しばらくして父から渡されたものは、永代供養とほぼ同額の現金だった。

「なにこれ？」と聞くと父は、生前に叔父さんから預かった残りの一部を、諸々が済んだ後あかりちゃんに渡してあげて欲しいと言われたということだった。

タイミングと金額に驚きつつも、以前からこういった、供養にかかる事での思わぬ臨時収入が私には度々あった。

2年前、コロナにかかった私は後遺症で仕事を半年以上休職した時期があった。

予想より休養は長く続き、毎月行っていた施餓鬼供養（先祖供養）の出費がきついな・・と思っていた。すると思わぬところからまとまったお金が入った。

この時期、私は足の悪い叔母（父の姉80歳）が墓参りにいけず困っていると聞き、送迎と介助を買って出た。

現地の最寄り駅から墓地までで良いということだったが、せっかくだし、と叔母の自宅とお墓の遠距離を送迎したところ、そのお礼だと封筒を渡された。

帰宅し、中を開けると想像していたより多い金額に驚いた。

供養に使っていた金額の約1年分だった。

流石に受け取れない、と郵送で送り返そうと再び連絡をするも断固として受け取らなかった。

私は、今回の件とそれらを思い出し、「供養の費用は与えるから、あなたがやりなさい」そう言われているような気がした。

こういった事に取りかかると、思わぬ臨時的なお金が降ってきて、それが1つや2つではなかった。

この作用は自分の命盤にも現れていると思われる。

私の財福線は、福徳宮から財帛宮にかけて向心力Dが飛び、Dは財を表す享受線だ。

福徳宮から財帛宮への向心力は、基本的にABCDすべて良い意味になるが、ただしDの場合は苦労が伴ってくる。

苦労を経て結果的に得る財。この場合は福徳宮の苦労、つまり先祖ごとの苦労で財を得る意味になる。

そして、この向心力が向かう財帛宮には、生年Dがある。

その財がD-Dの作用でゼロになることがわかる。

目に見えない作用で、お金を頂いても手元には残らないのだ。

現に福徳の力でお金を頂いても、全て供養などの費用に消えていった。

また逆に、財帛宮から福徳宮に向心力Cも向かう。これは、私が先祖供養など無形のものにお金を使う人だということを現している。占いの勉強もこれに該当する。

叔母の送迎をしたことをきっかけに、この後、叔母があかり家の過去帳を持っていることを初めて知ることとなった。

過去帳とは？...
先祖代々の戒名（法名）や俗名、没年月日、没年齢などを記す一族の記録帳。

叔母は、高齢になったことで過去帳をお寺のお焚き上げに出す予定をしていたらしいのだが、私はそのギリギリのタイミングで過去帳の存在を知り、処分にストップをかけて譲り受けたのだった。

もう少しで、無くなる寸前だった。

まさか、我が家に過去張があるとはと驚き、父も知らなかった。

叔母から過去帳をもらう為、喫茶店で待ち合わせをした。

初めて見る、とても古くボロボロになっている帳面を目にして、叔母の前で何となくページを開いた。

開いたページを見て叔母は叫んだ。

それは、私の曽祖母の名が書かれたページだった。

そう、T村で金貸をしていたあの曽祖母の名前だ。

叔母が叫んだ理由はこうだ。

何十年と持っていた過去帳にもかかわらず、曽祖母が載っているページが見つけられないでいた。

そこに、たまたま姪の私が開いたページが曽祖母だった為、あれほど見つけられなかったのに気持ち悪い！と叫んだのだった。

この時、私は曽祖母が成仏していないのではないかと感じた。　

おそらく上げて欲しい（成仏）ということだろうと。

のちに、ご住職から、その曽祖母とその家系のM家が問題になり、霊障の原因だと言われたことから、私の直感は正しかったのだと思った。

この過去帳自体は、私が名乗る姓である、あかり家の過去帳。

この曽祖母のM家の帳簿ではない。

しかし、後で再度過去帳を見てみると、問題になっているM家の人たちが、たくさんの人数記載されていたのだ。

これを見て、この過去帳はあかり家ではなく、M家を供養するために手元にきたのだと確信した。

続

先祖供養の影響⑨