関西の音楽活動グループconceptus コンツェプトゥスです。


お蔭様をもちまして、「フィガロの結婚」新島公演、

無事に終了致しました。

ありがとうございました。



さて、ここからは12月のアヴェンヌオペラ「ラ・ボエーム」に向かって

走り始めることになります。






コンツェプトゥスのオペラの稽古形態は、

基本的には他団体とそう変わらないと思いますが、

「セヴィリアの理髪師」から導入したこととして、

稽古内において外部講師を招き、

講習会を行ってきた、ということがあります。

「セヴィリア」「フィガロ」では試験的に、

作曲家の先生によるアナリーゼ講習会を開きました。



今回の「ラ・ボエーム」でも、月末の稽古で

アナリーゼ講習会を開催する予定ですが、

その前に、10日の初稽古で

イタリア語のディクション講習会を開く予定です。

こうした講習会の意義について、

少し書いてみたいと思います。



つらつら惟みるに、歌の勉強を始めた動機が、

イタリア語やドイツ語を正しく発音したいから、

というものであった日本人歌手なんて、

おそらくいないのではないでしょうか。

大抵の人は声の良さを認められたり、

歌手の声に憧れて、声を磨くために

声楽の勉強を始めたのではないかと思います。



もしここに、ある外国語作品を上手く歌いたい、

という希望を持って始めた人がいるとすれば、

そこには正しい発音も目的として含まれますから、

正しい発音習得の目的に近いとも言えますが。



しかしながら、よく考えてみて下さい。

我々が取り組んでいる西洋音楽の発声というものは、

当然のことながら西洋言語に基づいているわけですから、

正しい発声というのは、正しい西洋言語の発音を習得せずして、

達成できる話ではない、ということを

思い起こす必要があると思うのです。



発声の問題だけにとどまりません。

言葉はフレージングと密接に関係があります。

ニュアンスを掴むことは呼吸、ひいては発声にも影響があり、

クリアーな発音がクリアーな音色を生み、

本物のイタリア語が本物のイタリア音楽を形成するのです。

この理想を改めて見据えたいものです。



そして講習会そのものについてですが、

稽古の範囲内で講習会をするというのは、

コンツェプトゥスをコンツェプトゥスたらしめる

画期的な方式であると、私は考えています。

コンツェプトゥスは教育機関としての性質も

具備しておきたいと希望しています。

今のところ、私自身も受講料や聴講料を出して、

将来的に後進の若手を指導できるように学んでいますが、

現在参加してくれている歌手やピアニストについても、

同様であってほしいと望んでいます。



情報というものは、必要な時、必要なことを、

その情報を持つ人間から風通しよく得られるのが理想です。

その理想の一翼をコンツェプトゥスが担えるよう、

情報を持つ人間が教授し、必要な人間が受けることが出来る、

という形式の機会を開催し続けることが意義を持ちます。



また、受けるばかりではなく、自ら教授する側に回ることも、

貴重な勉強の機会です。

今ここにこの情報が必要で、自分はその情報を教授できる、

と思われた方は是非申し出ていただきたいと思います。

よほどコンセプトが違わない限り、

開催を検討したいと考えています。



ということで、目先の講習会情報です。



9月10日 19時からサロン・ドゥ・アヴェンヌにて。

ラ・ボエームのディクション講習を致します。

受講者は出演者ですが、聴講を歓迎します。

聴講料は1000円です。



講師はボレアッティ・フェデリーコさん。



ミラノ生まれ。来日後、イタリア語専門学校マデパ、

大阪イタリア生活文化交流協会でイタリア語講師を務め、

その後イタリア語スクール〈Andiamo in Vespa~ベスパで行こう~〉創立。

武庫川女子大学音楽学部、ヴォイスアーツオペラクラスにて

言語指導を担当。