ないて
ないて
ないて
きりきざんで
わたしたちのいばしょ
たのしかった
しあわせだったあのころ
わすれられたあのころ
いつか
いつか
いつか
くるとしんじていた
こないとわかっていた
どうか
しあわせ
あのひとのしあわせ
でもそれはかなしみ
くらい
くらい
ぜつぼうのふち
うで
あたたかい
てをつないで
おわりのあるみちをあるく
それだけ
わたしののぞんだみらい
それだけ
それだけが
ぜいたくすぎるみらい・・・
私が奪ったあの人の将来
もう一度歩き出したあの人
私ではない誰かの隣で
それでも
あの人が笑っていてくれるのなら
私の犯した罪が少しでも許されるような気がして
なのに
どうして奪うんですか・・・?
あの人からもう
何も奪わないでください
あの人がつらいとき
もう傍で手を握るのは私ではないから
あの人が悔しいとき
そっと背中をなでるのはもう私ではないから
あの人が悲しいとき
痛みを打ち付けられるのはもう私ではないから
離れているのは怖くなかった
心さえつながっていれば
あなたはココにいるから
でも今は
何もかもが重ならない私たちに
あなたを想う心だけが痛む
奪いとったところで
それはきっと
私の本当に欲しいものではないから
あの人が笑っていられるように
私が笑っていられるように
ただ静に赤い桜を眺めて
震える指をからめて見えない星を探して
泣きながら体を繋いだ
今はただの思い出で
これから先も
二人の気持ちが重なることはない・・・
たぶん
大切なものを守ろうとして
嘘を重ねすぎて
壊れてしまったんだね
ただあなたの大きすぎるコートに顔を埋めて
叶わなかった未来を約束して
痛む胸に顔をしかめて泣いた
苦しかった過去は過ぎ去って
今は
今は
少し寂しくて
少し悲しい・・・
失ってはじめて
あわされていた歩幅が特別なものだと知った
泣いてすがりついて引き止めた
伸ばされた腕に迷うことなくしがみついた
それが私の精一杯
なのに何も伝わってなんかいなかった・・・
きっとこれから何があろうと
この想いが伝わることはない
あの人が欲しかったわけじゃない
今になって
それがはっきりわかる
欲しかったわけじゃない
ただ
ただあの日のように・・・
あの日のように4人で
手を繋いで笑っていたかっただけ・・・
恋なんて
ドコからが始まりで
ドコまでが終わりなんだろう
一緒にいられなくなった時?
相手の気持ちが離れた時?
この想いが消えた時?
この痛みがなくなった時?
ドコまでが終わりで
ドコまで行けば次に進めるんだろう
こんな思い
私は今まで知らなかったから
今まではっきりとしていた境界線が
急に曖昧になって
欲しいものは欲しいと叫べていたのに
いろんなしがらみを背負いすぎて
できなくなって
臆病になって
弱くなって
何もできなくなって
ただ泣いて
困らせて
あの人は違う女を選んだ・・・
悲しい夢を見た
あの人が生きている夢
悲しすぎる夢
だってもう
あの人だけをただ愛すことはできないから
あの人のものにいられるほど
私はきれいじゃないから
私は
あの人を泣かすことしかできないのに
笑顔を奪い取ることしかできないのに・・・
私はあの人を愛せても
あの人を幸せにしてはあげられない
私は何も持ってなくて
私は何も知らない子どもで
私は無力だ
ただ傍で笑うこともできず
心の内を素直に曝け出すこともできない
あの人が見たがる快楽は
一番最初に強いられた恐怖でどこにも生まれない
私にもっと知識があれば
私にもっと財力と権力があれば
私にもっとこの想いを伝えられるだけの語学力があれば
私がもっとかわいかったら
私がもっとあの人の前で素直になれたら
私がもっと強かったら
あの人に悲しすぎる嘘をつかせないですんだのに
あの人から将来を奪い取ることなんてなかったのに
あの人を死ぬほど苦しませることもなかったのに
あの人を他の誰かになんて渡さなかったのに
あの人の腕が誰を抱いていても
それでもかまわない
私の未来と
あの人の未来が
離れなければ・・・
あなたが笑っているのなら
私は何もいえない
あなたが幸せなら
私は何もできない
あなたが私を忘れたなら
それでも私は思い出す
私の未来と
あなたの未来と
ほんの少しでもいい
ただまじわっていたかった
たとえ幻想でも
その可能性を否定されたくなかった