は・・・・・・。」
「終わらないさ・・・だろ?」
「えっ?」
後ろを振り向くと、エギナン・トラホーマ。
「にんじんのペーストチキン食べたいなっ。」
その後ろに、カイチャカ。
「ふんっ。」
アトスン。
「であーーーーっ!!よしっ!次のオムライス、私が頂きぃ!!」
上では、モア・イリエス。
「仕方ないか・・・。」
ティナ・ガロン。
「えーーーっと。」
「のとたんっ!」
「そうだった。のとたん。」
そして、みんなは、口をそろえて言う。
『まだ、シンキの料理を食べたいな。』
「みんな・・・・・・?」
「ほら、食べたがってるだろっ!」
「アトスン・・?」
「それに、ほら。。きゅ。給料だって貰ってないしなっ!!」
「・・・。あ。ありが 」
「ほらっ!作るぞっ!!!」
「お。おうっ!!」
そして、0星レストランは、友情という、調味料によって、作られるのだった。
